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『数学者の夏』のネタバレは含みません。多分!
※上彩付き合ってる
駄目な人は回れ右!
後輩視点
俺の先輩、上杉先輩には彼女がいる。女子の情報では性格もいいらしい。
二人はよく仲のいい人にいじられているようで、赤くなったり、怒ったり大変そうなのを目にする。友達まで有名人だらけだ。羨ましい限りである。
上杉先輩は近寄りがたい人だと思う。しかめっ面が多いからかも知れないな…。その分だ、と言うように彼女の立花先輩が良く笑っている気がする。その方がバランスが取れるのかも知れない。
「これ教授から」
「あっはい。ありがとうございます」
やっぱり素っ気ない。女子が言うには
「それがいいんじゃない」
「彼女にだけ優しいとかだったら推せる」
「笑顔とか絶対に格好いい」
だと、男に愛嬌は要らないと言うのか…。俺はあった方がいいなと思う。だって仲良くなれそうだし。ま、先輩がイケメンだから愛嬌は要らないってことか。
「…先輩」
「…何だよ」
「先輩って彼女の前だと性格変わったりしますか」
「…は?何だその質問」
「ちょっと気になりまして」
「ちょっとなら押し込んどけ」
「え、ちょっとじゃないです。すっごくです」
「…………」
「先輩?」
「…それ答えなきゃ駄目なのか」
「駄目です」
上杉先輩は押すのが良いと誰かが言っていた
「…変わるんじゃねぇの」
「え」
「自覚は無い。でも、周りから言われる。だから、そうなんだろ」
「へぇそうなんですね、因みにどんな風に?」
「知るか」
…逃げられてしまった…残念。
「何話してたの?」
「小塚先輩!」
「上杉嫌そうな顔してたけど」
「あー、先輩、彼女さんの前だと性格変わったりするのかなと思って…」
「上杉何て?」
「自覚はない、が周りから言われるので変わってるのだろうと、」
「やっぱり自覚無いんだ、上杉らしいや」
「小塚先輩は知ってますか、どんな風に変わるか」
「もちろんだよ」
「!」
「でも、教えない」
「え」
あの優しい小塚先輩が!何て事だ!
「実際にみた方が良いよ」
思い出しているのか笑う小塚先輩。お二人は仲がいいから良く知ってるんだろう。
「楽しみにしておきます…」
「うん、それがいい」
ーーーーーーー
「何か言ったのか?」
「上杉…。別にそんな怒るようなことは言ってないよ」
「……別に怒ってねぇし」
「そっか……後輩君見れるの楽しみにするって」
「は、?」
「百聞は一見に如かずってね」
「…お前、いい性格してんじゃん」
「上杉ほどじゃないよ」
「言うようになったな」
「お陰様で」
ーーーーーーー
あっ、上杉先輩と彼女の立花先輩だ。
上杉先輩が笑顔だ珍しい。あれは、声に出して笑っているのか…?だったら立花先輩凄いなー
上杉先輩の目がいつもの突き放すような目じゃなくて、立花先輩が大切だって言うのが伝わってくる。仲良いんだろうな
確かに、彼女だけに見せる顔って良いかも。
彼女しか見ていないようで、やっぱりちょっと羨ましい。
有名カップルの二人は周りから見守られている。いつまでもこの光景が続いて欲しいものだ。
ーーーーーーー
「俺ってお前の前だと性格変わるか?」
「えっ…どうして?」
「よく言われるから」
「そうだったの?へぇ~。それって若武とかに?」
「他の奴からも」
「じゃあ、変わってるんだろうね。何か嬉しいな」
「…何で?」
「特別ってことでしょ。それ」
「…そういうもんか」
「そういうもんだよ」