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- ̗̀⚠︎ ̖́-
没小説供養
死ネタ、輪廻転生注意
kyng × inm
inmさん雷獣設定
inm視点
俺は雷獣で、名前はらい。
初恋の人をずっとここで待ってる。
もう忘れてしまっているのかもしれないけど、もしかしたら、なんて思ってはずっと人間の作った電気とやらを遠巻きに眺めている。
何年経ったか分からない。
でもいつか、思い出してきてくれるかもしれない。
初恋の人が誰かって?
仕方ないなぁ……。名前以外は教えてあげるよ。
少し長くなるんだけどね。
俺の初恋の人はとっても強い剣士なんだよ。
雷獣はね、晴天だと力を上手く操れないんだけどとある晴天の日に綺麗な羽織に目隠しをした綺麗な青色の髪をした男の人が来たの。
最初は人間が迷い込んじゃったのかな?って思ってさ、バレないように助けようかな。
とか思ってたら俺を討伐しに来たんだって。
なんにも悪いことしてないのにね。笑
戦うのかなって、殺されるのかなって思って身構えてたらさ、なんでこんなとこいるんだ。だってさ。
こんなところにいなければきっと俺に依頼なんて来なくて、ずっと幸せに暮らせたのにって。
優しすぎるよね笑。
この土地に縛られてて山を降りようとすると体が拒絶しちゃって頭が割れるように痛くなって気持ち悪くなるって言ったら
色々考えてくれてね。
すごい優しい人だなって思って、また会いたいなって思ってたらたくさん来てくれるようになっていろんな話をしてくれるようになったの。
今持ってる刀の使い方をその人に教えてもらったの。
そのお礼に、俺の魔力を込めた宝石をあげたの。
実は、すっごい弱い電気をすこしだけ放つようになってるの。
気づいてくれてるかな?
今はそんなことどうでもいいか、笑
それでその人はさ、俺のこと守ってくれてたんだけどその人に依頼をした本人が一向に成果を上げてこないからイライラしちゃったみたいでね。
毒を飲まされちゃってね。
すっごい痛かったし、苦しかったよ。
でも初恋の人が来てくれて、看取ってくれたの。
だから、幸せだった。
またその人に、初恋の人に会いたいからまた雷獣としての責務を全うしてるの。
雷獣でいる限りはずっと前世の記憶を覚えてられるから……。
また会えないかな…。
ふふっ。聞いてくれてありがとね。
怪我したらまたおいで。
見てあげる。
kyng視点
もう何十年も前に助けられなかった想い人が居た。
その時、その場所に着いた時にはもう遅くて、ただただ看取る事しか出来なかった自分が憎い。
雷獣はまた記憶を持って産まれてくることが出来る。
だから今度こそ、今度こそもしらいがそこにいるのなら。
またらいを失わないようにもっと強くなる。
そう自分に誓いながら今日もらいがくれた宝石を眺める。
そんなことをしているとデバイスに連絡が入る。
どうやら山奥に雷獣がいるらしい。
ディティカ、オリエンスの合計7人で向かうようにと書かれていた。
もしかしたら……。と淡い期待が募る。
浮き足立つ気持ちを必死に隠しながら山へと向かうとそこにはらいが居た。
全員が戦闘態勢に入っているのに俺だけは戦闘態勢になれずにいた。
マナが呼んでいるのにも気づかなかった。
「らい……?」
そう名前を呼ぶとびっくりしたように嬉しそうにこちらを向く雷獣もといらい。
「!ロウ!!」
嬉しそうにこちらに走ってくるらい。
こちらに来ては行けない。
「らい、ダメだ。」
「ロウ……??」
「こっちに来たら俺らは、俺は、”ヒーロー”としてらいを討伐しなきゃ行けなくなる。
だから来るな。」
「ロウなら良いよ。」
「そういう問題じゃない。
俺はお前を殺したくない。
だから、お願いだから……。
こっちに来るな。」
『は、?
おい狼。こいつと知り合いなんか?』
『…どういうこと……???』
「……何十年も前に会った事がある。
でも、その時こいつは死んだ。」
『じゃあ偽物ってことなんか?』
「違う。こいつは本物だ。」
『どういうことか、わかりやすく説明してください。』
「雷獣は…死んだ後、また雷獣になると前世の記憶も何もかも全てが引き継がれたまま産まれてくる。」
『つまりこの雷獣さんはまた雷獣として産まれてきたから、小柳くんの事を覚えてるし見た目も前と一緒ってことですか?』
「そういうことだ。
なんでまた雷獣に産まれてこようと思ったんだ…。
前世も人間に殺されただろ……。」
「だって、そうしないとロウのこと俺は忘れちゃうから……。
ロウは何年経っても何十年経っても俺の事を忘れないのに俺だけ忘れちゃうのはロウが辛いでしょ?
それにロウに会いたかったから。
ロウに会えたからもう満足した!
任務なんでしょ?いいよ。
殺して。」
そう言われたと同時に無理やり手に力をいれ刀を抜く……
鮮やかな雷と黄緑が宙を舞った。
その後またしても雷獣として産まれてきたらいが今度はロウに助けて貰うことになりDyticaのサポートとして、メカニックとして過ごすことになることをまだ誰も知らない。