痛ゐ… 痛ゐ …… 痛ゐ 、、
何故 、刺したんですか 、
「 … はッ ……………… 」
「 起きはったんですか 、」
「 ……… えぇ 、 」
「 ごめんなさい 、」
彼は私に土下座して額を床に貼り付けた。
「 ……… 」何も答えられなかった 。
許す許さないの問題では無いと感じたからです。
これは 、全て 、私のせい 。
「 でも … 丁度良かったです 、
今 、英国の方がいらっしゃってますよ 、
……… その方に 、変わりますね 、」
彼は私と目を合わせずにそそくさと出ていった。
出ていく際 、すれ違いのようにイギリスさんが私の部屋に入ってきた。
「 よぉ 、日本 、起きたんだな 、
…調子はどうだ? やっぱり、優れねぇか、」
「 … いえ 、大丈夫です 、」
「 そうか 、また 、良くなったら連絡しろよ、」
あ、、帰ってしまう 、
「 今 、何日ですか 、」
「 え? あー 、今は 、8月13日だ 。」
「… 私はどのくらい寝ていましたか、?」
「 言わないでおくよ 、」
「何故ですか 、」
「 言ってどうすんだよ 。まさか」
「 いかなきゃ行けない所があるのです、」
「 はぁ、会社か?」
「そこもそうですね、」
「お前は今、外出禁止になってんだぞ?」
記憶が無い。
「 スマホ…」私が自身のスマホを取ろうとすると彼はサッと奪った。
「 返してください 。」
「 無理だ 。」腹が立った。腹の底からふつふつと何かが出てきそうに 。
「 いいから、寝てろよ、」
その言葉と同時に襖がドンと大きな音を立てた。
「 …日本、気にすることない 。
ただの風だからな、」
違う、風邪じゃない。これは、殴っているように憎しみが込められている音だ。
「イギリスさん、本当のことを話してください 、」
「 悪い 、何度言われても無理なんだよ 。」
吐き捨てるようにそう言って部屋から出ていった。
「イギリスさん!!」
返答は来なかった。
『まずい 、日本が目を覚ました。』
グループメールでアーサーから連絡が来た。
それにみんなは喜ぶ者はいなかった。
冷や汗が止まらなかった 。
アイツは 、きっと知りたがって自分から探してしまう。
無駄に探究心が強くて、好奇心旺盛だから。
いつも私はなんでもない というような凛とした顔をしているくせに 。
生意気だ 。WW2の時からそう思っていた 。
だけど 、彼が好きだった。
アイツの最後の顔を見れたのは、
僕だけだ 。日帝 …彼奴だけは好きになれないな。
「 お帰りください !!!!
日本さんの所にお通しすることは出来ませぬ!!」
怒鳴り声が響き渡る 。おそらく玄関からだろう。
ドアを開ける音と、足底で砂を捻り潰す音が聞こえた。
「 本田はもう目を覚ましたのだろう!?!?
はやく 話させろ!!!そこを退け!!!」
社長 ?
彼の声は弱き者を怖がらせ脅すような声を発していた。
あぁ 、行かなくては 。
私は何とか悲鳴をあげている足腰を無視して玄関へ向かおうと襖を開けると 、
血の匂いがした。しかしその原因はすぐに分かった。
私の部屋は外の様子が見られるように襖を開けるとすぐ庭が見られる構図になっている。
鼻をツンと着く、この生臭い 、鉄のような匂いは上から。
「 … 鴉 ? 」
矢で刺された鴉がこちらを見下ろしている。
その鴉の瞳から蛆虫が顔を出して食事をしていた。
「 なんて事を 。 」
そういえば 、
たま と ポチ の 姿 が 見えない 。
「 … 縁起でもない、気の所為ですよ 、きっと 。」
馬鹿げていると自分の妄想を消した。
玄関の方に向かえば 、
部長が大阪さんの胸ぐらを掴み殴りつけていた。
「 何すんねんッ 、このッ 、ど阿呆ッ 、!!」
「 調子乗るのもいい加減にッ!!!」
「 社長 。 」
声をかければ大阪さんは「出てくんな!!」と怒鳴ったが、私は彼の意志を無視して、
部長に頭を下げた 。
「 この度は 、大変ご迷惑をおかけして 、
誠に申し訳ございませんでした 。
どう償っても 、償えきれないこの罪を 、
どうか 、どうか ……
少しでも 、 償わせてください 。 」
「 … 無駄だ 、全部意味が無い、
君のせいで 、会社が潰れたよ、
君の契約していた会社が招待した会に
君はいつまで経っても来なかった。
無言欠席 。 お前は俺たちを裏切ったのだよ。
本田くん 。 君のせいで 、君の部長の佐藤くんも、
君の部下の田中くんも 、
皆 、君が裏切ったから 、もう 、会社に居られなくなって 、
…… 佐藤くんは 、 過労死 しかけて 、
田中 くん は うつ病になり会社に来なくなった。
… 俺は君を信じていたよ。期待していたよ。
なんならお気に入りだったさ 。
国である君を 。それでも君は裏切るんだな?
借金取りにおわれる日々はうんざりなんだ。
頼むよ。本田くん。
日本 を 辞めてくれないか ?
君のせいで日本の格が下がるのが 、嫌なんだよ。
変われるものじゃない 。知ってるさ。
でも 、そこの大阪くんだったり、東京くんだったり、
回すことは出来るだろう?」
「 何アンタ適当なこと言ってんねん!!?
アンタ滅茶苦茶やで!?」
「 君だって 、不死身の体なのだろう?
日本くんと変わればいいじゃないか 。
不死身 なら もう 変わらないだろう?」
「 … どうなんだ ??
コメント
5件
日本をやめてくれないかって、どれだけ辛い言葉だろう。これだけ泣いた作品は見たことないです。
最高だ
1コメ!!!ぅうぅ、泣けた…(T^T) ここあ様の作品全部最高すぎる!! 今回も最高です!!!続き楽しみに待ってます!!