みんなにバレた時から俺はもうフードをかぶることをやめた。
まぁ、まだ学校学校が終わって事務所に向かっているだけで1日もたっていないけど。
そんなことは気にすんな。
視界が良くなったため機嫌が良く
鼻歌混じりのステップを踏みながら事務所方面の道を歩く
事務所までそう遠くないため少しトレーニングがてら毎日歩いている。
事務所があるのはやはり都会方面で
色々な奇抜なファッションをしている人がたくさんいた。
あまり目立たない人もいるがまぁ目立つ服装の人が大半なため
制服の俺は少し目立ってしまう。
早めに事務所に入る。
「おはようございまーす」
今は夕方近いのだがこれがこの業界のあいさつらしい。
シャオロンは相棒が決まった、と発表したのかネットニュースになっていた。
シャオロンが言っていたという記事には
「不思議なやつだけど、俺はめっちゃ気に入ったんで今後のアイドル人生が楽しみです」
と爽やかに言っていたと書いてある。
あいつのどこが爽やかなんだろうか。
「希くん!活動名とグループ名決めるよ!シャオロン君ももうきてるから早く来て」
軽くハイと返して俺は会議室に足を踏み入れた。
「あ、きた?失礼やぞ人気者のシャオロン様を待たせるなんて」
にこっと我いながらその言葉を言う姿は誰が見てもかっこよかった。
「で、かんがえてきてくれた?まず希君からね」
「Lantana the Rainとかどうっすか」
そう答えるとシャオロンが
「ランタナって何や?どんな意味があるん?」
と質問してきた。
説明をした後、シャオロンは何考えてきたん?って聞くとシャオロンは
「Pirates」
と答えた。
「意味は?なんなん?」
そう聞くと
「俺らは王子様みたいなキャラじゃない。やから人気になる、じゃなくて人気を他のやつから取るんや」
キラキラと輝いているシャオロンの瞳はとても綺麗だった。
「ええんちゃう?」
そういうと、シャオロンはそんな簡単に認めるんやな、なんて言ってきたがまぁ、予想以上身良かったんで、仕方ないわ、そんなこと言ったらいじられそうなので「まぁな」とかえした。
マネージャーから、「希君は活動名、どうするの?」
と言われたがいくら首を捻っても出てこなかった。
「ゾム、」
シャオロンが口を開いた。
「ゾムはどうやっ!よし、決定!」
勝手に決定してしまったが、まぁいいだろう。
ええよ、と返した。
待ってましたと言わんばかりにマネージャーは
「そうと決まれば写真撮影に行きましょう!カメラマンはスタンバイしてあるの!
メイク室に行くわよ!」
行動早いマネージャーだなぁ、なんて思うながら
背中を押されてメイク室に入った。
「フード外していいですか?」
その質問にいいっすよと答えてフードが外れ、俺の顔を見たメイクさんが少し驚きながら
ナチュラルメイクをして衣装を着せられた。
どっからしったんだよ俺のスリーサイズ。
写真を撮影するスタジオはもう賑わっていて
先に会っていたシャオロンにはお前そんな顔してたんか。イケメンやな。」
っていわれた。
俺はシャオロンとセットの前に立たされた。
シャオロンは慣れているのか自然だったが俺は慣れないため緊張していた。
ガチガチになっていると肩をトントンとシャオロンに叩かれ
「緊張すんな、何もないと考えろ、ここにおんのは俺とお前だけや」
っていわれた、その通りに考えてみると少し気が楽になっていい写真が撮れた。
監督さんにも、君たちは売れるね、と言われた。
売れたらいいな。
俺たち、Pirates。
コメント
4件
旧海賊組最高です!✨ グループ名良きですね(●︎´▽︎`●︎)
お疲れ様です グループ名の英語が読めませんでした。英語の成績が悪いのは言うまでもないです(´・ω・`) 今回も面白かったです。応援しています