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ふわぐさ

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3

ふわぐさ③

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2023年01月11日

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3話目です!

続き見て下さりありがとうございます!




あの日からもう2週間が経った。ふわっちとは会えていない。

ふわっち元気かな。

……また、会いに行こうかな?


「ありがとうございました。」

「いいのよ。またいつでも言ってね。」

またメイクや服を用意してもらい、女装をした。今回は少し可愛めにしてもらえるようお願いすると、ノリノリでやってくれた。似合うからと言われ膝下のスカートも履いてみた。ちょっと恥ずかしい。

久しぶりの店に少し緊張する。スカートってスースーするな。



「不破さん!指名入りました!」

いつものように席に向かう。

「明那?」

そこには以前の雰囲気とは少し変わった明那がいた。

「姫、久しぶり。」

「ひ、久しぶりです。」

ニコッと笑う明那。

「あきちゃん今日メイク変えた?」

「え、あそうです。ちょっと変えてみました。」

「似合うね。かわいい。」

「……。」

顔を真っ赤にして照れる明那。こんな反応をされるとは思わず、水を一杯飲む。

「あ、あきじゃん!久しぶり!」

JINが近寄ってくる。

……あき?呼び捨てに思わず反応してしまう。

「あ、JINくん久しぶりだね。」

JINとニコニコしながら話す明那。

仲良くなってんじゃん。また水を一杯飲む。

「JIN。ここより向こうヘルプいるんじゃない?」

少し強めに言う。

「あ、そっすね。あき、また来るね。」

そう言いながらJINは向こう席に歩いていった。

「……あきちゃん何飲む?」

「あ、えっとじゃあこれで。」

「あきちゃんこれ少し強いけど大丈夫?」

「あ、えほんとですか。」

「まあ飲めなかったら俺飲むよ。少し待ってて。」

俺は席を離れる。

明那、スカート似合ってたな。




ふわっちを待っている間さっきの事を思い出す。

「似合うね。かわいい。」

お世辞だとは分かってるものの、普段言われない言葉にドキッとしてしまった。顔が暑い。

「お酒持ってきたよ。」

「あ、ありがとうございます。」

俺はふわっちがもってきたお酒を一気に飲んだ。

「え、ちょ。大丈夫?あきちゃんそんなにお酒飲めないでしょ。」

なんで知ってるんだろう。少し焦ってるふわっちが可愛くてふと笑う。

「にゃはは。ちょっとなんでそんな笑ってんの。」

普段よく見るふわっちの笑顔。ホストの時でもそんなふうに笑うんだ。

「湊!」

向こうから女性の声がする。

「あ、ちょ、呼ばれてる。また後で来るわ。」

女性の元へ歩いていくふわっち。まだ話し足りないな。

「独り占めしたい。」

そう思ってしまうのは自分勝手かな。

そんなことを考えながらどんどんお酒を飲んでいく。




「湊!」

呼ばれている方を向いた。るかだ。

「あ、ちょ、呼ばれてる。また後で来るわ。」

そう言いながらるかの元へ向かう。明那と離れるのが少し名残惜しい。

さっきの明那可愛かったな。

「お待たせ、姫。」

「遅い!せっかくるかが来たんだから出来るだけるかのとこに居てよ!」

高い声が耳に響く。

「さっき湊あの子と楽しそうだった。私といるのは楽しくない?」

「るかといるのも楽しいよ。」

「…あの子よりも?」

「……うん。」

「るかが1番?」

「うん。」

「嬉しい!湊大好き!」


やっと明那の席に戻ると明那はJINと一緒にいた。

「あ、湊さん。交代ですね。あき、湊さん来たよ。」

JINが立ち上がると、駆け寄ってきた。

「すいません、湊さん。あき結構酔っ払ってるかもです。」

そう言い歩いていった。

「あきちゃーん?大丈夫?」

俺が明那の顔を覗き込むと

「んーだいじょーぶ。」

そう言いながら明那がまたお酒を飲もうとする。

「ちょ、もうやめときな。」

「まだだいじょーう!」

もう声明那じゃん。

「俺が飲むよ。」

そういって明那から酒を取り上げるとその酒を一気飲みした。

「きつ。」

さすがに一気はきつい。

「……まだ、飲める。」

そういい明那はまた酒を飲みはじめる。

「ちょ、あきちゃん。」

どんどん酒を飲み続ける明那。

「明那!」

びっくりした表情で明那が手を止める。

「……ふわっち?」

「…え、かえふ。」

少し焦ったように明那が帰ろうする。

「え、ちょ明那まって。」

ヒールをはいたままよろよろで帰ろうとする明那。転びそうになったところを俺が支える。

「明那、危ないから。奥でちょっと休憩してて。」

明那を奥の部屋まで連れていき、椅子に座らせる。

「明那、もう少しで仕事切り上げるから。ここでちょっと待ってて。」

部屋を出て、仕事を切り上げていいかと店長に頼むと快くOKしてくれた。

来てくれた客を帰らせる。

「湊!なんでもう帰らなきゃなんないの?」

「ごめんね、急用ができて。またお待ちしてます、姫。」

るかは最後まで文句を言っていたが、俺が少し強く言うと帰ってくれた。




「明那、帰ろっか。」

俺が目を覚ますと私服に着替えたふわっちがいた。うぅ、頭が痛い。

「明那、寝てていいよ。」

ふわっちにおんぶされる俺。あまり状況が理解出来ないままふわっちの背中で眠りについた。







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あ゙ぁ…好き。(語彙力無)

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