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第2話 初めての戦闘今日もじいちゃんから教わった型を練習しているとき、
「カイ、お前も基本の方はできるようになった。より精度をあげるために次の段階へいく。ついてきなさい。」
といわれ、大人しくついていくと草原に着いた。よく見ると何やらぷるんとした物体うろうろしていた。
「じいちゃんあれは何?」
「あれは”スライム”といってな。魔物じゃ。」
「魔物!?」
「あぁ。ここは魔国付近の村だ。魔物の1匹や2匹いるに決まってるだろう。」
「…じいちゃん。」
「?なんだ」
「魔国ってなんだっけ…」
「カイ…勉学にもはげめとあれほど「今度頑張るから!ね?魔国って何?」
「はぁ…魔国は国といっても魔物たちの密集地帯。秩序なんてものはない。が、500年前に魔王が誕生してから変わってしまった。」
「ふーん。今はチツジョがあるんだ。」
「一部だけだがな。さて、話が長くなってしまった。お前は今からあそこにいるスライムを倒してみろ。お前の実力なら十分いけるだろう。」
「わかった。やってみる。」
僕はスライムに向けて剣を構えた。稽古とは違う初めての戦闘。首筋に冷や汗がはしった。まず相手を倒すにはよく見ること。形、色、匂い、質感などを色々観察してから攻撃するのがいいとじいちゃんが言っていた。形は不安定。青色の体に少しの刺激臭がする。酸の匂いか。…ん?スライムの体、一部分だけ赤色だ。おそらくあそこが急所なのだろう。僕はスライム目掛けて剣を振った。剣は運良く命中し、スライムは黒い霧となって消えた。初めての勝利に興奮が抑えきれなかった。じいちゃんに褒めてもらおうと思い振り返ると、じいちゃんは僕の頭を撫で、
「よくやった。だが相手を観察する時間が長すぎる。もっと強い魔物に合ったら一瞬で殺されるぞ。」
と激励と改善点を言ってくれた。やっぱりじいちゃんは厳しい。だけど嬉しかった。