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青い空の下誰かの歌声が聞こえてくる___
「ーーー♪」
俺は快晴。歌うのが好きなど田舎に住む中学一年生。いつもこうして屋上で歌を歌っている。俺は屋上からの景色が好きだ。辺りが見渡せて、俺の歌が誰かに届いている気がするからだ
俺が歌っていると、後ろで屋上の扉が閉まる音がした。
「っ!」
驚いて振り向くと、そこには1人の男子中学生がいた。この人の名前はたしか虹一。俺と同じクラスのヤツで難聴を患っており、クラスで浮いていて、みんなが彼を避けている。先生いわく、彼は読唇術といった唇の動きで相手の言った言葉は分かるらしいが、周りの空気が読めず相変わらずは彼の事をみんなは避けているんだ。周りと馴染めなくて可哀想だ。まあ、クラスでぼっちの俺が言えた事じゃ無いけど、、、
パチパチパチパチ
突然そいつは笑顔で手を叩き始めた。俺がびっくりして固まっていると、胸ポケットに入っていたメモ帳とペンを取り出しておもむろになにか書き始めた。何してるんだろう、、、書き終えたのか、俺にメモ帳を見せてきた。
[歌すごく上手だね]
、、、って耳聞こえないのに何言ってるんだ?思わず口に出すと再びペンを走らせた。
[楽しそうに歌っていたから]
楽しそうに歌っていたから、、、ってこの人にとって歌が上手い=楽しそうに歌うって事になるのか?
「ぷっ、、、く、くく、、、はははあああwwwww」
おっかしいw楽しそうに歌う音痴なんてそこら中に居るのにwwwでも、どんな形であれど歌を褒められるのは嬉しい。彼は笑われて恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤に染めていた。俺が彼を見ているのに気づいたのか、彼は顔を伏せてまたメモに書き始めた。
[聴いててもいい?]
頬を紅潮させつつも笑顔でこっちにメモを見せてきた。俺は一瞬悩んだが手をグットマークにしていいよと彼に見せた。彼はたちまち笑顔になりフェンスに寄りかかりながら聴こえもしない俺の歌を聴いた。