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凸おど
光
(凸おど多くてすいませんっ!!この2人衝動的に書きたくなるんですよね!!!)
(今回はラブコメじゃなくてシリアス回かも…?まぁ、息抜き回なので大目に見てやってくださいませ〜……)
ーー
俺の目の前で彼女は屋上から飛び降りた。
もしかしたらあの時、彼女の手を取れていて必死に止められていたらこの悲惨な運命は違ったかもしれない。
後悔しても何も変わらないのは知ってる。けど、けど……………ずっとあの日を繰り返して繰り返して、ずっと悪夢から目覚ませてくれない。
俺の手がもっと長かったら。
俺が彼女の背負っている感情をすぐに気づいて助けてあげられていたら。
もしかしたら、運命は変わっていたのかな。
俺は、おどろくさんと幼馴染だった。
小さい頃からずっと一緒で。
辛いことがあったら何でも相談しようねっとか言い合っていた。
小さい頃は、「大人になったら結婚してください…!!」とか言いながらおどろくさんにお花をあげてたっけ。
高校のある日、彼女は突然俺を屋上に呼び出してきた。
呑気な俺は、「もしかしたら告白とか!?」と、内心思っていた。
俺から告白したかった気持ちもあったなぁっ!
だからプロポーズは俺から絶対したいなぁ!
…そんな、妄想を広げていた。
俺がウキウキしながら屋上に着くと、俺から背を向けて風で髪がなびいているおどろくさんがいた。
「おどろくさん?」
俺が後ろから声をかけると、おどろくさんは背を向けたまま「ふっ」と笑った。
そして、体勢は変わらず、何かと話し始めたんだ。
「おどろくね、さいごにしぇんぱいに言っておきたかったことがあるんだぁっ」
おどろくさんはいつもの声色で言った。
「………?」
俺は頭をはてなマークにしながらおどろくさんの言葉を聞いていた。
「おどろくは、しぇんぱいが唯一の光だった。その光を追い求めて、追い求めて、独り占めしたくて。…小さい頃から大好きって気持ちで一杯だった」
おどろくさんはそう、一旦区切った。
少し、告白をする雰囲気ではなかったけど、言葉自体は告白のような感じで浅はかに俺の心臓はどくどくと鳴り響いていた。
「……………………それでね。おどろく、その光を独り占めしすぎちゃったみたいでさぁ。クラスの女子…ううん、学年の女子大体を敵に回しちゃったみたい何だよねー」
おどろくさんは相変わらず背を向けたまま空を見上げている。
そして俺は全く話の意図を掴めていなかった。
知らない情報で、全く掴めない話の内容で。
「それで毎日、嫌味言われて叩かれてっ。本当に何でそんな陰湿なことするかなーって笑えてきちゃうよねぇw」
おどろくさんはそう言いながら笑う。
「あははっ」と。
だけど、そう言うおどろくさんの声色や腕は震えていた。
俺はそれをただ見ているだけだった。
何をすればいいのかすら分からなくて。
何で相談してくれなかったのかなとか考えちゃって。
でも、今、相談してくれてるから……うーん…とか変なこと考えちゃって。
今、そんな事を考えているのを後悔するのは自分なのに…そんな事をこの時の俺は考えてもいなかった。もっと、他にやるべきことがあるはずだったのに。
「ねぇ…しぇんぱい?おどろくは、強欲だし、嫉妬心が強めなんだよね。………………だから、おどろくは今日をしぇんぱいの目の前で起きる呪いの日にするっ。大好きなしぇんぱいに少しでも心の傷を負わせたかった。少しでも、私という存在を忘れないでほしかった。そんなわがままな感情を今、おどろくは抱いてる。迷惑かもしれないけど……今日を、おどろくの人生最後の最期のわがままにさせてほしい」
おどろくさんはそう言ってから、やっとこちらを見て少し笑った。
遠目で見ても分かるくらい瞳を潤ませて。
「最初にも言ったけど、こんな醜い世界でのたった一人の希望の光がしぇんぱいだった。しぇんぱいがいなかったら、おどろく、この世界でこんなにも長く生きていなかったかも知れない。ありがと、しぇんぱい。生まれてきてくれて、おどろくの幼馴染……そして好きな人でいてくれて」
おどろくさんはそう言うなり、大粒の涙を流して笑った。
小さい頃から変わらない、あの桜が満開に咲いたような美しさで。
「おどろくは、大好きだよ、しぇんぱいのことが。だから、しぇんぱい、おどろくの分まで生きてね。約束だよ?」
おどろくさんはそう言うなり、屋上のフェンスを掴んだ。
「お、おどろくちゃん……!!??」
俺は彼女にしようとしてることがわかって慌てて止めようとおどろくちゃんの背中に手を伸ばした。
…けど、それは届かなくて。
「ありがと、最期までおどろくのそばにいてくれて。おどろく、この世界でたった一人、貴方だけを愛してる。それじゃ、またね、また…いつか 大好きだよ、゛凸しゃん゛」
おどろくさんはそう言うなり屋上から飛び降りたのだった。
俺はその日のことを思い出すたび、自分への嫌悪感に包まれる。
なんで、気づかなかった。
なんで大好きだった彼女が傷ついているのに気づかなかった。
俺は自分が大っきらいだ。
そして、…それと同じくらい彼女を捨てて生きているこの世界も大っきらいだ。
「………ねぇ…おどろくさん……俺、無理だよ…君の居ない世界で生きるなんて…」
コメント
5件
うっわ…悲しいねぇ…題名は光だけどそれは過去の話で…みたいな…
うわ……これは重い。読んでて胸が締め付けられるような回だった。 「凸しゃん」と呼ぶあの独特な口調の奥に、こんなに深い絶望が隠れていたとは思わなかった。屋上での告白シーン、彼女の震える腕と「覚えていてほしい」という歪んだ愛情が痛いほど伝わってきて、読みながら「手を伸ばして…!」って声が出そうになったよ。 幼馴染の甘い思い出とのギャップが、余計に喪失感を強調してる。この先、主人公がどう向き合っていくのか……気になる。
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