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その夜。
心音はスマホに届いたメッセージを、何度も見返していた。
『らぴすのこと、何も知らないくせに。』
心音 「……誰だよ。」
送信者の名前は表示されていない。
ただの迷惑メッセージかもしれない。
そう思おうとした。
でも。
らぴすの最近の様子を考えると、どうしても気になった。
心音 「……。」
その時。
コンコン。
心音 「?」
ドアが開く。
ロゼ 「まだ起きてたのか。」
心音 「ああ。」
ロゼ 「どうした?」
心音は少し迷った。
そして、スマホの画面を見せた。
ロゼ 「……何これ。」
心音 「さっき届いた。」
ロゼ 「誰から?」
心音 「分からない。」
ロゼはしばらく画面を見つめた。
ロゼ 「らぴすに聞くか?」
心音 「……いや。」
ロゼ 「どうして?」
心音 「今聞いたら、あいつはまた無理して笑う。」
ロゼ 「……。」
心音 「それに。」
心音は画面を握りしめた。
心音 「怖がってる。」
ロゼ 「らぴすが?」
心音 「ああ。」
その頃。
らぴすは自分の部屋で、スマホを握りしめていた。
画面には、同じ相手からのメッセージ。
『逃げても無駄だよ。』
らぴす 「……っ。」
手が震える。
らぴす 「やだ……。」
思い出したくない。
あの頃のこと。
一人だった。
怖かった。
何度も「助けて」と言おうとした。
でも。
誰にも言えなかった。
らぴす 「……もう、終わったことなのに。」
スマホが再び震えた。
らぴす 「っ……!」
新しいメッセージ。
『明日、会いに行く。』
らぴす 「……いや……。」
その瞬間。
コンコン。
らぴす 「……!」
心音 「らぴす?」
らぴすは慌ててスマホを隠した。
らぴす 「な、なに?」
心音 「入っていいか?」
らぴす 「うん……。」
ドアが開く。
心音 「どうした?」
らぴす 「え?」
心音 「顔色悪い。」
らぴす 「……。」
心音 「また何か隠してるか?」
らぴす 「……違う。」
心音 「本当に?」
らぴす 「……。」
心音はそれ以上聞かなかった。
ただ。
らぴすの隣に座る。
心音 「話したくなったら話せ。」
らぴす 「……うん。」
心音 「でも、一人で怖がるな。」
らぴすの目に涙が浮かぶ。
らぴす 「……しおにぃ。」
心音 「ん?」
らぴす 「もし……。」
心音 「うん。」
らぴす 「もし、ぼくが……悪いことをしたら……。」
心音 「?」
らぴす 「……嫌いになる?」
心音の表情が変わった。
心音 「ならない。」
らぴす 「……本当に?」
心音 「ああ。」
らぴす 「何があっても?」
心音 「何があっても。」
らぴすは俯いた。
らぴす 「……そっか。」
心音 「らぴす。」
らぴす 「?」
心音 「明日、何かあるのか?」
らぴすの体が固まる。
らぴす 「……。」
心音 「答えたくないなら答えなくていい。」
らぴす 「……明日。」
心音 「うん。」
らぴす 「……昔の知り合いが来る。」
心音 「昔の知り合い?」
らぴす 「……うん。」
心音 「それだけか?」
らぴす 「……。」
らぴすは小さく頷いた。
でも。
本当は。
その人物は。
「知り合い」なんかではなかった。
そして翌日。
ヒカリエに、
一人の人物が現れた。
??? 「久しぶりだね、らぴす。」
らぴす 「……っ。」
らぴすの顔から血の気が引いた。
心音 「……誰だ?」
??? 「君たちが、らぴすのお兄さん?」
ロゼ 「……。」
らいと 「らぴす、知ってる人か?」
らぴす 「……。」
メルト 「らぴす?」
みかさ 「どうした?」
らぴすは震える手で、心音の服の裾を掴んだ。
らぴす 「……しおにぃ。」
心音 「ん?」
らぴす 「……帰りたい。」
心音 「……!」
その一言を聞いた瞬間。
心音は、らぴすの前に立った。
心音 「お前。」
??? 「何?」
心音 「らぴすに何をした?」
??? 「さあ?」
そして。
その人物は笑った。
??? 「本人に聞けば?」
らぴす 「……っ。」
九つの病気や障害とは別に。
らぴすが隠していた。
本当の過去。
それが。
ついに兄たちの前に現れた。
――続く。
Next❤400.🌾4
コメント
7件
lapisくんの過去がしれそうムムム?
……読んできたよ。 “知らない番号”からのメッセージ、めっちゃ怖かった。らぴすが震えてる描写、胸が締め付けられた。“逃げても無駄だよ”って……何があったんだろ。そして“明日、会いに行く”って、もう本当に嫌な予感しかしない。 心音くんが“怖がってる”って言ったところ、ちゃんとらぴすのこと見てるんだなって思った。でも、らぴすが“知り合い”じゃなくて“昔の何か”を隠してるのは伝わってきた。最後の“久しぶりだね”の人物……らぴすがこんなに怯える相手って、相当重い過去なんだろうな。 心音くんが立ちはだかるところ……すごく好きだった。続きが気になる。お疲れさま、志愛音玲さん。