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めっちゃ好きです😭😭😭
「どーしたの、生きた屍みたいな顔してさぁ」
そう言う彼は屋上からこちらを見る
「先輩は気楽でいいですね」
伊達メガネをかけているもう一人の彼は呆れの声量であちらと話す
「そっかなぁ てか俺の年齢分からないのに”先輩”呼びなんだ」
ピンク髪の彼は少しニヤつきながら黒髪の少年に質問を掛ける
「だって佐久間さん不気味ですもん、だからとりあえず先輩と名付けてます」
黒髪の少年は声量が変わることなく淡々と質問に答える。
「宮舘くんだって不思議ちゃんだあ」
口を大きく開けて笑いながら黒髪の少年も同類にするように解釈をする
「ご勝手に」
少し俯きながら少年は返事をする
どちらも沈黙した後
微かに煙の臭いが漂った。
「学校の屋上で煙草吸わないでくださいよ」
少年が苦痛を顔で表現しながら怒りの声量で注意をする。
「でも宮舘くんだって、屋上は上がっちゃダメなのに上がってるよね」
怒られても余裕のある表情で論破をする彼。
「それもどうでしょうね、僕は何処にも居場所がないんですから」
怒りが冷めたのか冷たく当たってくる少年。
「家にも?教室にも?世界にも?」
わざとらしく大勢の質問を意地悪でしてくる彼。
「佐久間さん、いい加減にしてください」
意地悪に耐えられないのか真っ先にまたまた怒り出した少年。
「ごめんごめん、ごめんってばあ」
まるで謝る気のない情けない声を出している彼。
「もう戻ります、ここに居たくないです」
場の空気に飽きたのか居場所のない場所に戻ろうとする少年。
少年が何歩か歩いてドアノブに手を触れた瞬間
「そんな地獄に戻らなくても俺が助けてあげるのに」
珍しく真面目に話す彼。
「だったら今、助けてくれませんか?」
希望などあてにしないままこちらを見る少年。
「それは嫌だなあ」
やっぱりふざけ出す彼。
「ピノキオめ」
遠回しに貶す少年。
「でもここに居てよ宮舘くん」
寂しがり屋なのか眉を下げる彼。
「屋上の地縛霊なんですか」
意味もないことを言う少年。
「地縛霊だったら煙草吸えないよ」
少し煽りながら少年を嘲笑う彼。
「佐久間さんってめんどくさい人ですよね、居ればいいんでしょ居ときゃ」
めんどくさがり屋みたいにネチネチと文句を垂れる少年。
「ありがと」
若者言葉のように短文で感謝を締める彼。
「……どういたしまして」
珍しく彼にデレる少年。
「ふふふ♪♪」
デレたことが嬉しいのか彼は急に少年に抱きついてきた
「なんですか」
頭の中が?な少年は引き離そうとする
「少しだけギューってさせてよ」
頬を膨らませながら彼は我儘を言う
「……」
恐らくOKの合図を出している少年は瞼を閉じた
「ありがとうね、宮舘くん甘えさせてもらって」
「ちなみに俺は3年B組の佐久間大介なんだけど覚えてた?名前は覚えてるっぽかったけど学年は流石に覚えてなかったかぁ」
「俺は宮舘くんの学年もクラスも知ってるよ、えーと2年C組だよね」
「初めて会った時はびっくりしたよ、色々な意味でね♪」
「というか虐められてたり家族から距離離されてたり可哀想だよね、宮舘くんは」
「それと……」
「あれ、宮舘くん〜?」
「……………」
「寝ちゃったか〜 まあいいよ」
「寝てると都合いいし」
「ねえ、宮舘くん知ってた?」
「気付かないよね、まさか先輩が虐めの主犯なんだよ」
「気付かないというか忘れちゃうよね…精神薬飲んでちゃ…」
「みんなから虐められたり距離離されちゃうからそりゃあ精神的に来ちゃうよね」
「あ、また手首に傷作ってる、昨日より13個増えてるじゃん」
「こんな事するから虐められたりするんだよ、ダメでしょ」
「忠告してあげようかな〜 やっぱやめーた」
「何かと一人で話すの楽しいね」
「けど宮舘くんと話すのが一番いいや」
「というか…なんで宮舘くんは俺と別れたの?」
「俺だけが想ってるの?」
「いいよ、まだ俺に振り向かないなら虐めも家族関係も悪化させてあげるよ」
「さて、おやすみ」
「あ、佐久間先輩!だてさんどこですか?」
「おー、ひかるかあ 宮舘くんなら俺の肩で寝てるけど」
「ん〜、じゃあ…えっと、とりあえず頼みます…」
「わかった」
「じゃ!」
「宮舘くん、あんな彼女より俺を選んだ方が良かったのに…」
「まあ、俺と付き合ったら俺が彼氏側だけどね」
「本当ひかる的には最高だけど俺的には最高じゃないんだからね」
「いつか奪ってやるんだから」
「戻ってきた時の為に”俺の恋人”っていう『傷』つけといてあげる」
「なぁ、ひかる…」
「なに?だてさん」
「昨日、ふとしたら屋上で寝てて…起きたら鎖骨近くになんか傷が出来てたんだけど…」
「え、大丈夫?絆創膏あるけど…」
「大丈夫大丈夫、貼ったって剥がされちゃうんだから」
「……そっか、だてさんと同じクラスになりたかったわ」
「大丈夫だよ、それにひかるに被害が出ないんだからA組で良かったでしょ?」
「良くないし」
「ここでお別れだね」
「やっぱり同じクラスが良かった…」
「ひかる、駄々こねちゃだめだよ?」
「ちぇ…」
「はい じゃあね、休みになったら会おう?」
「うん…」
「だてさん、なんだか傷がどんどん増えてるな…」
「俺、だてさんの恋人なのに何も出来てない…こんなんじゃ恋人失格だよ」
「そうだよ」
「お前が居なきゃ宮舘くんと居れるのに」
「え」