25話「姉妹」の内容ちょっと変えました
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今日は休日。 何にも予定がない日
家にいるのもアレだし,ちょっと恥ずかしいけどロリータ服を着て外に出る
ツインテールなんて,久しぶりだからちょっと慣れないな
暫く街を歩いているとナンパされて困っている女の子がいたのでその子を庇う様にナンパ男と女の子の間に立ち塞がりナンパ男を睨む
『早く』
女の子にしか聞こえない小声で逃げる様に促す
女の子「ご,ごめんなさいっ…!ありがとうございますっ…!」
パタパタと女の子は逃げた
モブ「ね〜ぇ君のせいであの子逃げたんだけど」
はぁ…絡まれたな
『困ってる人を助けるのは当たり前でしょ』
モブ「いやいやあの子喜んでたのになー
てか君のその服マジ?有り得ねー!
マジ痛いよ?男受けすると思ってる?」
お前が痛いよ,マジで
『好きな格好して何が悪いっていうの?
あの子本当に困ってたのに…気付かなかったの?
それでワンチャンあると思ってたの?グロメンにワンチャンないよ』
ズバッと言うと男が拳を作って私に振り上げた
マジか,と思っていると後ろから誰かに抱きしめられて男の拳を掴んでいた
ガク「何してんだ…?」
『え,ガク…さん?』
明らかに怒っている声。顔は見えないけれど,きっと物凄く怖いと思う
現に男は顔を真っ青にさせて慌ててガクさんの手を払い除けて逃げて行った
『ありがとうガクさん…!』
ぺこぺこと頭を下げる
ガク「たまたま見かけてヤバそうだったから自己満で助けただけだから気にしないでくれよな!じゃっ!」
ガクさんは颯爽に去っていく
なんか…
『測った様なタイミングだったな…』
あはは,流石にないか!あのガクさんだし!
まるで私のストーカーみたいだし!
違う…よね…
??「ネェ」
私が悩んでいると控えめに腕の袖を引っ張られた
??「僕ノ事…分カル…?」
そこには叶さんが居た
でも,いつものミルクの様な髪色じゃなくて黒髪だし,空色の目じゃなくてレモンの様な目だった
多分,私の前にいる叶さんの様な人は…
『ロト…くん?』
ロト「!」
パァ!と目を輝かせてロトくんは頷く
『叶さんは?何か訳あり?』
優しめにロトくんに聞くと途端に涙目になって泣き出した
『え”っ!?
ちょちょちょ,待って待って待って
取り敢えずウチ行こうか。ここじゃ話しづらそうな訳ありそうだし』
ロト「……ウン」
ロトくんの手を取って回れ右して家に戻る
家に戻れば急いで部屋まで一直線に向かう
『で?ロトくんの悩みは? 叶さんに何かあったの?』
ロト「ウン……叶,可笑シクナッチャッタ…
最近,女ノ子ノ後ツケテル」
ポロポロと涙を流しながらロトくんは言った
…………はぁ!?叶さんが女の子の後を!?
『え,ストーカーって事!?』
私のその質問にロトくんは静かに頷いた
『マジかぁ…なんかその女の子の特徴とかってある?』
ロト「赤髪赤目デ…結クライノ身長デ…
前ノ結ヨリチョット短イ髪
ア,叶ノ部屋カラ盗撮写真取ッテキタ」
そう言ってロトくんはポケットから1枚の小さめな写真を取り出した
『えっこの女の子……みさねぇ…?』
嘘でしょ叶さん…!? なんでストーカーなんて事を…!?
ロト「オ願イ……叶ヲ助ケテ……!!」
泣いたまま,ロトくんは私に縋りついた
『ロトくん……うん,明日学校だし叶さんに聞いてみるよ』
ロト「アリガトウ……ゴメンネ……」
ロトくんは黒猫になり,窓のそばに行く
ソッと窓を開けると,ロトくんは私の手の甲に頬をスリスリして窓から出て行った
『叶さん……最近会ってなかったけど,そんな人じゃなかった筈なのに…』
いや,私が叶さんを知らなかっただけなのだろうか
なんにせよ,話をしないと
みさねぇに危害が加わる前に辞めさせなきゃ……
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