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「この人は、恋をしたいに違いない。」
健志は、その激しいラブストーリーを読んでいる彼女の心情を、勝手に解釈して、ますます彼女に興味を持った。
健志は果たして醜男であった。
アフリカのお面のような奇怪な顔立ち、背が低く、小肥りで、猫背で短足であった。
しかしその性格は、自惚れで楽天家であった。
そんな健志が美人の様子をうかがいながら、一時間ばかりが過ぎると、彼女は椅子から立ち上がり、図書館を出口の方まで歩いて行った。
健志は矢庭に立ち上がると、急いで彼女の数メートル後をついて行った。