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井川奎
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―― 三神先生……?
アパートが見えると反射的にバッグの中へ鍵を探る手をやっていた。でもその手を出して、部屋へ向かうか、車へ向かうか、中途半端な歩みを進める。まだ車の中が見えないから。
ガチャ……
運転席ドアが開いた音で歩幅が狭くなる。すっと出て来た脚……ながっ……と立ち止まると
「おかえり、樋代さん」
花束を抱えた三神先生が微笑んだ。
―― ああ……私、頑張ったんだな
何故かそう思った。やり切ったとも感じた。
「どうして……先生を見てからなんだろ……」
小さな独り言の前に来た先生は
「想定外の日になったけど、結果的には良かったと僕は思う。このあとの対応も決められたからね。もう樋代さんは待つだけ。おめでとう」
そう言って花束を渡しに差し出す。
「……待つだけ?」
「そう。完全に人任せでいい状態だよ」
「ふふっ……先生任せですね?」
「うん。これまでは樋代さんの好きにしていいと言っていたけれど、もうこのあと彼らと直接のやり取りは禁止。法的拘束力のある訴えに移行する可能性も踏まえて、必ず僕を通したやり取りにしてください」
「分かりました」
「樋代さんの出来ることは自分でやり切ったからね。お疲れ様」
「ありがとうございます……嬉しい……」
花束を受け取ると、一段落したと実感する。
「……これは?」
「落とさないようにね。中でゆっくりと開けてみて。鍵、開けられる?」
花束に添えられた小さな箱とカード。それらを落とさないように、一度先生が持ってくれる。そして私がドアの鍵を開けると
「じゃあ、また」
先生は私に花束を持たせ、そっと頬を撫でてから帰って行った。
―― 暗くてよかった……
真っ赤になったであろう顔を花束に埋めるようにして部屋に入る。ドアの鍵をかけると、そっと花束を置いて、気になる箱とカードを玄関で開けた。
コメント
3件
キャーそのさりげない仕草に💘
三神先生〜キャ─(*ᵒ̴̶̷͈᷄ᗨᵒ̴̶̷͈᷅)─⊹₊⟡⋆💫 もうもう素敵すぎでしょー(๑ᵒ̴̶̷͈᷄ᗨᵒ̴̶̷͈᷅)キャー♥️ 花束だなんてもうもう(*」´□`)」もう〜ぉ!そこには小さな箱とカード💖 御御足も長くていらっしゃるのね〜⤴︎ 帰り際にそっと頬を撫でるなんてズルいです〜!ここにいるみーんな真っ赤よ〜(///ω///)ポッ 樋代ちゃん〜⤴︎がんばったね!お疲れ様🥹箱とカード。ドキドキだね💓

そっと頬を撫でて・・紳士だわ~三神センセ😍 小さな箱の中は、なぁ~に⁉️ 気になる~😆