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Nozomi💜
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#QK
あお
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こんばんは。
短編集リクエストもらったのに全然書けてなくてすみません。
R18 に苦戦中です。
ちなみにこのお話は第九話で無事完結することが決定いたしました。
(要するに、九話まで書けたってことです。)
んで、私王様ゲーム大好きなんですよ。
王様ゲームでもう一つお話作ろうかなって。ほぼ短編みたいな形になるんですが、、
王様ゲームでお話を作るのに、かぷを決めてそこが最終的にくっつくようにストーリーで進めていくか、カプを決めずにやるか悩んでて、どっちがいいとかあったら意見ください。
昨日の、電車のホームでの出来事は夢だったんじゃないか。
ポケットの中で冷たくなっているスマートフォンが、あれが紛れもない現実だったことを物語っている。
『じゃあさ、今日はもう家までずっと一緒だね。行こ!』
ふくらのあの笑顔と、頭に直接響いたような甘いワードが、一晩中僕の脳内で無限ループしていた。
おかげで一睡もできないまま朝を迎え、僕はひどく寝不足の頭を抱えてオフィスのドアを開けた。
ふ 「……あ、河村。おはよう!」
オフィスに入った瞬間、一番に僕を見つけて声をかけてきたのは、まさにその張本人だった。
ふくらはデスクから立ち上がると、トコトコと軽い足取りで僕の方へと歩み寄ってくる。
河 「う、うん……。ふくら、おはよう……」
心臓が跳ねる。なるべくいつも通りに、自然に挨拶を返そうとしたけれど、声が少し上ずってしまった。
昨日の今日で、どんな顔をしてふくらの前に立てばいいのか分からない。
けれど、ふくらはそんな僕の動揺には一ミリも気づいていない様子で、満面の笑みを浮かべた。
ふ 「ねえねえ、河村、今日のスケジュールってどんな感じ?」
河 「あ、えっと……午後から1本撮影があって、それが終わったらあとはオフィスで構成のチェックかな。19時過ぎには終わると思うけど……」
ふ 「そっか! 俺も今日、19時くらいには作業がキリよく終わりそうなんだよね」
ふくらはパチパチと嬉そうに瞬きをすると、僕の顔を覗き込むようにして、さらりと信じられない言葉を口にした。
ふ 「じゃあさ、今日終わるの同じくらいだから、一緒に帰ろう。駅まで、いや、家まで一緒に行こ」
河 「ふぇっ……!? ぁ、うん……っ」
あまりにも当然のような、自然すぎるお誘いに、僕の思考回路は一瞬でショートした。
昨日同じ駅だと分かったからって、翌日から早速そんなルーティンみたいな誘い方をされるなんて思ってもみなかった。
ふ 「あ、よかった! じゃあ終わったら声かけるね。今日も一日頑張ろー!」
ふくらは満足そうに自分のデスクへと戻っていき、僕だけがオフィスの入り口で完全にフリーズしていた。
心臓がうるさいくらいにバクバクと脈打っている。今のやり取りだけで、一気に顔が真っ赤に染まっていくのが分かった。
河 さっき顔赤くなってたと思う……///
壁の姿見に映った自分の情けない顔を見つめながら、僕は熱を持った両頬を冷ますように手で押さえ、ふらふらとした足取りで自分のデスクへと向かった。
・・・・・
撮影の合間、メンバーたちがそれぞれの作業に戻り、オフィスが少し落ち着いた頃。
僕がマイボトルを片手に給湯室へ向かうと、後ろから足音が近づいてきた。
山 「河村さ〜ん」
振り返ると、案の定、山本さんがこれ以上ないくらいニヤニヤとした笑みを浮かべて立っていた。
山 「昨日、結局どうだったんですか? オフィスに2人きりになって。チャットの後、進展ありました? 笑」
河 「う、うわ、山本……」
昨日じぶんが助けを求めた相手からの直球ストレートな質問に、僕は思わず周囲をキョロキョロと見回した。
ふくらが近くにいないことを確認して、小さくため息をつく。
河 「進展っていうか……作業中、ふくらがノートパソコン持って隣の席に移動してきたんだけど、もう距離近すぎて死ぬかと思った……」
