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「……っ、や……」
「何だよ? いいじゃん、初めてが俺でも。優しくしてやるから」
「ダメ……、だよ。だって、私たち……姉弟だよ?」
「そんなの、血の繋がりのない形だけのだろ? 問題ねぇって」
「……っや!」
もはや何を言っても聞く耳を持たない結月は私の穿いていたショートパンツに手を掛けると、躊躇うことなくそれを強引に引き下げてきた。
「やだ、……やめてっ」
そう懇願してみるけれど、聞いているのかいないのか、結月は下着の上から割れ目の部分をなぞるように刺激してくる。
「……っあ、……んんッ」
普段触れることのない部分に指が触れ、どこか未知の感覚に襲われた私は思わず声を上げそうになるのを両手で覆って我慢する。
そんな私を見た結月は、
「声、いちいち我慢すんなよ? どうせ今日は親父たちもいねぇんだ、思う存分声上げろよ」
そう言いながらすぐ側に転がっていた包帯の束を手に取ると私の両手首に巻き付けてくる。
「な、何してるの? やめて!」
「うるせぇって。アンタだって、本当はどこか期待してんじゃねぇの?」
「そんなの、してないっ!」
「そもそもお前が悪いんだろ? 人の部屋に勝手に入って来るから。女がのこのこ男の部屋に入って来る、そんな無防備な行動がどんな結末を招くのか、俺が身を持って教えてやるっつってんだよ」
「やだ、……いらない! これ解いて!」
何重にも包帯を巻かれた両手首を強引に上に上げさせられると、結月の右手で固定されて完全に動けなくなった。
「知らねぇ男にこんなことされるより良いだろ? どんなに良い奴だろうと、男の心ん中なんてみんなこういうこと考えてんだぜ? アンタが良いと思ってる、先輩って奴だってさぁ」
「……っ! 何で、先輩のこと?」
結月のその発言に驚いた私が問い掛けても、それに答えてはくれない。
先輩というのは私が一年の時に委員会が同じで仲良くなって二年になってからも会えば話をするような間柄で、実は密かに想いを寄せている相手でもある。
けど、それを知っているのは極僅かで、何故結月が知っているのか分からない。
「――明日、会うんだろ? そいつに。良いように丸め込まれてホテルにでも連れ込まれて襲われるんだぜ? もしかしたら仲間だっているかもしれねぇ。アンタに男の怖さってのを思い知らせてやるよ」
「やだ、そんなのいらないっ! それに、先輩は悪い人なんかじゃない! 変なこと言わないでっ!」
どうして先輩のことを知っているのかは分からないけど、よく知りもしないくせに悪く言われるのは心外で、とにかく結月には怒りしかなくて、どうにか止めてもらおうと訴えかけてみるけれど全く効果はなくて、
「――ったく、うるせぇな。もう小言は沢山だ。何も言えねぇくらい気持ち良くしてやるから黙っとけよ――」
「――ッんん!?」
結局逃れられない私はされるがまま。
左手で顎を掬われてそのまま強引に口づけられたことで何も言えなくなってしまった。