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夏祭り

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夏祭り

1 - 第1話

♥

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2024年08月31日

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どうも皆さんこんばんは夏も後半戦ということでばちくそ平和なお話書いていきたいと思います。(もう夏終わりますがね……)


emさんのマイクラ夏スキンやっっっっっっと見れたということで書いていこうかなと思っています。(8.18日現在)そしてマイクラ肝試し……とても楽しみです!


初投稿かなり伸びてて嬉しいです!沢山の♡感謝しかないです(´;ω;`)

この話に納得いってない部分多々あるので消すかもです。

リクエスト受け付けも検討中なので余裕が出てきたら募集しようかなと思っています。激遅執筆マンですが今後とも何卒よろしくお願いします!


登場人物や呼称は本人様と全くご関係ありません。拡散行為、無断転載などはお控えください。


東北出身の人間です。関西弁に東北の方言が混じってしまうかもしれません。ご了承ください


🔞描写はありません。全年齢対象ですがnmmnになりますご注意ください


文章がおかしく、誤字脱字等々があるかもしれません。気にしないでください。どうしても気になる方はコメントでのご指摘よろしくお願いします。


以上のことが無理だと思ったらブラウザバックお願いします


それでもいいよって方はゆっくりしていってね!













ワンクッション













「祭り?別にええよ」

「え?いいんか?」


断られるのを覚悟で書記室の扉を開け、こちらには目もくれず書類と睨めっこをするトントンはあっさりと許可を出した。ゾムは断られるのを覚悟で公共突破をしようと思っていたのが拍子抜けしてしまった。


「グルさんが書類置いて逃げたしついでに捕まえてきてくれたら助かる。」


トントンは小さなため息をつき、ちらりと書類の方向を見た。総統確認書類と書かれたのボックスに山積みになっている書類は、まだ手つかずのまま放置されている。


「グルッペン見つけたらトントンのところまで持ってくればええんやな」

「そうや、それとエミさん呼んできてくれへんか?確認したいことあんねん」


ゾムは軽く頷くとそのまま部屋を後にした。














「エミさんおるか〜」


ノックすることなくエーミールの書斎室に入る。部屋は静まり返り、いつも散乱している机は綺麗に整頓されてあった。探しに行かなあかんなと思いつつこの広い屋敷の中を探すのは面倒だな。と頭を悩ませるゾムの背中から優しい足音が聞こえた。振り向くと、エーミールが穏やかな笑みを浮かべて立っていた。手には難しそうな本が何冊か抱えられている。


「すみません。図書室に行ってて……なにかありました?」

「大した用じゃ無いんやけど、今日暇なら祭りやってるし一緒にどうかな〜と思ってな」

「いいですね今日の分の仕事はありませんし、街の繁栄状況も気になるのでついでに視察しちゃいますね」


色々調整が必要ですからねと紙の束を確認しながら言うエーミールを見てゾムはトントンに貰った紙包みを投げる。その紙包みを片手でキャッチすると不思議そうに中身を見る。


「これ甚平じゃないですか」

「さっきトントンに貰ってん。それ着て行こや」


確かに図書館に行くために中庭を通った時チーノとショッピが甚平を着て楽しそうに談笑していたのを目撃したトントンさんはみんなの分を発注していたのかとエーミールは申し訳ない気持ちになった。


「そうや、あとトントンがエミさんに確認したいことあるって言ってたで」

「分かりました、今から向かいます。」

「準備出来たら1階の食堂来てや。待ってんで」


ゾムはそのままエーミールの部屋を後にした。上手く祭りに誘える口実ができて良かったと安心していた。夏祭りなど基本暑いし、面倒いし、積極的に行かないが今回は例外である。自室に戻ったゾムは紙包みを開けてエーミールと同じ甚平に腕を通した。


「ゾムさん似合ってますね!」

「そうやろ」

「かっこいいです……」


しばらくの時間が経ち、待ち合わせの食堂に着くなり笑顔で笑いかけてくれたエーミールを抱きしめたい衝動を押える。


「ゾムさん早く行きましょ!」

「おぉ、乗り気やなww」

「久しぶりのゾムさんとのお出かけですから」


何食べようかなとウキウキするエーミールの横顔を見る。すっと通った鼻筋、優しげな目元、そして微かに上がった口元が、まるで一枚の絵画のように完璧で、言葉を失ってしまう。


