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『 あーあ。まーた髪の色変えてる。』
生活指導の先公が言う。
自分は校則をやぶっている。
勉強に何も支障ないし。
「 何がダメなんですか。自分の好きなことをしてるだけっすよ 」
『 それがダメな… 』
[ こちゆごせんせー!!!! おはようございまぁす!!! ]
『 今日も元気だね笑 おはよう。』
生活指導のコイツは “髙地優吾” って言う。
今学期入ってきたばっかりの先公。
女子に人気らしい。自分は全然刺さんないけど。笑
『 あっ、__さん? 放課後、いつものところに来るように。』
「 誰が行くかよ 」
[ こちゆごせんせ? あたしも行っていいですかっ? ]
[ 校則破っちゃおっかなぁ笑 ]
コイツと2人になりたいが為だけに校則破る?バカじゃないの。
ていうか、自分は校則やぶってるつもりないからやってんのに
校則破ってるって思われてんのほんと嫌。
傍から見りゃ、校則破ってるんだろうけど。
『 破らないでくださいね~。指導する数が増えるので~。笑 』
[ 冷たぁ~。]
[ こちゆごせんせ、またね~ ]
『 見つけた。』
「 はぁ… 」
『 待ってよ。笑 なんで逃げるの。』
「 話なげえから。」
いつものところっていうのは、
屋上のドア前。屋上は、鍵がかかってて開かないから。
『 今日はさぁ、説教って言うよりか、質問したいんだよね。』
そんな言葉を投げられた。
「 何言ってんの? 何言ったってあんたの話を聞く価値は無いから。」
自分は、カバンを持って帰ろうとした。
『 なんでさ、髪染めたり、ネイルしたり、指にタトゥーだって入れてるのに
ーー どうして、耳に穴は開けないの..? 』
帰ろうとする自分の足は、時間が止まったようにピタッと止まった。
出来事は、4年前。
自分が当時13歳の時___。
‘ お父さん、再婚することにしたんだ。’
お父さんからは生涯聞かないような言葉を聞いた。
聞きたくなかった。“再婚”だなんて文字も、言葉も。
「 何を言っているの?笑 冗談でしょ?笑 」
’ 新しいお母さんだ。’
その人は、お父さんとはちっとも釣り合わない格好をした人だった。
あらゆるところにピアス。耳、顔、へそ、指、鎖骨…..
お母さんは、私の小さい頃に亡くなってしまった。
いや、殺された。思い出したくもない。
もちろん犯人は捕まって檻の中に入った。
もう、出てきているだろうけど。
‘ __ちゃん、だよね。よろしくね? ‘
一瞬で確信した。
この女の目は殺すと言わんばかりの目をしていた。
時は突然やってきた
’ じゃあ、出張いってきまーす ‘
お父さんが、出張に行った。
笑顔だった女の顔がいきなり獲物を定めた顔に変わった。
’ あんた、生意気なんだよ。ムカつく。あの人はあたしのものなんだから。
軽々しく話しかけんじゃねえ!!! ‘
刺されそうになった自分は、危機一髪で避ける。
死んだと思った。
その瞬間、お母さんの出来事がフラッシュバックする。
「 はぁはぁ、」
過呼吸を起こしてしまった自分はその場にしゃがみ込んだ。
’ あははっw そのまま死ね!!!! ‘
” 何してるんですか!!!! “
ふと、玄関の扉の方に視線をやると、隣の方が来た。
助けて。お願い。
「 たすけ… 」
’ すみません、何もないですから ‘
” お子さんはこちらの方で預からせてもらいます “
’ 邪魔すんなよ、( 小声 ) ‘
「 いいんですか、」
” いいよ、おいで。怪我してない? “
「 なんとか、」
” 過呼吸になってたよね、お水飲もっか。”
「 すいません、ありがとうございます、」
後々にわかったこと。
