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主な登場人物
雲雀→hb
奏斗→kn
アキラ→ng
セラフ→sr
↓本編です
(話し合いの日)
ng:じゃあたらい、ここに座ってください。
hb:ん!わかった!
ng:私は事務所の人間としてたらいの隣に座ります。
kn:じゃあ、僕はひばの後ろいくわ。
sr:俺は凪ちゃんの後ろね。
コンコンコンッ
男:こんにちは。
ng:こんにちは。本日はお越しくださり、ありがとうございます。どうぞこちらにお掛けください。
男:これはどうもご丁寧に。失礼します。
男:初めまして、渡会さん。私は”祈幸者”、幸せを祈る者。宝封じを行う組織”Pray”の一員です。やはり、よく似ていらっしゃいますね。
hb:“Pray”…
男:はい。私たちは、あなたのお父様に大変お世話になりました。だから、そのご挨拶に。
hb:父さんに、ですか?
男:そうです。悪しき力を持った秘宝の所有者が話を聞いてくださらなかったとき、実力行使として盗んでもらっていました。
hb:じゃあ、この前の”持部家”のも…
男:その通りです。”持部家”の”祝贄の指輪”は、渡会さんに初めて依頼した物です。そして今、息子であるあなたにも依頼したいことが。
hb:俺にですか…?
男:はい。私たちはいろいろなところに点々と秘宝の封印をしているのですが、中には封印せずに、祀っているものもあります。
hb:はあ…
男:それらは主に、良い力を持った物たちです。その一つに、”鎮魂歌(レクイエム)“という首飾りがあります。
hb:“鎮魂歌”…
男:“鎮魂歌”はその昔、とある小国の美しい歌声を持った姫が、異国の王子をもてなす際に歌を歌ったところ、その王子に「あなたの歌声は悪魔や鬼の邪悪な心をも浄化する」と褒め称え、姫に贈ったものです。そこから”鎮魂歌”は、身につけてうたえば、悪しき魂を浄化する力を持った秘宝として知られるようになりました。
hb:それがどうかしたんですか?
男:ええ、それは良い力を持った秘宝なのですが、今”鎮魂歌”は暴走しかけているのです。
hb:暴走?
男:はい。”鎮魂歌”は今まで力を失っていました。だから祭壇に祀っていたのですが、最近再び力を取り戻したのです。恐らく、何かに引き寄せられて。そして、その”何か”を求めて暴走しかけている。
hb:ヤバくないですか…?
男:そうです。その”何か”を探すために、一時的に預かって欲しいのです。”鎮魂歌”は美しい歌声に反応します。あなたたちの中に歌の上手い人がいれば、その人に預かっていただきたいです。私たちでその”何か”を探します。あいにく、私たちは皆お世辞にも歌が上手いとは言えないので…
kn:じゃあ、ひばじゃない?
sr:そうだね。
ng:たらいが適任ですね。
kn:そうでしょ。
男:では、渡会さん、これを、
男は、後ろに立っている男から箱を受け取り、開けると、中にはトパーズをあしらった美しい首飾りがあった。そしてその首飾りは、雲雀が手を近づけると、光を放ち始めた。
hb:うわっ、まぶしっ…
kn:なんだ!?
男:おや?渡会さんを正式な所有者と認めたようです。どこかで歌ったりしました?
hb:え、この前○○のカラオケで歌ったぐらい…
男:それですね。これを祀っていた場所のすぐ近くです。
hb:バンド曲しか歌ってないのに!?
kn:え、ひばの歌声に反応したってこと?
男:そうなりますね。では、渡会さん、所有者としてよろしくお願いします。
hb:まじかぁ…
男:ということで、私はこれで。今後も何か依頼するかもしれませんが、よろしくお願いしますね。それは持っていてください。
ng:本日はありがとうございました。
(男が帰って)
hb:なんか、秘宝渡された…
sr:良かったじゃん。
kn:悪いものではなさそうだし、いいんじゃない?
ng:まあ、とりあえずランドリーにでも置いときましょう。
hb:そうやね。なんかいい感じに置いといてくれ!
_____
これで「歌姫の秘宝」終了です。
今作は、かなり短めとなっております。
前にも書きましたが、こちらは4部作のうちの第2部です。
第3部と第4部が長めになる予定なので、ぜひお楽しみに。
また次回作でお会いしましょう。