side💚
🩷「阿部ちゃん、ちょっと待って!」
レッスンが終わって楽屋に向かう途中、佐久間が急に駆け寄ってきた。
💚「どうしたの?」
🩷「今度のステージ、ちょっと不安なんだけど、一緒に練習してくれない?」
💚「え?なんで俺と?」
🩷「だって、1人で帰りたくなし、なんか阿部ちゃんといると安心できるんだもん。」
俺は少し驚きながらも、顔をそらす。
💚「別に、俺は佐久間ほど上手くないよ…。」
🩷「そんなことないよ!阿部ちゃんのダンス、見てると落ち着くんだよ。」
佐久間の言葉に、少しだけ胸が温かくなった。しかし、すぐにその感情を押し込める。
💚「じゃ、練習するか。」
🩷「うん!ありがとう!」
俺たちはステージの一角で練習を始めた。
最初は普通に練習していたが、だんだんと距離が近づいていく。
🩷「ちょっと、もう少しこっちに寄ってくれない?」
💚「え、あ、うん。」
俺がちょっと戸惑いながら位置を直すと、佐久間は満足そうに頷いた。
🩷「うん、いい感じ!」
でもその後、何度も微調整をしているうちに、俺たちの距離は自然に縮まっていく。
🩷「あ、阿部ちゃん、ちょっとそのタイミングで手をこう…」
佐久間が手を伸ばしてきたとき、あまりにも近すぎて、俺は思わず体を引いてしまった。
💚「お、おい、何だよ。」
🩷「うわっ、急に引くなよ!」
佐久間は少し驚いた様子で笑った。
💚「ごめん、なんかちょっと…」
その言葉の途中で、俺はまた自分の気持ちが整理できていないことに気づく。
──なんでこんなにドキドキするんだ?
佐久間はふっと真顔になり、真剣に言った。
🩷「阿部ちゃん、最近おかしいよ。なんか、俺と距離を取ろうとしてるように見える。」
💚「そん…なことないよ。」
🩷「ほんとに?」
佐久間がじっと俺を見つめる。
その目があまりにも真剣で、俺は一瞬、言葉を失ってしまった。
──どうして、こんなに真剣に俺を見てくるんだろう。
その時、突然、舘さんが部屋に入ってきた。
❤️「お、なんか二人でやってるな。邪魔しちゃ悪いから、後で話すか?」
佐久間が一瞬だけ俺を見つめ、そして軽く笑った。
🩷「うーん、どうしようかな?」
💚「ちょ、佐久間…!」
俺は思わず突っ込んだが、佐久間は気にせず「じゃあ、後で!」と言って、舘さんと一緒にスタジオを出て行った。
俺はしばらくその場で立ち尽くし、呼吸を整える。
──俺、何を考えてるんだ…?
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