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男性の悲鳴が聞こえた後、カナが「シズハが危ない!助けに行こう!」と言った。もちろん、私は全力で反対した。私達まで殺されるかもしれないのだから。だけどカナは言った。
「シズハの部屋が悲鳴の聞こえた部屋と近いの。私達だって先輩だよ。後輩が死ぬのを黙って見てなんかいられるの?それに、誰であろうと関係無い。助けられるならその男性も助けるべきだよ。」と言われ、私は黙り込んでしまった。少し思考が止まったが、私はカナと一緒にその場所まで行くことにした。
現場へ向かうと、男性が倒れていた。何かで刺された痕があった。
「酷い・・・なんで・・・なんでこんな酷い事をするんだろう・・・。」カナはその場に座り込んでしまった。だがその時、男の遺体の傍に紙切れが落ちているのを見つけた。私は急いでそれを取り、読んだ。
「やぁ、勇気ある人!悲鳴をあげていた人の所へ自ら入ってくるとは度胸のある人なんだねぇ?でもさ、私、思ったんだよね。実はもう今の男性で20人目。誰も殆ど抵抗できずに殺されちゃうんだよ。他の人たちは隠れてばかり。これじゃ、私の思ってたデスゲームと違う。だからさ、いい事を思いついたんだ。ただの鬼ごっこはもうやめよう。つまんないし。その代わり、ホラーゲームによくある脱出ゲーム兼鬼ごっこにしようよ!これから警報を鳴らすから、船からの脱出を目指してみなよ。無事脱出できたらその人の勝ちだよ。だけど、警報が鳴るのと同時に、私は船のコントロール室の機械を全部壊すよ・・・つまり、君達は船が沈没する前に脱出しなきゃいけない。制限時間付きで、だんだん厳しくなっていく脱出ゲーム・・・。楽しそうでしょ?」と書かれていた。カナと一緒に読み終えてすぐ、警報が鳴った。それとともに、悲鳴と、肉や骨が抉れる音・・・とても聞いていられるものでは無い音が聞こえた。カナには刺激が強すぎたようで、倒れ込んでしまった。私は倒れ込んだカナを背負い、脱出口とシズハを探しに行くことにした。