髙地side
小鳥のさえずりが聞こえる時間になった頃、
俺はいつも通り大我に連絡をした。
こち「大我おはよう❗️元気?俺は元気😆」
返信を待つ間に支度をし、メンバーにも連絡をする。
こち「俺そろそろ家出る。誰の家から向かえばいい?」
ジェ「俺もう準備できてる!!」
慎「はや!笑笑」
こち「じゃ、ジェシーから迎え行くねー」
ジェ「ありがと!」
ふぅ、出発するか。
あの発表をして1週間。まだ混乱はしてる人もいると思う。でも、結構ファンのみんなは前向きになってくれてるみたいだった。今日は全員オフの日。マネージャーにゴリ押ししてなんとか取れた日だ。
だから、みんなで大我の面会に行く。6人で会うのは…あの事故の日以来か笑笑
結構経ったなぁ。
思い出に浸っているうちに、ジェシーの家の前についた。
コンコン、と小さくノックをしてジェシーは入ってきた。
ジェ「こーち。久しぶり。」
こち「うん、久しぶり。」
ジェ「次誰の家行くの?」
こち「ジェシーん家に一番近いメンバーは…」
ジェ「…慎太郎か。」
こち「慎太郎さっきLINEしてたよね?」
ジェ「してた。」
こち「おけ。LINE入れといてくんない?」
ジェ「わかった」
こうして、俺は慎太郎の家に向かうことにした。
久しぶりにジェシーと二人になった気がする。
ジェシーは表だとうるさいし、明るいけどメンバーといる時は静か。
今も静かに窓の外を見つめている。
静かなジェシーを見てると、バカレアを思い出す。
懐かしいな…
慎「おーい!!おーい!」
こち「え??まだ家じゃないよね??」
慎「準備できたから歩いてきた!」
ジェ「慎太郎らしいな」
慎「次は誰ー?」
こち「近いのは樹だけど、起きてるかな?」
慎「電話してみるわ!」
慎太郎が来ると、一気に車の中は明るくなる。
これも、心地いい。
慎「もしもし樹ー??」
樹「んぁ」
慎「寝てた?」
樹「いや、起きてる。でもまだ準備終わってない」
慎「じゃあ先北斗のところ行くわ!」
樹「おけ」
こち「北斗ね〜」
ジェ「北斗LINE見てるかな」
慎「電話しよっか?」
こち「よろしく」
慎「お、もしもし!」
北「もしもし。」
慎「もう準備できた?」
北「できてるよ」
慎「ういー!じゃあ迎え行きます!」
北「はーい」
慎「北斗準備終わってたね!」
こち「ね笑」
しばらくして、北斗の家の前についた。
北「お邪魔しまーす…」
慎「お邪魔します⁈笑」
北「いや、そうじゃん笑」
ジェ「そうか?」
北「そう!!てか、こーちちゃんと後ろみてる?」
こち「へ?」
後ろ…?
北「車、ずっと着いてきてる。多分週刊誌」
こち「まじかよ…」
慎「なんか撮ろうとしてんのかな?」
こち「まぁ、大丈夫っしょ」
北「大丈夫じゃないよ…信ぴょう性のない記事書かれても困るし」
慎「じゃ、病室で動画か写真撮ればいいんじゃない?そしたら後から記事出されても”会ってたんだ”で終わる」
ジェ「天才だな」
慎「だろー?」
こち「樹の家こっちだよね?」
北「そうそう」
こち「ついた。」
樹「おはよ」
慎「おはよー!」
ジェ「おはよ」
こち「おはよう」
北「おはよ」
こち「じゃ、向かうね。」
ジェ「うん」
樹「6人で集まるの久しぶりだな」
北「ね。」
慎「そうそう!樹にも言わなくちゃね。今、後ろに週刊誌がいるんだ。信憑性のない記事描かれても困るからさ、病室で写真撮ろうよ!」
樹「…俺はいいけどきょもはいいのか?」
ジェ「まぁ、聞いてみようぜ」
樹「そうだな。」
こち「あと30分で着くよー」
スト4「はーい」
北斗side
何ヶ月ぶりだろうか。ここに来たのは。
度々脳内に、事故の場面が浮かび上がってくる。
俺は、大丈夫。
そう思い込み、病室に向かった。
こち「すみません。面会希望の髙地優吾です。」
看「京本さんでお間違いありませんでしょうか?」
こち「はい。」
看「ではどうぞ」
こち「ありがとうございます。」
ついに、来てしまった。
鼓動がだんだん早くなる。
こーちが病室に入り、俺らも続けて入っていく。
京本は、変わってなかった。
大「お、みんな」
慎「うい」
大「久しぶりだね」
樹「まじで久しぶりだな」
こち「まぁ1週間くらいだけど笑」
ジェ「電話もしてたし?」
北「京本。怪我は、どう?」
俺はここで初めて声を出した。
大「だいぶ良くなった。もうすぐでリハビリ始まる。」
北「そっか、よかった。」
そう聞いて俺は安堵した。順調でよかった。
慎「あ、そうだ。」
大「なに?」
慎「今日こーちの車に週刊誌がついてきてさー」
大「やばいじゃん」
慎「北斗が気づいたんだけど、多分もう撮られた」
大「え??どうすんの」
慎「信憑性のない記事を書かれるのも困るし、だから今日ここで写真撮っていい?」
大「え」
北「てかさ、今思ったんだけど」
こち「なに?」
北「活動休止中の俺が写っても大丈夫なの?」
ジェ「まぁ、いいっしょ」
樹「大丈夫。なんとかなる」
北「いや、そうだけどー、」
慎「はいはい細かいことはいいから!」
大「ちょっと待って!!個人情報は隠さなきゃ!」
ジェ「そうじゃん!!え、どうしよ」
こち「とりあえず、あれとこれは隠してそれは〜」
数分後、
樹「はい、チーズ」
カシャ、という音が病室内で響き渡り、俺らは笑い合った。
慎「いつアップする?」
こち「一応明日でいいんじゃないかな」
大「わかった」
面会時間が終わるまで、俺らはたわいのない話で笑い合っていた。
後日、
撮った写真をインスタにアップするとものすごい影響があったという。
_続く
次回で最終話です!!諸事情で更新が遅くなってしまいすみませんでした…
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