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#みこらん
ゆさぎ
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朝日が差し込む頃。
廃ビルの窓際で、らんは目を覚ました。
隣を見ると、いるまが苦しそうに息をしている。
🎼🌸「……いるま?」
額に触れた瞬間、らんの顔色が変わった。
熱い。
昨日よりも明らかに熱が上がっていた。
🎼📢「……ん……」
傷口も赤く腫れている。
このままじゃ危ない。
🎼🌸「薬……探してくる」
小さく呟く。
🎼📢「……行くな……」
かすれた声。
半分眠ったままのいるまが、らんの腕を掴んでいた。
🎼📢「危ねぇ……」
🎼🌸「でも、このままだといるまが……」
🎼📢「……俺は平気だ」
🎼🌸「平気じゃない」
らんは真っ直ぐ彼を見る。
🎼🌸「俺、行くよ」
いるまは何か言おうとして、力なく目を閉じた。
🎼📢「……絶対……戻ってこい」
🎼🌸「うん」
数十分後。
らんはフードを深く被り、小さな街へ向かっていた。
人気の少ない商店街。
薬局を見つけた時、ようやく少しだけ安心する。
🎼🌸(よかった……)
必要な薬を買い、急いで戻ろうとしたその時だった。
「いたぞ」
背筋が凍る。
振り返ると、黒い服の男が三人。
「マフィアのガキだ」
「黒崎さんが探してた」
🎼🌸「……っ」
心臓が暴れる。
逃げなきゃ。
らんは全力で走り出した。
路地を曲がる。
階段を飛び降りる。
息が苦しい。
だが男たちは追ってくる。
「逃がすな!」
🎼🌸(怖い……!)
足が震える。
泣きそうになる。
けれど――
脳裏に浮かんだのは、いるまの顔だった。
『生きろ』
何度も言われた言葉。
『逃げてもいい』
でも今は。
🎼🌸(逃げるだけじゃ……ダメだ)
追い詰められた路地の奥。
逃げ場はない。
男たちが近づく。
「終わりだな」
その時。
らんの指先が、ポケットの中の小さな拳銃に触れた。
いるまから渡されていた護身用。
一度も使ったことがない。
怖い。
怖くて仕方ない。
それでも――
🎼🌸「……来ないで」
震える手で構える。
男たちが笑った。
「撃てるわけねぇだろ」
🎼🌸「来ないで!!」
パンッ――!!
乾いた音が響く。
弾は男の足元の地面を撃った。
誰にも当たっていない。
それでも男たちは驚いて足を止めた。
その隙だった。
🎼🌸「っ!!」
らんは全力で走り出した。
怖かった。
涙が止まらない。
でも足は止まらなかった。
夕方。
ようやく廃ビルへ戻る。
息を切らしながら階段を駆け上がった。
🎼🌸「いるま!!」
部屋の扉を開ける。
すると。
🎼📢「……遅ぇ」
壁にもたれたいるまがいた。
まだ顔色は悪い。
それでも、らんを見た瞬間だけ安心したように笑った。
🎼🌸「よかった……!」
らんは思わず駆け寄った。
🎼📢「泣いてんのか?」
🎼🌸「泣いてない!」
🎼📢「嘘つけ」
いつものやり取り。
その瞬間、張り詰めていたものが切れた。
🎼🌸「怖かった……」
ぽろりと涙が落ちる。
🎼🌸「本当に怖かった……」
いるまは少し驚いた顔をした後、
静かにらんの頭を撫でた。
🎼📢「よく戻ってきた」
その一言だけだった。
でも、らんには十分だった。
🎼🌸「薬……持ってきた」
🎼📢「ありがとな」
🎼🌸「俺……少しだけ強くなれたかな」
いるまは小さく笑う。
🎼📢「あぁ」
そして優しく言った。
🎼📢「でも、一人で無理すんな」
🎼🌸「……うん」
夕日が差し込む部屋の中。
二人は並んで座りながら、束の間の静かな時間を過ごした。
まだ戦いは終わっていない。
けれど、らんはもう知っていた。
守られるだけだった自分が、
少しずつ前に進めていることを。
コメント
2件
うっ……もう、らんが頑張ってるの見てたらこっちも泣きそうになったよ🥀 最後まで逃げなかったし、拳銃怖かったけど「来ないで」って言い切ったの、本当にすごいよ。いるまも「遅ぇ」って言いながら安心してて、そのやり取りに全部の緊張が解けた感じがした…… 守られるだけだった自分が、少しずつ前に進めるって実感できたところ、めっちゃ響きました。めあさん、ありがとうございます。