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《キーンコーンカーンコーン》
研修が終わって5月に入り、
ゴールデンウィークも明けた今日。
桜 「わぁー!!」
由梨 「えぇ?!」
菜乃佳 「えっ!?」
桜 「え、ほんとに?!」
放課後、美羽から
─ 「莉久くんと付き合うことになった!」
と、報告を受けた私たち。
桜 「美羽、おめでとー!!」
由梨 「本当におめでとう!」
美羽 「ありがとう!」
私も、なんだか自分のことのように
嬉しくなった。
菜乃佳 「おめでとう!」
美羽 「ありがとっ」
物音がして振り返ると、 ちょうど莉久くん
が教室に 入ってくるところだった。
美羽 「莉久くんが、一緒に帰ろうって」
由梨 「じゃあ、早く行ってきなよ!」
桜 「また明日、詳しく聞かせてね」
菜乃佳 「うん、またねっ」
美羽 「ありがとう!じゃあ、また明日!」
そう言うと、莉久くんのところに
駆け寄り、2人で肩を並べて帰っていく。
菜乃佳 「ただいまー」
お母さん 「おかえり、遅かったね」
菜乃佳 「うん」
お母さん 「もうすぐご飯できるから」
菜乃佳 「ありがとう」
《携帯の振動音📞》
菜乃佳 「あ、由梨からだ」
菜乃佳 「もしもし?」
由梨 『あ、菜乃────』
クラスメイト 「おはよ〜」
菜乃佳 「おはよう」
小川先生 「えー、もうすぐ球技大会なので、今日はチーム決めをして時間があれば試合をしたいと思います」
今月、5月26日に球技大会がある。
私たちの学校は、毎年5月と12月に
球技大会があり、5月はバレーをする
ことになっている。
今は、3時間目の体育の授業で、
チーム決めをしているところだ。
奈子 「──じゃあ、このチームで」
クラスメイト 「はーいっ」
小川先生 「チームが決まったところから練習していいぞ〜」
各自、みんなはトスの練習や
サーブの練習を始める。
美羽 「球技大会、外でやるらしいよ」
由梨 「え、外?」
菜乃佳 「えっ?」
美羽 「先生から聞いた」
5月の球技大会は、同じ日に
1年生から3年生の全ての学年が集まって
試合を行う。
そのため、人数の関係で体育館ではなく、
グラウンドでバレーを行うらしい。
《キーンコーンカーンコーン》
《ザーーーー☂️》
桜 「雨降ってない?」
美羽 「え、今日、傘持ってきてないよ」
桜 「私も傘持ってない」
掃除の時間、窓の外を見ると、
薄暗い雲が広がり、 段々と雨脚が
強くなっている。
─ そうだ…あの日も、今日と同じような
空から土砂降りの雨が降っていた