あの時、自分を殺そうとした相手が過去にお母さんを殺したヤツだってことを。
トラウマと憎さで逆に殺そうかと思った。何度も、何度も。
お隣さんに止められてなんとか、その気持ちは収まった。
『 __さん…? 』
「 …今日はもう話すことないから、じゃあな。」
『 あっ、』
そんなことがあってから、自分は絶対ピアスを開けないと決意した。
しかもあの女は、なんでも強制してくる。
’ 飯作れ ‘ ’ ~~買ってこい ‘
しまいには、’ あんたの持ち金全部渡せ ‘ なんてことも言われた。
もう、あの女と父親はどこにいるかなんて知らない。
今は近所のお姉さんに引き取ってもらって生活している。
25歳の、女性の方。なんでも話せる。友達みたいに。
“ ねぇ、__ちゃん。
– 嫌な話かもしれないんだけどさ、先生方に過去のこと話してもいいんじゃないかな。”
「 … 話すことなんかなんもない 」
” 生活指導の先生から電話来たんだよ。”
「 無視していいのに。」
” そんな事言わないの。”
ほんとにどこまでもお節介野郎で呆れる。
家庭の事情ってものがあるだろって。
翌日。
『 おはよ。』
「 お前、家まで電話かけてくんな 」
『 あ~…. それはごめんね 』
「 もう、関わらなくていいから 」
『 待ってって.. 』
昼。一人で弁当を食べていると、
『 __さんっ 』
「 話しかけんな 」
『 俺さぁ、親が再婚したんだよ。』
ほんとコイツはわざとかのようにとことん地雷を踏んでくる。
「 お前の思い出話なんか興味ねえよ。どっか行って。」
『 でもさ、片っぽが元々クソだっからさ。そしたらもう片っぽもクソでさ。笑 』
『 俺が小学校….3年生かな、の時に親父亡くしたんだよ。超悲しくて。』
心做しか、自分と似ているような体験をしていて、聞き入ってしまった。
「 そうですか。弁当不味くなるからもう職員室帰ってくんない? 」
『 まぁ、正確に言ったら殺されたんだけどさ。そいつが憎くて、憎くて。』
『 再婚したクソ親同士はさ、共依存?みたいなのをしてて。俺1回マジで殺されそうになったの笑 』
『 どっちも、ピアスしてたからそれから、ピアスしてる人怖くてさ。』
『 俺と似た経験してんじゃないかなって思ったんだけど。』
初めてだった。似たような地獄の日々。
殺さそうになる毎日。怖くて怖くて震える毎日。
こんなの死んだ方がマシだと考えたあの日___.
そんなことを考えていたら自然と涙が出てきた。
『 おいで。』
自分を全て包み込んでくれそうな優しい声。
そして何故か聞き覚えのある声。
安心して心を開いてしまった自分は男の先生にも関わらず、抱きついた。
『 辛かったよね。大丈夫。しんどくなったら俺のところおいで。』
「 ぅぅ…. ( 泣 」
『 __さん…. __ちゃんの隣だったの知ってる?笑 』
「 しるか….よ… 」
『 ははっ笑 俺、命の恩人なのに笑 』
『 おはよ。』
「 …. はよ。」
『 髪の毛また染めてるし。今回は髪まで切ってきて。』
「 髪切ってるのはいいだろうが 」
『 え、もしかして、俺のタイプに合わせたとか… 』
「 は? 思い上がんな 合わせるわけねえだろ 」
『 好きなら先生やめようか?笑 』
「 ….好きじゃねえって。」
『 きゃははっ笑 そうですか笑 』
5年後。
あいつは、先生を辞めた。
目の前にはあの時の命の恩人。
『 これから一生助けあって生きていこ。俺と結婚しよう。』
「 …. そのつもり。」
『 ほんとツンツンだなぁ笑 』
「 てか、先生やめてまですることじゃないだろ 」
『 おれは__ちゃんじゃないと嫌だからさ。』
「 …. これからもよろしく、」
『 ビシバシ指導していきますね。笑 』
「 やっぱ前言撤回 」
『 きゃははははっっ笑 』
fin.