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小学生が書いているので多めにみて下さい。
第3章:氷のプリズム、水のレンズ
その日の夕方、神崎は研究所の会議室に拓海と冴子を集めた。「皆さん、深見宗介さんを殺害した密室トリックの全貌が解けました」「おいおい、冗談だろ」拓海がタバコに火をつけながら言った。「俺は事件当時、神崎先生たちと一緒にいたんだぞ。温室に近づくことすら不可能なのに、どうやって火をつけられる?」「ええ、あなたが直接火をつける必要はありません。火をつけたのは『太陽』ですから」神崎はホワイトボードに、温室の断面図を描いた。「犯人は、今日の午前中のうちに、温室の天井の『天窓』の外側に、ある仕掛けを施していました。それは、この研究所が開発したばかりの超親水性フィルムを使った、『水で作った巨大な凸レンズ』です」「水のレンズ……?」冴子が目を見開いた。「そうです。フィルムを少したるませて固定し、その中に正確に計算された量の水を注ぐ。水の屈折率は約1.33。形さえ正しく整えれば、それは見事な凸レンズとして機能します。太陽は時間が経つにつれて東から西へ動く。犯人は、太陽の高度と角度を緻密に計算し、『午後2時ちょうどに、光の焦点が宗介さんの座る椅子に結ばれるよう』にレンズの設置位置を微調整したのです」会議室に緊張が走る。「しかし先生」玲香が質問した。「それなら、火災が起きた後も、天井にその水のレンズが残っているはずじゃ……」「そこがこのトリックの美しいところです」神崎は声を潜めた。「衣服に火がつくと、温室は一気に高温になります。天井に張られた薄いフィルムは、火災の熱(数百〜千度以上)によって一瞬で溶けて破裂する。すると、中に溜まっていた水は激しい炎の熱によって、周囲に飛び散る前に一瞬で水蒸気となって蒸発(気化)してしまいます。つまり、証拠である『凶器のレンズ』は、火災そのものの熱によって、文字通り煙のように消え去ってしまったのです」
コメント
1件
うわあ、これ面白いですね!「水のレンズ」で太陽光を集めて着火、しかも火災の熱で証拠が蒸発する仕掛け…。超親水性フィルムの存在や太陽の高度計算まで伏線になってて、構成がきっちりしてるのが伝わってきます。小学生が書いたとは思えないロジックの緻密さに驚きました。次が気になります!