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翌日。朝の練習で、私は体育館に来ていた。
開始時刻よりも30分早く来てしまった。
まだ誰もいないよね?鍵開いてるかな … ?
ガチャッと扉に手をかけると、すんなりと開いた。
あ、開いてる … !
ぎぃ … と音を立てて扉を開ける。
もう既にネットやボ ー ルが準備してあり、スポドリもタオルもあった。
だ、誰がやってくれたんだろう?
疑問に思っていると、何やら体育館倉庫の方から声がした。
しかも1人や2人だけじゃない。
何人もの声。
まだ30分前なのに誰が … 。
ガラッと倉庫を開けると、そこには先輩 … 2年生が勢揃いしていた。
「 あれ?澪ちゃん?早いね 」
「 先輩たちこそ … 早いんですね 」
「 俺たちはたまたま今日は早く行こうと約束していたんだ 」
「 本当はみんな15分前に来るのよ 」
潔子さんと澤村さんがそう言って教えてくれた。
でも … 東峰さんと菅原さん?はじっと固まったままだった。
「 あぁ、こいつらは … ほっといてくれ 」
苦笑いを浮かべてそう言った澤村さん。
潔子さんは何かを思い出したかのように「 あっ 」と声を漏らしたあと、「 そういえばマネの説明まだだったね 」と言って私の手を引っ張った。
潔子さんは体育館裏にある手洗い場?に案内してくれた。
「 ここでスポドリとタオルを用意するの。スポドリは個々のボトルに水と粉を混ぜ合わせるだけね。ちゃんと振って混ぜないとだめだからね。タオルは洗って絞って干す。わかった? 」
簡潔に分かりやすく説明してくれた潔子さんに頭を下げてお礼した。
「 分からないことがあったら言ってね 」
そう言って私たちは体育館に戻った __ 。
数分後に先生や1年生もやってきて、いよいよ練習がスタ ー トした。
休憩も含め、約30分ほどの練習。
練習開始から約10分。
「 あの、えっと、はな … しろ、 」
オドオドと申し訳なさそうに話しかけてきたのは縁下裙。
「 ん?どうしたの? 」
なかなか目を合わせてくれない縁下裙にどう声をかけたらいいか分からなくなる。
でも、だからって無視は良くないよね。
「 テ ー … ピン、グ … 」
うるっと子犬のような顔をする縁下裙に母性本能をくすぐられる。
「 あ、突き指しちゃった?待ってね 」
私は急いで救急箱からテ ー ピングを取り出した。
縁下裙って1年生なりにみんなのこと引っ張ってるし頭良いからしっかりしてると思ってたけど、意外とこういう子供っぽいところもあるんだ。
「 はい。手出して 」
「 え、いや、自分で … 」
「 いいのいいの。ほら見せて? 」
どうしてもとお願いをすると諦めて手を出してくれた。
「 縁下裙。聞きたいことがあるんだけど … 」
縁下裙にそう言うと、「 えっ 」と目を見開き、再び申し訳なさそうに目線を下げた。
「 俺でいいの?もっと他にも … ほら、澤村さんとか __ 」
「 い ー の 」
縁下裙の言葉を遮り、優しく言った。
「 縁下裙だから聞くんだもの 」
そう言うと目を見開き、「 ど、どうしたの? 」と動揺した素振りを見せた。
縁下裙って自分に自信がないのかな?
それなら私が自信をつけてあげなきゃ … !
「 合宿とかないの? 」
「 合宿? 」
「 うんっ、私中学の時 … 」
「 中学? 」
「 あ、いや … 」
思わず中学校でバレ ー やってたこと言いそうになっちゃった … !
