テラーノベル
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甘い喧嘩
5:00
耳元で大袈裟に鳴るアラームを止める。
健康的な朝。隣に望んでる人が居たのならどれだけ良かったであろうか。
夏とは違い、気持ちの良い目覚めができない。太陽も就寝が早い。そのくせ沢山寝ているはずなのに、朝の目覚めも夏と違って遅い。冬、少し気分が落ちてあまり朝はパッとしない。頑張りどきな季節。カーテンを開けても全く光が入ってこない。まだ夜なんじゃ、??それでも数字は決まって5時を示している。覚めない体を動かして準備を始める。
あの暑い季節とは裏腹。ようやく気温がだんだんと落ちてきて寒い朝。ぺたぺたと裸足で歩く廊下。乾燥した音が聞こえる。1回に降り、リビングを見渡す。部屋がまだ暗いだけであって昨日と変わらない。誰もいなくて静か。壁を触って電源のスイッチを探す。凹凸。あった、。電気を付ける。暗い場所から一気に明るくなったため、目の奥がジーンと痛くなる。目をぎゅっと閉じ、目頭を抑える。瞼の上からでも少し光に慣れてから、ゆっくり目を開ける。ぼやけず、ようやくピントが合ってから周りを見渡す。
やはり誰もいない。
まあそうだよね
スーツのテストがある為、早めに起きて準備をする。隣の部屋へ行き、いつもの服に着替える。終わったらキッチンへ行き、トーストを焼く。
今日は、、スーツ起動に同調確認、簡単な動作の確認をしてから、演習場で怪獣討伐。スーツのメンテナンス、刀の手入れ、待ち時間含め、ざっと3時間ぐらいはかかるか微妙なとこやなあ、。へたしたら3時間以上もあるかもしれへんね、。はあー、……また意見合わへんと怪我してまう、。正面突破とか柄やないし…楽しむてなにぃ、…てかそもそも喋るスーツて何、??え、いや、気づいてんねんけど裏で漫才コンビ言われとるねん。いやだってしゃーなしやん…あないな変なことやっとって逆になんでツッコまへんの??そう思うと……あかん、……今日のスーツテスト嫌ッ、…胸元でぎゃーすか騒ぎまくりよって、……
色んなことを考えてるうちに朝ごはんはできて、ダイニングテーブルで食べ始める。
それから洗面所へ行き、ドライヤーをセット。電源を入れてぶおおと髪の毛を乾かし始める。
あー、……ヘアオイル、、もうそろ無くなるんよな、。。また買っとかんと
一通り身だしなみやらなんやら終わったところで、車を出し第1へと向かう。
はあ、居るんかなあ、……いやおるに決まっとるやん。あんなんでも隊長やからなあ、。
会えるのは嬉しいが、実際気まづい。会っても話すことはできないだろう。いや、でも会っても目すら合わないのは心が痛む。それはややなあ、、。せやったら会わへん方がええのかも、。まあ会うことないやろし、。どーせゲームやっとるやろ。
考えながらどんどんと第1への距離が近くなってゆく。それにつれ気持ちもどんどんと憂鬱へと距離が近くなってゆく。
澄んだ天気、雲ひとつない空。
「来たか」
「おはようございます、長谷川さん」
「あぁ。体調の方は?」
「えぇ、大丈夫です」
「そうか。このまま行けるか?」
「はい」
「よし」
コツコツとブーツの音。演習場へ行く前は、第1の地下室でスーツ起動、同調チェックに動作確認。
エスカレーターにて下へ行く。相変わらず静かで冷たい。
はあ、…ほんま憂鬱。
ふと隣から声がした
「宗四郎」
「ん、はい?」
「…ひとつ、聞いていいか?」
「えぇ、構いません」
「最近、…鳴海とは?」
「え、あ、……え?」
「…いや、鳴海の元気がなくてな」
「ぇ、そーなんですか、?」
「あぁ。」
「あー、…、、はは、……まあ、…いろいろ、」
「簡単に言うと、僕が討伐で怪我して、それを鳴海隊長は心配してくれたんに、僕がそれを突き放してもうて、…」
「少し、、ギクシャクしとるかなあ、て、」
「宗四郎がそうなるならきっと、鳴海にも非があったのだろう」
「うーん、…、、」
「…」
「そういえば、明日誕生日だったな??」
「え?あ、はい」
「…明日の会議、終了後鳴海と話せるといいな。鳴海は会議に参加させるようにしておく。」
「えぇ、そんな、…笑、うん、でもありがとうございます長谷川さん」
「あぁ。」
こんな状況においても、こーやって励ましてくれる人がたくさん周りにいて本当に良かった。なんだかんだ亜白隊長も小此木ちゃんも、たくさん相談には乗ってもらってるし、割と他人からの意見も大事。参考になったりする。
明日、明日ねえ、。。
~
『スーツ起動、』
『同調確認。……問題無しです!!』
「ホシナ……!!」
「はあ、…ずいぶんとごきげんさんやなあ」
「戦わせろ!!ホシナ!!」
「るさ、……」
『保科副隊長、特に問題は??』
「ん、いや、ないで」
『ありがとうございます。それではこれから動作確認に移ります』
「了」
「何をするんだ?」
「動作確認」
「あぁ、いつものか」
「これ終わたら怪獣討伐やから。まあ適当にしっかりやっとき」
「できないなんて言わせへんからな」
「俺にできないことはない!!」
「むっちゃ単純ー」
〜
〜
「ホシナ」
「はー、もうなに」
「あんな量の怪獣倒しといて…よう疲れへんなあ」
「俺は怪獣だ。疲れなどそこそこない」
「羨まし」
「それでホシナ」
「なに」
「最近あの古臭い怪獣の匂いがするやつと一緒に居ないようだな」
「古臭い怪獣て、……鳴海隊長な」
「許せないが強そうなヤツ。おい、あいつを呼べ!!戦わせろ!!」
「あんなあ、戦う言うてもやるん僕やし、隊長やって忙しいんやわ」
「…?珍しいな」
「もうなにが!???」
「いつもならソイツの話をすると多少心拍数が上がるはずなのに」
「今日は落ち着いているな?」
「おもしろくないな。」
「は、は????」
「お前ほんま最低やな、……」
「ほらもうお開きや。その話はええからはよもっかい眠ってくれ鬱陶しいから」
「酷いヤツだな」
「怪獣に言われとうないわ」
「人間様のジジョウやから気にせんでええ」
ねくすと100
またじかい.⋆𝜗𝜚𓈒ㅤ⋆
コメント
6件
見るの遅なってごめんなさい💦 10号なんか、戦いのことに鈍感そうやなって思ってたのに以外に鋭くて笑っちゃいました笑 続き楽しみです︎💕︎︎💕︎
見るのおくれてごめんなさい!🙇🏻♀️🙇🏻♀️ 関西の血筋発揮してる保科さん面白くて大好きです😹😹💗💗💗 長谷川さんが鳴保に関わると父性発揮してるように見えるのは私だけ…、?🤔🤔 10号意外と鋭いですね!😹 てっきり人間で例えると、バレンタインにちょー可愛い女の子から「あんただけよ」って言われてチョコをもらっても1ミリもその子の意図に気づかないラノベの主人公タイプだと思ってたのに!😹😹
レティーナに古臭いて… おい十号!? 鳴海隊長にぶった切られん!? 鳴海隊長も元気ないんだ… はよ仲直りしてくれ…