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何故かナンバーワンのrdさんに好かれてしまった。余りにもアプローチが酷いから、逃げようともしたが、追ってくる。めんどくさいな。と思った。でも、ナンバーワンのヘルプに付けると、学べることも多いし、何より、たまにこっちにもチップをくれる人もいて、悪くはなかった。
静かなロッカールームで、着替えをしている時、いつもなら来ないrd先輩が、今日はこっちで着替える気分なの。とかいいながら入ってきたから、困ったものだ。
「ねぇgt、 」
「何ですか先輩。」
「敬語やめて?」
「距離詰めないでください。」
「冷たいなぁ。」
曲がりなりにも先輩だ。敬語使ってなかったら、姫や店長や他の先輩の反感を買う。だからこそ、距離を詰めてこないで欲しかった。ちょっと気持ち悪いのもあるけど。
「gtさん!!指名です!!」
「今行きます。」
行って見ると、眼鏡の女の子が座っていた。体はあまりにも細くて、車椅子が隣に置いてある。障害があるようだ。
「こんにちは。姫。」
「こ、こんにちはっ。」
「あんまり見ないね、初めて?」
「はいっ!」
「じゃあこれからだね。よろしくね。」
「ドンペリと、アルマンドとエンジェルをgtくんに入れてください!」
かなり高めのお酒だ。何故初対面の俺なんかにこんなに入れてくれるんだろ。めちゃくちゃ嬉しいし、ありがたいけど…心配。
「姫?本当に大丈夫?無理しちゃだめ!!」
「違うんです。」
「どうしたの?」
「私、障害者だからって、色んな人に優遇されてていいよなとか、お金持ちだから何もしなくていいんだよねとか。いつも言われてきてて、前初めてクラブに入った時も、嫌な顔されたの。でも、障害にも触れず、優しくしてくれたのが嬉しくて…!!」
姫にも姫の事情がある。そういう管理をしっかりできないような奴じゃ、姫を幸せにしてやれないだろう。姫は高いお金を払ってまで、僕たちに寄りかかりたい理由がある人もいる。だから、難しい内容の所には、触れないようにしていた。
「じゃあ、お言葉に甘えて頂こうかな。」
「そうして!!もっと欲出したって良いよ?」
「いやいや!!無理させたくないからさ!!君が本当に大丈夫な範囲でお願いしたいな。」
「はっ…はいっ!!」
姫は大喜びだった。些細なことなら、俺も助けになってやりたいなと心から思った。これからもそうするつもりだ。
でも、それを横目で見つめる、ふたつの瞳が、それを見逃さなかったことに俺は、全くと言って良いほどに気付いていなかった
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