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ほんとは若井さんにしてもらいたいんですよね……言い出せない大森さんが可愛い……🤦♀️ 最後の絵!!びっくりしました、心臓がぎゅいーんってなりました。表情最高です♡
藤澤さんが男前すぎてキュンです…いい男すぎる…。 そしてまたまた挿絵が…覚悟決めたような…ちょっと切ない絵がまたまたお話に合いすぎてます🥲
ホアッねぇさんが言ってた絵ってこれ!?
大森side
大森「……いつも突然でごめん」
藤澤「ううん、大丈夫……じゃあ元貴、準備しよっか」
そう言って涼ちゃんはコマンドを欲しがった理由も聞かずに、俺が座りやすい様に場所を確保する為にいそいそとリビングのテーブルを少し動かした。
藤澤「じゃあ……元貴はそっちね」
そう言うと涼ちゃんはソファへ座り、僕はラグの上で立った。
少し長めに目を瞑った涼ちゃん。
涼ちゃんがdomへ切り替わるルーティン
目を開けた涼ちゃんは、俺を見ながらニコッと笑う。
これも涼ちゃんのプレイを今から始めるよって合図
藤澤「始めるね……元貴、Kneel(おすわり)」
俺はぺたんとラグの上に座った。
久々のコマンドに胸が熱くなる。
藤澤「うん、上手。じゃあ、そのままの姿勢でstay(待て)出来できる?………………うんうん、これも上手。褒めてあげなきゃね。元貴、Come(おいで)」
俺はそのまま四つん這いで涼ちゃんの足元に行く。
藤澤「元貴、Look(見て)」
顔を上げ涼ちゃんの目を見る。
藤澤「Good boy 、本当に元貴は上手だね。」
そう言って涼ちゃんは俺の頭を撫でてくれる。褒められた事で更にぽかぽかとした気持ちになり心が落ち着く。
藤澤「どうする?もう少しやる?」
涼ちゃんはdomに切り替わってるから自分だってコマンドで俺を従わせたいと思う欲や、褒めたい欲があるはずなのにいつも俺に合わせて聞いてくれる。
大森「……今日は…………」
藤澤「元貴、Say(言って)」
大森「……今日は……もう少し……だけ」
藤澤「Good boy、ちゃんと言えて偉いね」
いつもならこれくらいで終わる事が多いのに、先程の若井の事があるのを知ってか、それ以上を求めても何も言わずに続けてくれる涼ちゃん。
俺を見ながら優しく撫でてくれて、弧を描く瞳は優しさに満ちている。
藤澤「元貴、Come(おいで)」
そう言った涼ちゃんは両手を広げる。
俺は立ち上がって涼ちゃんの上に跨る様に座った。
ギュっと抱き締めて頭を撫でてくれる。
藤澤「Good boy 元貴」
その言葉が嬉しくて俺も涼ちゃんを抱き締める。
心が満たされる感覚と涼ちゃんの温かさに泣きたいと思ってなかったのに涙が溢れる。
大森「……っふ、……涼ちゃん……」
藤澤「元貴は頑張り屋さんだからね……だから沢山褒めてあげる」
大森「……ぅ゛ぅ゛……」
藤澤「大丈夫…………大丈夫……」
頭を撫で、背中をリズム良くトントンとしてくれる涼ちゃんの手が温かく優しくて心が軽くなるような気がした。
大の大人がしがみついて泣くなんて滑稽な姿なのに何も言わないでいてくれる涼ちゃん
藤澤「大丈夫、元貴はいい子だよ……」
柔らかく優しい涼ちゃんの声が子守唄の様に俺の中に広がって、心があたたかさに包まれていく
その安心感からか、その日俺はそのまま涼ちゃんに抱きついたまま眠ってしまった。
────
──
大森「……ん、」
翌日目が覚めると自分のベッドに居た。
昨日の事を思い出すと涼ちゃんに申し訳なかったなと思いつつ、そう言えばその涼ちゃんは?と思った。
ベッドの空きスペースを見ても居ない……
帰ったのかと思ったら、空きスペースにはまだ少し温もりがあった。
その時、寝室の扉が開き、探していた涼ちゃんが顔を覗かせた。
藤澤「あ、元貴起きてたんだ。丁度起こしに来たんだよね」
大森「今……起きたとこ」
藤澤「ごめんね。勝手に寝室入って」
大森「ううん。俺の方こそ迷惑かけてごめん。それにベッドまで運んでくれて。涼ちゃん……も寝た?よね?」
藤澤「あ、うん。あのまま元貴が寝て寝室まで運んだんだけど……元貴が離れなくてしばらくそのまま横に居たら僕も寝ちゃったんだよね……ごめんね勝手に」
大森「本当俺迷惑かけてるじゃん……涼ちゃんが隣に居てくれたからゆっくり寝れたよ」
藤澤「何言ってんの。知らなかったくせに」
大森「あ、バレてる?」
藤澤「爆睡でしたから」
大森「ふっ、あはは」
藤澤「あはは」
二人で笑い合いながら、俺はベッドから出ると身体がいつもより軽い。
昨日涼ちゃんからコマンドを貰ったからだろう。
藤澤「元貴、大丈夫?」
その「大丈夫」には色々な意味での大丈夫なんだろう
実際今日この後、若井と顔を合わせなければならない。
仕事は仕事
イヤだと言っても若井がメンバーである以上会わないなんてのは無理な話で
大森「大丈夫だよ。涼ちゃんのおかげで身体も軽いし」
藤澤「そう……それなら良かった。じゃあ僕、服を着替えたいし、一旦帰ってからスタジオ行くから帰るね」
大森「うん、ありがとう。迷惑かけてごめんね……近々リベンジであの料理屋行こう?俺の奢りで」
藤澤「やったぁっ楽しみにしてる!じゃあまた後で」
大森「うん、また後で」
大森「さて……俺も動かないと……」
パキ、パキッパキ
さっき涼ちゃんに言った言葉は嘘じゃない。
今日は本当に身体が軽い。
それでも今日も薬を飲む
本当はコマンドを求めている俺が居る
でもそれは涼ちゃんからじゃなくて……
……
俺がどれだけ願っても無理な話
だからこそ抑制剤を飲んでやり過ごす。
目を瞑り、両手で顔を覆い、自分自身に暗示をかける
大森「大丈夫……いつだって俺はやれる」
ゆっくりと手を下ろし目を開ける
俺は…………
自分自身を演じるんだ