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真っ黒な空に、唸るような風が吹いていた。
一行がたどり着いたのは、“逆光”の最奥――
かつて灯台たちが誰かのために立っていた、その意志すらかき消されるような、静寂の闇。
その中央に、ひとつの影が立っていた。
「……来たかよ。のんびりしてんじゃねぇよ、雑魚共が。」
その声は、獣のように荒々しく、それでいてどこか寂しさを帯びていた。
犬吠埼灯台――最後に囚われた仲間。
彼の背後には、闇の扇が広がっていた。
風すら切り裂くような異質な存在感。
本来、彼が持っていた光を“逆光”が濁している。
「……犬吠埼。」
観音埼が名を呼ぶ。だが彼は、睨みつけるだけで応えない。
「なぁ、お前がどうしてここに取り込まれたか、俺たち――」
「うるせぇっつってんだろがよォ!!」