山 「あはは! いい感じじゃないですかぁ」
本気で相談をする僕を、山本さんは楽しそうにちゃかす。
河 「よくないよ、心臓に悪い。……でね、そのあと一緒にオフィス出て、同じ電車に乗ったんだよ。方向同じだねって話を車内でしてたらさ」
山 「はい」
河 「最寄り駅、同じだったんだよね。家もめちゃくちゃ近かったし」
山 「えっ! そ〜なんですか!?」
山本さんが今日一番の驚いた顔をして、目を丸くした。
でも、すぐにその顔がニヤニヤへと変わっていく。
山 「すごっ、めちゃくちゃいいじゃないですか! それならこれから、タイミング合わせれば毎日一緒に帰ったりとかもできますし!」
河 「できるっていうか……さっき、オフィスに着いた瞬間ふくらに捕まってさ。『今日、撮影終わるの同じくらいだから一緒に帰ろう』って、早速誘われて。……さっき絶対、顔赤くなってたと思う///」
両手で顔を覆って、手のひらの中で「どうしよう」と呟く僕を見て、山本さんは「あーあ」と肩をすくめた。
山 「ふくらさん、行動が早すぎますね 笑 でも、同じ駅って分かっただけで、そんなにすぐ誘ってくるもんですかね?」
河 「……それがさ、昨日駅に着いたとき、ふくらがなんて言ったと思う?」
山 「なんて言ったんですか?」
思い出すだけでも耳の奥が熱くなるセリフを、僕は声を潜めて山本さんに打ち明けた。
河 「『じゃあさ、今日はもう家までずっと一緒だね。行こ!』って、すっごい満面の笑みで言われたんだよ……」
山 「ぶっ……!!」
山本さんが持っていたペットボトルを落としそうになりながら、激しく咳き込んだ。
山 「は、家までずっと一緒……!? いやいやいや、ふくらさんそれ、プロポーズかなんかですか!?(笑)」
河 「まぁ、ふくらは 誰にでも距離が近いから。悪気も他意も一ミリもないんだってば! 」
「単純に『同じ駅だから家までルートが一緒だね』っていう話だよ!」
山 「いやぁ、、笑」
「ほんと二人とも高学歴なのに、そこだけ壊滅的に疎いですよね……」
あきれ果てたように頭を抱える山本さんを前に、僕はやっぱり「ふくらは優しいから、深く考えちゃダメだ」と自分に言い聞かせることしかできなかった。
・・・・・
それから、一週間ほどが経った頃。
ふ 「河村、お待たせ! ちょうどキリよくなったから、行こっか」
河 「うん、片付け終わったから大丈夫。行こう」
夜のオフィスで、ふくらが声をかけると、河村はすっと立ち上がって荷物をまとめた。
二人はごく自然な動作で並んで歩き、オフィスを出ていく。
バタン、とドアが静かに閉まると、残されたデスクの一角から、ふぅ、と誰かの大きなため息が漏れた。
伊 「……なぁ。最近、あの二人いつも一緒に帰ってないか?」
パソコンの画面から顔を上げた伊沢さんが、二人が出ていったドアを見つめたまま、首を傾げた。
須 「それ!俺も思ってた! こないだも『駅まで一緒に行く』って二人で出てったぞ。なんか最寄りが同じ駅らしくて、家もめちゃくちゃ近いんだってさ」
お菓子の袋をガサゴソと漁りながら、須貝さんが大きな声で返す。
鶴 「え、同じ駅なんですか? でも、今まで帰る時間とかバラバラだったのに、最近あきらかに予定合わせて帰ってますよね」
鶴崎さんが眼鏡の奥の目をすこし細めた。
鶴 「ふくらさん、河村さんのことになると急にフットワーク軽くなりすぎじゃないですか? 他の人と帰るときは、自分の作業が残ってたら『先行っててー』って言うのに。」
「河村さん相手だと『俺もキリいいから!』って無理やり終わらせてますよ、あれ」
伊 「 隠す気がゼロなんだよなぁ。」
「この間なんて、河村がちょっと残業になりそうって分かった瞬間、ふくらが『じゃあ俺、動画の構成案もう一本確認しちゃおうかなー』とか言ってわざわざ居残りしてたし」
メンバーたちの鋭い観察眼が次々と飛び出す中、デスクの端で一人、全てを察している山本さんは、キーボードを叩きながらクスリと笑った。
山 あーあ、ついに周りのみんなも気づき始めちゃったか……
山本さんは、数日前に給湯室で河村さんから聞いた『家までずっと一緒だね』というふくらさんの大爆弾発言を思い出し、心の中でニヤニヤが止まらない。
伊 「山本、なんか知ってんの? ニヤニヤして」