「ゾムさんは何を食べますか?」

「そやなぁ……まずたこ焼きやろ」


それじゃぁ行きましょうと楽しそうに目を輝かせ、ゾムの手を引っ張る。年甲斐もなくはしゃぐエーミールの背はいつもより明るく感じられた。




「俺綺麗に花火見れる穴場知ってんで」

「もうそんな時間ですか…あと焼きそばと焼き鳥も買いましょうか」

「エミさんどんだけ食うねんww」

「美味しそうでつい……ってゾムさんも沢山買ってるでしょ?あとは皆へのお土産です」


ゾムとエーミールの手には周りの住民が振り返るほどの屋台の食べ物を両手に抱え持っていた。お互いツッコミながら笑う。「打ち上げ花火まで残り10分です」というアナウンスが聞こえた。ゾムはそろそろ行こかと声を掛け、2人で歩き出す。最近の蒸し暑さが嘘のように心地よい夜風が吹き、祭りの喧騒が少しずつ遠のいていく。


「ここからなら、花火がよく見えるんや」

「さすがゾムさん、いい場所知ってますね」


ゾムが得意げに言うとエーミールは笑いながら答えた。二人で丘の芝に座り込む。そこに広がる夜空と街の風景を一望した。静けさの中に祭りの楽しそうな音が微かに混ざる。空はまだ暗く澄みわたり、星々がまるで花火の前触れのように瞬いていた。


「食べ物も景色も、全部楽しめるなんて最高ですね」

「せやろ?こっからの花火がめちゃくちゃ綺麗やねん」


二人がしばらく夜空を見上げていると、突如として静寂を破るように、空に大きな音が響いた。最初の花火が打ち上げられ、真っ暗な空に色とりどりの光が広がった。


「こんな素敵な花火がゾムさんと見られてめちゃくちゃ嬉しい……」


花火の音に混じりゾムに聞こえないようにボソリと呟く。聞こえてんでと、聞き取れない音量で呟くゾムは隣でくすりと笑いながら、エーミールの楽しそうな姿を見つめていた。二人は次々と打ち上がる花火を見ながら、しばらくの間、何も言わずにその美しさに見とれていた。


「来年もここでまた花火見ましょうね」


最後の花火が大きな音と共に夜空に咲き、やがて、静かに散った。二人は余韻に浸りながら、しばらくの間、夜空を見つめ続けていたエーミールがふと呟く。ゾムは頷き、真剣な顔で言葉を返す。


「当たり前や。エミさん、大好きやで」

「私もゾムさんのこと……」

「待て、そこに誰かおる」


茂みの奥がガサガサと動く。ここら周囲の森には危険な動物はいないはずなのにと、ゾムは音のする方へ腰に着けていたサバイバルナイフを手に掛けてゆっくりと近づく。エーミールは護身用の銃を構えてサポートに入る。やがて茂みの揺れが大きくなり枝の折れる音と共に人影が見えた


「あ……ドウモスミマセン」


影から出てきた人物はゾムもエーミールもよく知っている人物でハリトンボイスが特徴的なこの軍の取り締まる総統グルッペンだった。綿菓子を大量に持つグルッペンはそそくさと逃げようとするがゾムが咄嗟に腕を掴む。


「グルッペン見つけたら連れ戻して来いって言われてたからな。一緒に帰んで」

「……拒否する。」

「諦めてください。このまま帰らないと正座したまま1日が終えますよ」


エーミールの一言で観念したのかゾムに引っ張られながら丘を後にする。グルッペンは借りてきた猫のように静かになる。喧騒に包まれた街は祭りの終わりを告げる鐘が鳴り響き住民達は片付けを始めていた。


「この賑やかさが消えていくのって、少し寂しいですね。さっきまであんなに楽しかったのに」

「そうやな。でも、終わりがあるからこそ楽しいんやで。」



ゾムはふっと笑い、エーミールの言葉に応じた。二人は肩を並べて、祭りの余韻を残す街を歩き始めた。通りの両側には、まだ完全には消え切らない屋台の灯りがわずかに残り、風に揺れる提灯の光が道を照らしていた。










「グルさん随分と遅かったなぁ……」


門の前で仁王立ちをしているトントンを見たグルッペンはゾムの拘束から逃れ明後日の方向へと逃げていく。すかさずトントンも追いかけて2人は見えなくなってしまった。


「ここに居ったら祭りより騒がしいな」

「それがここのいい所ですよ」


それもそうかとゾムが笑う。遠くの方でトントンの叫ぶ声が聞こえるが無視をして目の前のエーミールへと視線を戻す。エーミールはすでにゾムの視線に気づいており、にこやかな笑みを浮かべていた。彼のその柔らかな表情に引き込まれる。


「これ食べ終わったらゲームしましょ」

「名案やなエミさん!」


ゾムの笑顔を見ながらにこやかに笑う。

彼らの夏はまだ終わらない。

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