テラーノベル
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目が覚めると、そこは見知らぬ倉庫のようなところだった。
俺は椅子に縛られて身動きがとれない。
「何するつもりや…」
本当は心のどこかで分かっている自分がいた。
『そんなんテメェで考えろや』
声を荒らげ、不良グループの1人が怒鳴る。
ガシャンと大きな音を立てて蹴られた椅子ごと、俺は地面に倒れた。
頬にあたるのは冷たいコンクリートの床。
髪を乱暴につかまれ、顔を持ち上げられる。
『なぁ、お前、どういうつもりや、あぁ?』
いかにも、といった調子で問いただされる。
「なんの事だか…さっぱり…」
神経を逆撫でするような発言だとはわかっていたが、ここでの返答はこれしか思いつかなかった。
『すっとぼけんなや!!』
顔を殴られて、そこがじんじんと痛む。
『お前のせいで俺らの計画が台無しなんだよ』
『お前の言ってた公約?も、よく言えたもんだな』
たしかに俺は校内で起こっている問題を先生とともに解決し、悲しむ人を減らすとか、明るい学校にしていきたい、とかを公約に掲げた。
だけどそれも当選するための便宜的なものであって、本当にやるかは別だ。
「それ…は、本当にやるかはわからんで?」
「お前らにもお前らの事情があるんやろ?それをどうこうしようという気はない…っ」
下腹部に激しい痛みが走る。
また蹴られた。
『そんな口から出まかせ信じるわけないだろ笑』
まあ、口から出まかせなのは事実。
でも蹴ることはないやん。
痛い。
『そうだ!』
『会長さ~ん?これなんだと思う?』
「俺の…スマホ…?」
「っなんでロック開いて…」
そうか、俺が寝てる間に指紋認証で開けたんか…。
『これ、獅子尾くんじゃーん』
「ちょっ…勝手に見んな」
『え?まじ?笑』
『これ、何?』
「クッソ…」
写真フォルダには見せられない写真がたんまりと…
『デート?』
『こいつらデキてんの?』
かわいいから、といってあにきの写真なんでもかんでも撮ってたのがまさかこんな形でバレるとは。
他の奴らになんて見せたくない、俺だけが見られる姿なのに。
『うーわ、これ』
『ハメ撮り?ガチで?』
ほんまに勘弁して…
『こんなのばら撒かれたらたまったもんじゃないよね』
『お前男もいけんだろ?溜まってるから抜いてくんね?笑』
「お前らふざけんなよ…」
言い返したところで俺が不利な状況なのは変わらない。
『じゃあこいつの動画も今から撮ろーぜ』
「返せよ!!」
『は?今自分がどんな立場がわかんねーの?』
『会長も馬鹿だよなー』
『な?いふくん?』
コメント
1件
うわ……読んでてすごく苦しくなりました。倉庫に連れ込まれて、椅子に縛られて、スマホまで勝手に見られて……あの「かわいいからいっぱい撮ってた」ってところがもう、胸がぎゅっとなりました。あにきへの気持ちがひたむきなのに、こんな形で踏みにじられるの、悔しすぎます。最後の「いふくん?」も、どういう関係なのか気になって続きがすごく気になります……!