別に言ってもいいけど、言うのが怖いから。
「 合宿あるって聞いたから … 」
「 合宿は … 確か次は夏休みの強化合宿までないと思うけど … 」
「 え、ないの? 」
「 ないよ。もう3年生も引退したし当分はない 」
そっか … 。
きっと新人戦も終わってるはずだもんね。
「 … はいっ、出来たよ! 」
「 あ、ありがと … ぅ、 」
縁下裙は顔を赤くしてすぐに去っていった。
わ、私 … 縁下裙に嫌われちゃったかなっ。
でも、あからさまに逃げちゃうなんてショックだよ … っ。
ふとみんなの方に目を向けると菅原さんがこっちを見ていることに気づいた。
目が合ったけどすぐに逸らされてしまった。
私、マネ ー ジャ ー 初日にして嫌われてしまったようです … 。
☆.*゚•*¨*•.¸♡o。+ ☆.*゚•*¨*•.¸♡o。
あっという間に新学期。
男バレマネになってから3か月が経ち、私は晴れて2年生になりました。
昨日は入学式で今日は全学年が登校する日。
春休みの課題もちゃんと持ってきたし、バッチリ … !
ちなみにクラスはみんな一緒になった。
「 みんな、おはよう 」
笑顔で挨拶すると、みんなは神様を相手にするような表情で縋りながら挨拶をしてくれた。
「 澪 ~ !私の澪だぁぁ ~ ! 」
「 ふふっ、久しぶりだね。あっちゃん 」
あっちゃんはぎゅっと私を抱きしめてくれた。
そういえば、今日は新学期初めての部活の日だ。
新部員くるかな。
マネとかも来たらいいな。
「 あ、みおっちこの後暇?もし良かったら弟にお弁当持って行かないといけないからついてきてくれる? 」
「 もちろんっ、荷物置くから待ってね 」
私は荷物を置いてお友達について行った。
1年生の階は1階。
な、なんだか見られてる気がする … !
1年生からしたら2年生は近寄り難いとかなのかな?
「 なぁ、あの人誰?2年だよな?くっそかわいくね? 」
「 あ ー 、あの人兄ちゃんが言ってた。高嶺の花で苗字が花城だから花ちゃんとか花さんって呼ばれてるらしい 」
「 確か烏野1のマドンナなんだろ? 」
周りが私たちを見て何やら話しているようだった。
ど、どうしようっ、凄く注目されてる … っ!
「 あ、いた。お ~ い、和樹~ ! 」
「 え、姉ちゃん? 」
和樹裙と言うお友達の弟裙はお友達を見つけると、すぐに駆け寄ってきた。
ふふっ、小さくてかわい。
無邪気なところがかわいくてつい笑みが零れる。
「 弁当。忘れてたよ 」
お友達は呆れたように和樹裙にお弁当を手渡した。
和樹裙は「 ありがとう 」と言ってから、ふと私と目が合った。
少しじっと見つめられ、和樹裙は不思議そうにしながらお友達に話しかけた。
「 姉ちゃん。この人誰? 」
「 前にも話したでしょ。友達の澪 」
「 ど、どうもこんにちわ … ! 」
ペコッと頭を下げると和樹裙も下げてくれた。
よ、良かった … いい子みたい。
このぐらいの歳の子は反抗期とかで冷たいものだと思ってた。
案外礼儀正しい子で安心した。
なんだか私の弟に似てる、ふふっ。
「 それじゃあ行こっか 」
お友達は和樹裙に手を振って教室に戻るところを私はついて行った __ 。
☆.*゚•*¨*•.¸♡o。+ ☆.*゚•*¨*•.¸♡o。
「 澪また明日 ~ 」
「 うんっ、また明日 」
私はみんなに手を振って体育館に向かう。
今日は新学期初の部活 … !
新部員くるかな ~ ??
ワクワクとドキドキで胸がいっぱいだっ。
私はいつも通り、体育館の扉を開けて足を踏み入れた。 時だった。
もう既にみんなは来ていたけどそれとは別に、4人の男の子と1人の女の子がいた。
私に気がついた澤村さんはニコッと微笑んだ後、私に紹介してくれた。
「 こちら、今日から入部することになった1年だ。この子は仮入部 」
名前は日向裙、影山裙、月島裙、山口裙、仁花ちゃんと言うらしく、私を見て目を見開いていた。
「「 た、たた … 高嶺の花 … !? 」」