テラーノベル
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小さい頃、よく『悪戯好きの男の子』と村の皆に言われていた。
「あっ、こらー!!またドア閉めたでしょ!」
💚『あははッw俺やってない!ッw」
「おい!ふうはやまた俺の背中にバカって書いた紙貼っただろッ!!」
💚『おしゃれじゃんッw』
こうやって親、友達にも悪戯をして回った。
注意されても、怒った顔が皆面白くてやめずにいた。だめって言われた事はなんでもやってしまっていたので親は手を焼いたと思う。
そしてある日、
母『ふうはや、今日は絶対に神社に悪戯をしてはダメよ。大事な日なのよ。分かった?』
💚『ッ!は〜いッ』
俺はいつもと同じく神社に悪戯をしに行くことにした。
黄昏時に行く途中、階段に登りながら周りを見ていると木々にはお祭りで使われる赤い提灯がつられていた。生ぬるい風で赤い提灯が揺れている。
セミの声もどんどんなくなっていき、風の音を聴きながら、階段を登り終えた。
本殿は祭りのためかいつもより綺麗になっており柱の亀裂が補修されていた。
本殿に行くための石の道を挟んでに ある、狛犬の像2つはピカピカにされていた。
大人達は、まだ忙しいそうで提灯をつけたり
巫女さん達は何か祭具を準備していた。
俺は近くには誰もいないと確認し、悪戯をしようとし、俺はズボンのポッケに入っていたマッキーを取り出し狛犬に落書きを始めた。
キュッキューッ
ピカピカにされてあるので表面がつるつるでとても描きやすかった。楽しく感じ、落書きに熱中した。
💚『ッッ!?!?』
大きな大人の声が、聞こえびっくりし落書きする手が止まってしまった。
後ろを向くと、神社の神主のようで血相を変えながらこちらに歩いてくる。
神主『おいッ!何をやっているのだ!!今日は神聖な日なのだぞッ、!なのにッ…なんということを…』
💚『…..』
顔を真っ青にしながら言うもんだからやってしまった事の重大さを理解せざるを得なかった。
神主『あぁ….。まずいッ、神様がお怒りになってしまっている..』
急に空の色が暗くなり始め、本殿の上空に黒い雲の渦が巻き始め強い風が吹き始めた。
責め立てるようにして激しい雨も降ってきた。
まさに天災だ。
神主『ッ…くッ、おい行くぞッ、』
そう言い、風に吹かれながら俺の手を引っ張り
神主の家らしき所に連れて行かれた。
本殿よりとてもでかかった。
がらがらがら
神主『そこでまっておけ。』
そう言い神主は下駄を脱ぎ、玄関をあがり奥へと行った。
寒い、雨に打たれ風に吹かれ冷えている。
ぴちゃッ、、、、ぴちゃ、、、
水音が落ちていく音だけが玄関に響く。
しばらくすると神主が帰ってきてタオルを投げ渡してくれた。
💚『う”ッ….ぁ、ありがと、う』
玄関に消えいるようにして行った。
神主『あがれ。』
そのまま俺は神主についていき広い部屋に入った。
神主『私が良いと言うまで勝手に出てはいけない。何かあれば呼べ。』
ピシャンと障子が閉められ1人になってしまった。
服は濡れたままで少し気持ち悪い。
雨はまだ止んでおらず雷も酷くなっている。
不安になり、俺は部屋の隅っこに三角座りをし膝に顔を埋めた。
神様が、怒ったのかな、。とんでもないことをしてしまったのかな。
そう後悔を感じながら、意識が離れてしまった。
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