山 「え? いや、何も知らないですよ〜?笑」
「でも、あの二人って本当に頭が良いのに、そういうことに関しては超がつくほどの『高学歴のポンコツ』ですよね。早く気づけばいいのに」
須 「クイズの答えは一瞬で出すくせに、自分の気持ちの答え合わせは全然進まねえのな!」
須貝さんに、伊沢さんも「このままじゃ一生進展しなさそうだし、そのうち俺たちでちょっと手伝ってやるか」と楽しそうに計画を練り始める。
そんな外野の生温かい視線が注がれていることなど、オフィスを出た二人はまだ、一ミリも知る由はなかった。
・・・・・
夜の冷たい風が、並んで歩く僕たちの頬をかすめていく。
同じ駅だと分かったあの日から一週間。
驚くほど自然に、僕とふくらさんが一緒に帰る行動(ルーティン)は定着しつつあった。
改札を通り、いつものように並んで電車に乗り込む。
ドアの横の少し狭いスペースに2人で収まりながら、ガタゴトと揺られる車内で、僕たちは他愛のない話を続けていた。
ふ 「あ、そういえばさ、駅の南口にあるあのパン屋さん行ったことある? 惣菜パンがすごく美味しいんだよね」
河 「あそこね、行ったことある。あそこのカレーパン、クイズの題材になりそうなちょっと珍しいスパイス使ってて面白いんだよ」
ふ 「えー! 気になる! 今度一緒に帰るとき、ちょっと寄って買ってみようよ」
河 「うん、そうだね」
以前よりもずっと自然に会話ができるようになっていた。
お互いの生活圏が同じだと分かったことで、仕事の話だけじゃなく、地元の美味しいお店や、普段の生活の話といった「プライベートな会話」が自然と増えていく。
ふくらさんは、相変わらずなんの他意もない、ひたすら楽しそうな笑顔で僕を見つめている。
最初の頃は心臓が壊れるかと思うほど緊張していたけれど、こうして毎日、同じ景色を共有して、同じ駅に向かって帰る時間が、僕にとっては少しずつ「当たり前の、一番幸せな時間」に変わりつつあった。
河 毎日こんなに幸せでいいのかな……
いつかこの時間が終わってしまうかもしれないという、贅沢な不安が胸の奥を少しだけチクリと刺す。
それでも、隣を歩くふくらさんの温度を近くに感じられるだけで、今はそれ以上の贅沢は望まないでおこうと自分に言い聞かせた。
目的の駅につき、並んで改札を出る。
駅から家へと続く夜道を、ゆっくりとした歩調で進んでいく。
ふ 「あー、今日も楽しかったな。河村と帰ると、移動時間があっという間に感じちゃうよ」
ふくらさんは伸びをしながら、しみじみとそう呟いた。
仕事の疲れを癒やすように、ふにゃりと柔らかく笑うふくらさんの横顔を見て、胸の奥がじんわりと温かくなる。
ふ ……やっぱり、河村と一緒に帰るの、落ち着くなぁ
自分の胸にあるこの心地よさが「恋心」だとは微塵も思っていないふくらさんは、今日もその感情を「気の合う仕事仲間との楽しい時間」という考えで綺麗に片付けていた。
でも、その瞳が河村さんだけを特別に、愛おしそうに映していることには、やっぱり自分自身でも気づいていない。
ふ 「じゃあ、また明日オフィスでね、河村。お疲れ様!」
河 「うん、また明日。お疲れ様、ふくら」
道の分岐点で小さく手を振り返し、それぞれの家へと歩み出す。
振り返ると、ふくらさんの後ろ姿が街灯の下で少しずつ小さくなっていく。
河村さんは、ポケットの中でスマートフォンをぎゅっと握りしめた。山本さんに送ったSOSの画面は、もう開く必要がなかった。
『高学歴』なのに、自分の気持ちの答え合わせには、まだお互いに辿り着けそうにないけれど。
それでも、2人の距離は昨日よりも確実に、ほんの少しだけ縮まっていた。
コメント
3件
本当に、こういう感じっぽい…! ふくらさん疎そうだし、河村さんもなかなか自分の気持ち言わなさそうだし! 続き、楽しみに待ってます!
第4話読みました〜!ふくらさんの「家までずっと一緒だね」発言からの流れがもうエモすぎてやばいです😭💕 自然に一緒に帰るルーティンができてるの、尊すぎませんか?外野のメンバーたちが気づき始めてるのもニヤニヤポイントです〜!「高学歴の♡♡♡」って表現、めっちゃ的確で笑っちゃいました😆 二人とも無自覚なのがもどかしいけど、その距離がじわじわ縮まってる感じがたまらなく良いです〜!次回も楽しみにしてます🌸