TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「 …… 社長のおっしゃる通りです 。

私は日本に相応しくない 。

…… 知っていたのです 。あなたは私を国であることを認めてなかったのは 。

…… 貴方 の お爺さん を 殺して しまった から 。

彼は 、第二次世界大戦で 、お爺さんも 、お婆さんも無くし、そのお母さんが若くしてあなたを夫に託し 、

川で自サツしたことだって私は知っていた。

けれど 、彼は父の言葉を信じて 、

「 お 国 様 だから 仕方 が ないよ 。」

と 笑っていた 。

本当は恨めしいだろうに 。

「 君 、 もう 、世界会議に出席しなくていいからね。

東京くんにでも来てもらおうか 。

君が東京くんになれば良い 。君よりかはうんとマシだ。

今までお疲れ様 。

じゃ 、日本くんに宜しく言っておいておくれ。

東京 くん 」

「了解しました」と返答を送れば大阪さんは恨めしそうに涙しながら私に問いた 。

「 なんでや、?

なんでやねん!?!?なんでそうなるん!?

認めんなよ!!認めたらあかんでしょうが !!

東京にやらせる!?ふざけんな!!!」

「 … 大阪 さん の方が 良かったでしょうか 、

今からでも ( 」

「 ええ加減にしてやァァァァァ !!!!

もう嫌や!!!もう耐えられへん!!!!

今のアンタなんか大っ嫌いや!!!!

日本はアンタしかおらんのに!!!

アンタは日本さんちゃう!!!  …… ッ 、

化け物め 、、、


化け物 め !!!!!

出てけ!!!!」

乱暴に怒鳴りつける彼を私は眺めることしか出来なかった。

私は報告書を部屋の机に置き、ボストンバックに荷物をまとめて 、

玄関に向かって 「ありがとうございました」と

頭を下げた。

ポチくんもたまも 、結局見つかりませんでしたね。

何処ヘ逝ッテシマッタノデショウ ?


「 携帯も奪われてしまった今では 、

どうすることも出来ませんね 、

はぁ 、どうしましょうね 。お金も 、

全て屋敷に置いてきてしまった 。

まぁ 、死にはしませんし 、大丈夫でしょう 。

都道府県の会議だって五十年に一度ですし、

大丈夫でしょう。」

それにしても社長見る目がありますねぇ、

東京さんは頼もしくて皆さんをまとめあげる素敵な

りーだー のような人ですから。

きっと 、素敵な日本を作ってくださるでしょう 。

そう考えているといつの間にか知らぬ森へ来てしまっていたことに気がついた。

洞窟のような穴が空いていた。

掘った形成もない。人工物では無いのだろう。

珍しい。自然的に作られた洞窟 。

暫しここで眠るとしよう 。

「 … お兄ちゃん 、誰?」

洞窟で腰を下ろすと先程まで気づかなかった少女に声をかけられた。

しまった。この子の場所だっただろうか。

「 すみません 、すぐ退きますね 。」

「 待ってよ!!もうちょっとここにいてよ。」

少女の小さい手が私の着物を引っ張った。

「 … よろしいのであれば 。」

「 いいよ!!!お話しよ!!」

少女の眩しい笑みに見覚えがあった。眩しい。

太陽のようで煌めく少女 。






「 ねぇ、お兄ちゃんは誰なの?」


「 私は 本田菊 と申します 。

ここら辺の旅をしているただの老人ですよ。」


「 お爺ちゃんに見えないよ!!」


「 それは 、嬉しいことですね 。」


「 なんで嬉しいの? 」


「 若く見られているから … ですかね?

ふふ、 分かりません 。」


「 じゃぁ、 菊ちゃん !!!  どぉ?」


「 お好きに呼んでくださいな 。」


「 わーーーい!!じゃぁそう呼ぶ!!

ねぇ、菊ちゃんはなんでこんなところに来たの?

ここはあんまり人来ないんだよ?」


「 旅の休憩にたまたまここを見つけたのでね。

… 貴方はどうして ここへ ?」


「 ママ と 喧嘩したの 。

怒ったりね、悲しくなったらここに来るの!

そしたらね! なんだか暖かく感じるんだ!」


「 …… そうなんですね、

お母さん とは 仲良くないのですか ? 」


「 ううん、大好きだよ?

でもね、妹のみっちゃんの方がママとパパは大好きなんだ〜 、」


「 … そんなことは 、(」


「 私ね!!! ■■ っていうの!!

ふふ、 いい名前でしょ? 」


「  えぇ 。 そうですね 。

… 素敵なお名前です 。」


「 お兄ちゃん 、悲しいの?」


「 何故ですか?」


「 だってほら、泣いてるよ? 」


「 え? 」


自身の頬に手をやると自信が涙を流しているのを知った。

理由もないのに 。何故だろう。

何故こんなに懐かしいのだろう。

何故こんなに暖かく感じるのだろう。

何故こんなに 、頭と胸が痛いのだろう。


「 泣いてちゃダメだよ!!

もっとしっかりしなきゃだめ!! ふふ♪」



『  ほんとに泣き虫だね?菊は!!

もー、、しっかりしなよ!!ふふ♪ 』




■■ さん ? 昔の思う人が脳裏に浮かんだ。

顔も 声も 言葉も 雰囲気も 何故かあの人に似ていた。

暖かい 。




「 菊ちゃんは変なの〜!!

ふふ、でもね!!アタシ菊ちゃんが好きだよ!!」


「 ありがとうございます 、」









優しい世界だなぁ  、









「 ここの洞窟 居てもいいよ!!

ばいばい!!」

「 さようなら。」

そう微笑むと彼女は切なそうに笑った。

ここからの景色はどこか、












懐かしい 。




















あれ   、














これって 、 大きな岩が真横に …  、





























そっか











ここは




























あの日の洞窟なのですね 、




















■■ 、 祖父  、




















ただいま 、帰りましたよ



















遅くなりました



















菊は 、今 、帰りましたよ 。





















祖父














































貴方のようにはなれませんでしたよ 。






















約束  、
















守れませんでしたよ

























ごめんなさい








































■■



















ごめんなさい





















ごめんなさい


















気づいてしまった




















貴方は












最後に笑って手を振っていたのでは無いこと





















思い出しましたよ


















笑っているのではなくて




















泣いていたのですね  ?






















私が置いていったから 。








手を振っていたのではなくて 、

















私に手を伸ばしていたのですね ?
















逃げて欲しくなかったから 。









そうでしょう ?















何年も見つからなかったここの洞窟 、














それは 、木下の土の中に埋まっていたから 。


でもそれは土砂によって入口が見えた。



石は形を変えてでも残したこの骨 。




























「   もっとちゃんとやりなさい  。 」


















洞窟の奥深くには 、

































出口があり 、





















石で作った刃物が砂で覆われていた。
































貴方の目的は 、



















祖父の無念を晴らすため 。



















国になるため 。
















馬鹿者 。




















ばかもの 、、

















ばかもの  ……  。
















私を喰らい、不死身の体を手にして

国となり祖父の「平和」を守りたかった。

私には出来ないことを初めから知ってたんですね 。























分かってたなら言ってくださればよかったのに

『 疲れた日本 さん 』

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

471

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