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rt「」
店員さん〔〕
本編中伏せ字なし
rt視点
テツが死んでから何週間と経った。
テツが死んだのは全部俺のせいだ。
あの敵は大して強くなかった、でも…
大量の敵に囲まれて相当な体力を消耗していたとき、俺には一瞬の隙が生まれた。
そこにあいつが襲ってきて。
テツは俺を庇った。
傷は深くて、血が止まらなくて、テツの呼吸が荒くなっていくのがわかった。
テツは助からなかった。
俺 がもっとしっかりしてれば、強かったらって、あの部屋でテツの遺体を見つめながらずっと考えてた。
多分もう俺は前のように過ごすことはできない。
それから引きこもりがちになった。
ある日、任務の帰りに食い物を買いにコンビニに行った時。
〔いらっしゃいませ〜〕
適当に選んでレジに並んだ時ふとテツのことを思い出した。
「たばこ…」
と、咄嗟につぶやいてしまった。
店員に聞かれてしまったようで
〔たばこお買いになられますか?〕
と質問された。
「あー、っと…」
〔どれですかね?〕
たばこなんて買ったことなくて何を言えばいいかわからなくなってしまった。
〔写真、とかありますか?〕
店員さんも初めてだと察してくれたようでそんな提案をしてくれた。
「写真…」
俺はカメラロールからたばこを吸っているテツを撮った写真をすぐに見つけた。
この写真お気に入りなんだよなぁ…
なんて思い出に耽りながら、写真にうつったたばこの箱を拡大してみせた。
「これ…なんですけど」
〔こちらですね!分かりました〜〕
店員さんはすぐに写真と同じものを見つけてくれた。
それから家に帰って買った、たばこを見つめていた。
「吸ってみようかな」
箱を開けてライターで火をつける。
……このライターはテツが使っていたもの。
俺が譲り受けることになった。
「スゥーー……」
「ふぅ…」
テツの真似をするかのように
口から煙を吐き出す。
「…苦ぇなぁ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
続きます