「 とんだ 災難 だった な … 」
いつも の よう に 日記 を 開く 俺 。 もう これ が ない と 家 じゃ 耐えられない 。 ずっと 桃 を 求めてる ん だ 、 俺 が 。
俺 は 今日 あった 出来事 を 思い 出して いた 。
「 今日 は … 桃 が 可愛かった 。 いや 、 いつも だ けど … 」
… あの ノイズ みたい な の … いや 、 気 の せい だ よ な 。
… 書いた ら 、 本当 に なりそう で 嫌 だった 。 桃 が 嘘 だ なんて 有り 得ない し 。
「 風船 を 買った ら 、 めっちゃ 喜んでた 。 可愛い が すぎる 。 無理 。 可愛い 。 」
桃 が こんな に 可愛い の に 、 世界 は 平和 に は ならない ん だ よ な …
「 分かって ねえ な … ま 、 いい や … 」
俺 が いつも の 「 魔法 の 言葉 」 を 書こう と した その 時 だった 。
「 また 、 明日 … あれ 、 あし … た … 」
書けない 。 インク が 滲んで どう しても 。
確認 しても 異常 は ない し 、 別 の 言葉 なら いくら でも 書けそう だ 。 インク が 出すぎる 様子 も ない 。
日記 が … 書くな って 言ってる みたい だ 。 ペン 先 は 動かない 。 日記 も 、 ペン も … この 部屋 で さえ 、 俺 を 拒む よう な 不穏 な 空気 を 感じ 取って しまう 。 俺 の 手 も 震えて いる 。
「 また 明日 … あした … あ 、 し … た 」
何で 書けない … ? 毎日 書いてた はず な の に 。 どうせ 次 の 『 今日 』 に は 消えて いる けど …
… 毎日 … ? 俺 昨日 、 何 してた っけ 。
でも ページ を 捲る 勇気 は なかった 。
… きっと 、 『 今日 』 が 長すぎる だけ な ん だ 。
「 ま … 大丈夫 だ ろ … 笑 」
『 今日 』 の 部分 の 日記 の ページ だけ が 、 濡れて いた 。
自分 の 頬 を 触る と 、 水滴 が 通った よう な 冷たい 温度 に 感触 。
俺 は 不安 に 蓋 を する 。 それ と …
気づき かけて いる 俺 に も 。
目 が 覚めた 。 日付 を 確認 する 。
やっぱり 『 今日 』 だった 。
昨日 と 同じ 、 『 今日 』 。
また 『 今日 』 も 遊園地 に 向かった 。
いつも 通り 、 俺 の 身体 は 勝手 に 動く 。
桃 に 会う ため の 、 『 今日 』 を 過ごす ん だ 。
「 桃 ? 」
「 赫 … 言いたい こと が あって … 」
「 何 だ よ 、 改まって 。 」
「 … 俺 から 離れない で ね … ? 」
「 は … ? 」
「 … 何か … 変 な 夢 見て 寂しく なっちゃった って いう か … ! 」
桃 は いつも の よう に 可愛く 笑う 。
でも 、 それ は 少し 必死 で 。 切なく て 。
… やっぱり 変 だ 。
この 台詞 も 、 桃 が 口 に する こと は なかった 。
何か が 、 変わった 。
昨日 の 『 今日 』 から 、 何か が 。
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