この前の日曜日はあんなにもイチャイチャ過ごして濃密なエッチをしたのに、急に私と隆ちゃんの距離が離れたような気がする。月曜日から毎日仕事終わりに実家に行くようになった隆ちゃん。どうしたのか訳を聞いても「大したことないよ、ちょっと実家の手伝いしてるだけだから、しばらく夜一人になっちゃうけど、俺の事は気にしないで先に寝てていいからな」とあやふやに流してくる。もしかしてお義父さんの具合でも悪いのかも? と思い聞いてみても「大丈夫」の一言で片されてしまう。 なんだか日に日にやつれているような隆ちゃんの顔色に私の不安は膨らむ一方だ。
一人で食べる夕食程寂しいのもはない。いつも一緒に食べていた人が居ないってかなり寂しい。もしかしたらお義父さんも隆ちゃんが家から出て一人寂しい思いをして、毎日隆ちゃんが様子を見に行っているのかもしれない。でもそれなら一言私に言って欲しいし、なんなら一緒に実家に行きたいと思っているのに、その思いは何故か彼には届かない。そこまで頑なに理由を言わないとなると少し怪しいと思ってしまう。好きな人を疑うなんてしたく無いのに、そう思ってしまうのだ。
仕事帰りに隆ちゃんが実家に通って四日が経つ。金曜日の朝、もう一度私は隆ちゃんに何かあったのか、と聞いてみた。このモヤモヤした気持ちを晴らしたい。
「今日もお義父さんの所行くんだよね? 本当は何かあったんじゃない? 大丈夫?」
明らかに目の下に隈もできてるし、疲れた顔をしている。こんな状態の隆ちゃんを見て何もない、なんて思えるはずがない。それでも頑なに否定をする。
――怪しい。
「何もないよ、あと少しだからさ。心配かけてごめんな」
あと少しとは何なんだろう。頭にハテナマークが浮かんでいる私を隆ちゃんはグイッと抱き寄せ「ちょっと充電……」と肩に顔を埋め深い溜息を吐いた。何も言ってくれないから、どうしていいか分からないけれど、彼の腰に腕を回して背中を撫でた。少しでも癒されますようにと願いを込めて彼の背中を撫でた。
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