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「お、お久しぶりです…!まさか、本当に会えるとは思いませんでした…」
「卒業式の日に、約束しましたからね」
〜5年前 卒業式〜
「悠希乃さん、卒業おめでとうございます。」
「ありがとうございます、3年間お世話になりました。」
「悠希乃さんならきっといい教師になれますよ。」
「ありがとうございます。高科先生、私、5年後教育実習生として絶対に戻ってきますので、それまでこの学校に残っててもらえますか?」
「…善処しますね」
〜現在〜
そう言って微笑んだ高科先生が、私の目の前にいる。
「おかえりなさい、悠希乃さん」
「覚えててくださってたんですね」
「もちろんですよ。3週間、頑張りましょうね」
「はい、よろしくお願いします」
「担当教科と学年が一緒だから、基本俺が同行すると思うから何かあれば言ってね。」
「はい、ありがとうございます。高科先生と一緒だなんて、すごく安心します。」
「じゃあ教室行こうか。」
「はい。」
やる気を胸に1歩踏み出すと、そこにはかつてと変わらない大きくて頼もしい背中があり、私の心臓の音を加速させた。しかし、なぜかは分からないがその背中に物足りなさを感じた。