テラーノベル
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❤️🐶(赤)×🍅💚(緑)
【第1話】そしてまた出会う
*
*
真っ暗な部屋にカーテンの隙間から光りがさす。
俺がうだうだ考え事をしているうちに、
どうやらもう夜が明けてしまったらしい。
はぁ、とため息を吐いて、鉛のように重い身体を
どうにか動かして支度をする。
今日はいつもに増して身体がだるい。
いつもなら10分とかからない支度に
30分弱もかかってしまった。
赤︰まずい…遅刻だ…。
一刻も早く家を出なければ、
そう思った俺は母さんにお線香をあげて
急いで家を後にした。
時刻は8:10をさしている。
学校までいつものように歩いたら間に合わないと
悟った俺は急いでバス停へ向かった。
今日は一段と運が悪い。
10分程待ったがバスが来ることはなく、仕方なく
走って向かうことにした。
赤︰はぁッ…はぁッ……
もともと身体が弱いうえに寝不足といぅことも
相まって走り始めてすぐに息がきれ始めた。
赤︰ふぅッ…はぁッ…ゲホッゲホッ…。
(まずい…過呼吸…が…)
暑さと過呼吸で苦しくて立ち止まってしまった。
赤︰カヒュッ…。
酸欠で倒れそうになった、その時だった。
“彼”が現れたのは。
???︰「ちょっ、あk…君大丈夫!?」
???︰「落ち着いてな、ゆっくり息吐くんや」
だ……れ、だ……?
聞いたことのないはずの声だったが、
何故か懐かしく安心する声だった。
少しすると落ち着いてきて、話すことが出来た。
赤︰助けてくれて…ありがとう。ケホッ…
???︰どういたしまして〜。
???︰あ、無理に喋らんでええよ、俺が喋るから笑
???︰制服一緒やし同じ高校なんかな?
???︰俺は高一の緑や!よろしくな!
さっきまで彼を見つめる余裕がなくて
気づけなかったが、彼の着ている制服は俺と同じ
だった。
俺より頭一つ分以上背が高いから年上かと思った
が、 まさかの年下……。
赤︰俺は高二の赤。
赤︰素敵な名前だね緑くん。これからよろしく
緑︰……!!、、、うん。
緑くんは少し悲しそうな顔をして、
暫く喋らなかった。
俺も上手く喋ることが出来なかったから、
気まずい沈黙が流れていた。
緑︰………あ!!まずい学校!!
赤︰あ、そうだった…学校
腕時計に目をやると8:25をさしていた。
もう間に合わないだろう。
緑︰遅刻してまう〜〜!!
赤︰これは…遅刻確定かなぁ。
緑︰それは嫌や!!先生に怒られるし!
赤︰……そう、だね。
走るのが遅い俺がいたら、緑くんは間違いなく
間に合わないだろう。
赤︰緑くん。……その、俺は早く走れないからさ。
赤︰先に行って……プルプル
赤︰助けてくれてありがとね………ニコッ
(嫌だ…また…一人になる。またひとりぼっち…
また、あの時みたいに)
緑︰…
緑︰置いてかんよ!赤くんのペースでいいから、一緒に焦らずゆっくり行こう、な?
赤︰…!!ニコッ
赤︰うん!!
緑くんは優しく、嬉しそうに笑った。
そして俺たちは全速力で走って、学校に向かった。
♡10〜
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