コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
━━━━━━━{霊術- 捌}━━━━━━━
━━━━━━━{第壱章-聲-}━━━━━━━
普通に気まずかった。─
「それじゃ、私は行くぞ。 」「はい、」「退院したら妖怪探せよ!」「はい…」
天水先生が去ると、病室は静寂に包まれた。そして退屈だとしても、刻々と時間は過ぎ去って行く。「妖怪探しめんどくさいなー、はぁ…」
退屈で仕方ないので、私は怪物のことを考えることにした。(あの怪物ってなんだったんだろう。矛盾があるような見た目だったし…)
そんなことを考えてるといつの間にか、私は眠りに落ちていた。─
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私が目を開くと、
「…ここは、? 」
洞窟が広がっていた。僅かに光があり、延々と続いてるように思えた。中から掠れた「聲」が聴こえてきた。全然聞き取れなかったので私が洞窟に入ると微かに聲が聴こえた。どんどん私が先に進んでいくと聲はよりはっきりと聞こえる。そして最深部に来た時、行き止まりだった。
「「来─者よ、全─を蹂躙─よ。」」
「「侵入─を、追─出せ。」」
その一つの聲と共に私の背後に来訪者が現れる。「「失せろ。」」それを最後に、夢は終わった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「!、」 「夢…だよね、?」
目が覚めても、夢の心地がしない。余りにも現実味のある夢だった。恐らく、聲の主はもっと深く、深淵に近いところにいるだろう。
にしても主は何故来訪者を呼べたんだ?来訪者は人の負から産まれる。召喚するにも一人で産むしかない…
「あー辞めた辞めた、頭が痛くなる。」
そんなことを言いつつ、一つどうしても気になることがあった。
聲の主は一体、どこにいたんだ?
━━━━━━{第零章-術- 終}━━━━━━━
第壱章【聲】