コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
これは私の妄想なので許せないって方はバックしてくださいね。
**************************************************
「ちわ~~~っす」
久しぶりに顔を出した従兄がいる体育館。
挨拶もそこそこにバレーシューズを履いて中に入る。
「おっ、たくみ!久しぶりだな。
受験は終わったんか??」
入口近くにいた監督からすぐに声がかかる。
「あ、監督!
はい、無事に決まりましたので
またお世話になります。よろしくお願いします。」
「おう、わかった。
お前がいないと、チームに元気がなくてな~w
ちゃんと準備運動をして、コートに入れよ!」
この監督は、日本に戻った時、
従兄に勝手にくっついてきた俺を
ボール拾いやパス練に加わらせてくれて
俺のバレーを認めてくれた人。
そんな珍しい監督には、
敬意をこめてちゃんと挨拶する。
「たくみ~今日からまた来るのか~」
とニコニコしながら俺のそばに来たのは、
従兄の駿兄…
サラッサラの銀髪、耳にピアスをした
190cmの 及川さんとは違うタイプのイケメンで、
女子のファンも多く、
よく雑誌の表紙で登場している。
「いや~いつ見ても、かっこE~ね!駿兄!!」
「は?何言ってんの?じゃ、パス練から入れよ!」
そんな駿兄が所属している
仙台フロッグスというチームは
今は、Vリーグ Division2というランクにいる。
今年は、トライアウトで、
貴重なOPが入ってきたので
この調子でいくとVリーグ Division1に
上がれそうだと
皆がワイワイとなっているので
本当にこれからが楽しみなチームだと思う。
そんな強くなっていくチームと一緒に
練習できるってことだけでも
俺にとってすごい経験になるわけで・・・
久しぶりの紅白試合をこなした後の休憩で
「いや、それにしても、
たくみはディグが本当にうまくなったよな~
最近じゃ、相手コートにたくみがいると全然、
球が落ちないし。」
と、リベロの人から言われた時は、
ちょっと俺の鼻がふふんっと伸びたことは
許してもらいたい。
いや、だってさ~プロの人に褒められたら
嬉しいじゃん、やっぱり!!
褒めれば伸びる子なんですよ、たくみくんは!!!ww
「いやいや、それ以外はまだダメじゃんか~
さっきのセットアップは、ネットよりだし、
低くて雑だし
もうちょい、打つ相手のことを考えてだな…」
と辛らつにダメ出しをしてくるのは駿兄…
いや、待って・・・
俺はセッターじゃないのよ…
たまたま、セッターがファーストタッチしたから、
俺がセットアップした球を
そんな風に言われると・・・・泣いちゃうぞ!!ww
「厳しいな~駿はwww
で、本人的には、さっきのプレーはどう思う??」
探るように監督からそういわれた俺は、
必死に打開策を考えた。
「さっきのプレーは、確かに慌ててレフトに
合わせた感じがありました。
もう少し考えるなら、ブロックがつられて
飛んでいたわけですから
ライト側に向けてセットして
ストレートでもよかったかもしれません。
Dクイックになるから、もう少しトスの
精度を上げるのもありますが・・・」
はははと笑いながら監督が俺の頭を撫でたので、
一応は合格点だったのだろう。
駿兄もニタッとしながら笑っていたし…
そんな感じで色々と経験させてくれる
このチームでの練習は 本当に
俺の糧となっている。
ありがたいよね・・・
**************************************************