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鵜久森「初めは…、 初めは……私のある趣味がきっかけでSNSが少しだけ話題になったことが始まりでした。
そこから、西野さんやいろんな人が話しかけてくれるようになって…ちょっとだけ、舞い上がってたんです。
そしたら、なぜかいつの間にか、私が男子に媚びてるように言われるようになって
みんなから『調子に乗ってる』『キモい』『ウザい』とささやかれる日々が始まりました。
それが、私が何も言い返さないからか、だんだん直接顔見て言ってもいいような空気になってって。
学校に行けば、誰もが遊びのように、私に悪口を浴びせるようになっていきました。
笑顔で、楽しそうに……。
毎日……。
毎日、毎日、学校に行くのが怖くてたまりませんでした。
どの人が どこを向いて笑ってる顔を見ても、私の悪口を言っているように感じるようになりました。
お母さんはさすがに私の様子に気づいたみたいで、
『大丈夫?』と声をかけてくれました。
でも、その言葉こそが私が一番聞きたくないもので、
心の中では『お母さん 助けて』って思いながら、
『大丈夫だよ』と、口からは違う言葉が出ていました。
私にできることは、お母さんたちに『大丈夫だよ』って言うために勉強を頑張ることだけでした。
でも、、、3年生の教科書が配られる日
そんな私の教科書を取り上げて、
『勉強の縛りプレイだ』って、
消えないマジックで、紙いっぱいに悪口を書かれました。
私は『やめてよ』と、言いながら少しだけ笑っていました。
だって、笑ってないと心がおかしくなりそうだったから
私が唯一、学校の中で自分の力でどうにかできる希望も、この人たちはゲームのように壊してくる。
その姿を見てたら、この人たちが人間じゃない何かに見えました。
私はその教科書を開けませんでした。
教室でも開けません。
家でも開けません。
お母さんたちにも言えません。
聞いてくれる友達もいません。
独りで………
ずっと独りで泣いていました。
何の涙か分かりません。
悔しいのか、悲しいのか、つらいのか、怖いのか、分かりません。
みんなは、私のこの姿が見たくて、毎日私に嫌な言葉をぶつけていたんでしょうか?
ならこの涙は、あなたたちが求めた涙は、どんな涙なのでしょうか?
誰か教えてください。
教えてください!誰か!」
九条「鵜久森さん
あなたの今までのことは、今、聞かせてもらいました。
次は、あなたのこれからのことを聞かせてください。」
鵜久森「これから?」
九条「そう。
あなたが、本当はしたかったこと。」
鵜久森「私は、、、私はただ、友だちと一緒にお昼ごはんが食べたかった」
九条「うん」
鵜久森「誰かと一緒に、何でもない話をしながら学校に来て
また何でもない話をしながら帰って
ダメだと言われてるのに、ちょっと寄り道もしたりして
文化祭で夜遅くまで残ってるくせに、面倒くさいねって笑いたかった」
九条「はい」
鵜久森「好きなものをただ好きと言って、
やりたいことをただやりたいと言って、
大切な人に、自信を持って大切だよって言い返せる自分になりたかった。
ただそれだけだったのに……。」
九条「どうして それを全て過去形で話すの?
今言ったこと、全て叶えましょう。この1年で」
鵜久森「そんなこと…。」
九条「私、言いましたよね。
『この世界を変える』と。
皆さん 今 聞きましたよね?
鵜久森さんが言った、当たり前の希望を
誰でも自由に叶えられるように、この1年間で私が皆さんを変えてみせます」
私の親のつくった環境のせいか、
それとも琉偉の幼なじみとして一緒に育ち、考えが似ているせいか
この教師の言っていることがよく分からなかった
鵜久森さんのことは嫌いじゃないし、
今のところただのクラスメイトくらいでしかない
だから、いじめが行われているのも知っていて
止めようともしなかった
仲良くなろうとも……。
この行為は加害者だといわれるのだろう
それでも、、、
よく分からなかった
九条「それこそ、誰かを傷つけるなんてことが当たり前だと思わないように
行きましょう。大丈夫。」
そういって担任教師九条里奈は鵜久森さんを擦りながら歩きだした
私の正直な思いは
この教師に対するよく分からないという不明瞭な恐怖
それと、
この出来事により、阿久津や東風谷たちに矛先が向くかもしれない。
仲のいい人間が巻き込まれる恐怖
それだけだった……。
今の琉偉の様子はかなりイラついており、
だらんと座っている状態はまるで
《嵐の前の静けさ》
九条「分かっていると思いますが
この後 鵜久森さんに何かしたら
私が何でもやりますので。」
そう言って2人は教師を後にした