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数日後大阪の夜、三度の再戦の後、なんとか勝利を収めたトオルとユウジはミスターKから緑の180SXのターボとリアウィングを受け取る。トオルが「やっと手に入れた…これでケンジさんの車がもっと近づく」と感激するが、ユウジが「でもさ、これどうやって付けるんだ? 後藤さんいないぞ」と現実を突きつける。トオルは「確かに…俺らじゃ無理だよな」と肩を落とし、ホテルの駐車場でパーツを手に途方に暮れる。タクミとユウトが「大阪でメカニック探すか?」と提案するが、トオルは「後藤さんにやってほしいんだ」と頑なだ。
その時、遠くからクラクションが鳴り響く。暗闇の中から白いハイエースが現れ、トオルたちが驚く中、運転席から後藤が顔を出す。「お前ら、勝ったって聞いて様子見に来たぞ」。助手席には高橋、後部座席に松田と佐藤が乗り込んでおり、トオルが「え!? みんな!?」と目を丸くする。松田が「お前が帝王目指してるってんで、気になってな。大阪の知り合いのガレージ借りてきたぞ」と笑う。ユウジが「マジかよ、最高のタイミング!」と歓声を上げ、タクミとユウトも「東京から援軍や!」と驚く。
一行は大阪の知り合いのガレージへ移動。広い作業場の一角を借り、後藤が工具を手に180SXに取り掛かる。高橋が「ターボとウィングか、懐かしいな」と呟き、松田が「これがケンジの車のパーツか…感慨深いぜ」としみじみ。佐藤はトオルに「お前、よくここまで来たよな」と肩を叩く。後藤はターボを慎重に取り付け、「こいつが復活すりゃ、ケンジも喜ぶだろう」と呟きながら作業を進める。トオルは「後藤さんたちのおかげです」と感謝の目を向ける。
作業中、トオルが「ミスターKって奴に勝ってパーツ貰ったんです。ランエボVIに乗ってて、すげえ速かった」と後藤に報告。後藤が「ミスターKねえ…」と手を止めると、高橋が「待てよ、それって小林健司じゃねえか?」と反応。トオルが「小林健司?」と聞き返すと、高橋が「昔、俺の店でパーツ買ってた走り屋だよ。大阪に拠点移してからも噂は聞いてたが、ミスターKって呼ばれてたのか」と明かす。後藤も「健司なら知ってる。ケンジの事故の後、関西で走り続けてた奴だ」と頷く。トオルは「じゃあ、ケンジさんと繋がってたんですね…」と驚きつつ、「3日後に再戦の約束したんです。一人で勝つって」と決意を語る。
3日後、夜の大阪環状線。トオルの180SXはターボとリアウィングが装着され、低く唸るエンジン音が響く。ユウジ、タクミ、ユウト、後藤、高橋、松田、佐藤が見守る中、トオルはスタートラインに立つ。「小林健司…今度は俺一人で勝つ」と呟く。遠くからエンジン音が近づき、観衆がざわつく中、一台の車が現れる。だが、それはランエボVIではなかった。暗闇から浮かび上がるのは、白いボディに流線型のフォルムを持つトヨタ80スープラ。ヘッドライトが鋭く光り、太い排気音が空気を震わせる。トオルが「スープラ…!?」と息を呑む。
**桜井トオル**:パーツ入手の喜びと後藤不在の落胆を乗り越え、再会とチューニングで新たな力を得る。ミスターKとの再戦に挑む覚悟を固める。
**後藤トモノブ**:トオルのために大阪まで駆けつけ、ケンジのパーツを取り付ける。ミスターKとの過去の繋がりが明らかに。
**高橋/松田/佐藤**:トオルを応援しに大阪へ。ミスターKの本名「小林健司」を明かす。
**ミスターK(小林健司)**:ランエボVIから80スープラに乗り換え、再戦に臨む。過去の走り屋としての歴史が垣間見える。