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こんちわー
予告通り?書きたいと思います
初だからめっちゃ緊張してるし、ミス多いかもです
そしたら遠慮なく教えて下さい(助かります)
なんでも許せる人のみ!スライドして下さい
ー奇病ー
失感病
あぁ、知りたくなかった。そんなものなら。
僕は、もうそれを知ることはない。きっとこれから一生
僕の両親はよく僕を「教育」した。
だけどそれは、きっと世間一般でいうところの虐待だろう。
「なんでテメェはこんなこともできねぇんだ!?あ??」
ドカッ、バキッ
『ごめ、、なさ、』
「泣いてんじゃねぇよ!!」
『はい、、ごめんなさい、、、』
チッっと舌打ちをした彼、僕の父は毎日のように殴ってくる。これは教育だと。
人からはでてはいけないような音が僕の体からでるほどに。
「どうしてあなたはこんなにもダメなの?」
『すみません、ごめんなさい』
「ねぇ、あなたをあんなに頑張って産んだのに」
『すみません、ありがとうございます』
「出来損ないにはしっかり教育しないと」
そう言ってカッターを取り出す彼女、僕の母
『いっ、ゔぁ…あ、りがとうござい、ます』
「よく言えましたね、さぁ続けましょうね」
母は僕の腕を切る、今じゃもう傷がないところを探すほうがよっぽど難しいぐらいに。
それを母は教育という。
これが僕の日常、普通だった。
僕が13のころ、家に警察が来た。なんでかはわからない。
不審に思ったお隣さんか、たまたま僕を見たことがある誰かか。
「おまえか?!おまえが呼んだのか!?」
『ち、違います、』
「嘘ね!なんて子なの!?恩を仇で返すなんて!」
「「あんなに教育してあげたのに!/やったのに!」」
そう言って、父と母は連れて行かれた。
僕を見た警察の人はみんな口を揃えて言う。
「かわいそうに…」
哀れみの目を向けて僕を見る。なんでかはわからなった。
そして僕は保護され、施設で育つ。
そして、
僕は17、高校生になった。施設のおかげで難なく育った。
「お前さぁ、暑くねぇの?」
『え?』
「こんなあっちぃのになんで長袖きれんだよ!」
『そんなに暑くないから、かな』
「いや、なんでだよ!!w」
そう、一つを除いて。
僕には、わからないんだ。感覚とか、感情が、ないんだ。
医者いわく、原因は教育。幼少期からの暴力や罵倒の日常は僕をおかしくしてしまったらしい。
これを、失感病、と呼ぶことにした。
治す方法は、わかっていない。
僕はテニス部に所属している。結構うまい、らしい。
「今日はランキング戦を行う」
ランキング戦とは、その名の通り部内でのランキング決め。
ーー!ーーーー!ーーーーーー、
『よし、』
僕は2位、まぁいい順位だろう。
「クソッ、っ…なんでっ、、」(泣)
彼は3位だった。3位、結構いい順位では?
でもそれ以上に、なんで彼は泣いているんだろう。
悔しい、?らしい。悔しい、??
えっと、負けたときや何かを失敗したときの感情、だったっけ、、。
そっか、悔しいんだ。彼は。
じくり、と胸が騒いだ気がした。
それからも、人の感情や痛みを見るたびに心が騒ぐ。ような気がした。
とある日に事件はおこる。
「おい!!危ない!」
『えっ?』
ガシャン!!
「大丈夫か!?」
『うん、痛っ、?』
「うわっ、めっちゃ血出てんじゃん!保健室行くぞ」
『う、うん』
痛い、?痛い、痛い!?これが、痛み、。
初めて僕は痛みを感じた。それとともに、嬉しいと、すごいと思った。思えた。
僕はこの日、感覚と、感情を、取り戻したんだ。
それから僕は楽しんだ。感覚があるから、感情があるから。
友達との些細な遊びも楽しかった。いままでの苦しみを消化できているようだった。
でも、僕は後悔している。
感覚なんて、感情なんて、いらなかったと。
感情があるから、苦しくなる。感覚があるから、苦くなる。
なら、ないほうがよっぽと楽だろう。
胸のじくりと痛む感覚は、消えてくれない。
感覚が、感情が、あるかぎり。僕を蝕んでいく。
なにがあったのか?そんなの簡単。
人間関係のトラブル、と、再会。
そう、僕はあのあと…
「おまえ、うざいんだけど、」
「邪魔、出来損ないが」
ドカッ、バキッ、
『ゔっ、や、やめっ、て、、』
「ハハッ、聞こえねぇーよ?」
あぁ、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
苦しい。
じくり
「久しぶりだな/ね」
『え、、な、んで、?』
「なんで、ってひどいなぁ、せっかくの再開だろ?」
「ねぇ、久しぶりに話しましょう?」
『っ、はい、』
ドカッ、
「ったくよぉ、テメーのせいだぞ?このっ!」
『うっ、い”、』
「この親不孝者!出来損ないのあなたを誰が教育してあげたとおもっているの!」
『すみ、ません、』
「チッ」
あぁ、教育、か。昔は何も感じなかったのに。
じくり
って感じ。で、今。
後悔したのも納得じゃない?ん?キャラ変わった?
細かいことは気にしなーい。
さて、と。
ねぇ君。問題。
この痛みや苦しみから開放されるには、どうすればいいと思う?
そう!いま僕たちがしようとしていることだよね!
さぁ、行こうか。感覚も、感情もない。失感の世界へ、さ?
今日は星もキレイだしね。
そう言って、彼はニコリと微笑む。その笑顔の下にある苦しみを隠して。
まぁ、とか言う僕も、彼と同じなんだけどね。
そっと、その手を取る。
あぁ、星がキレイだ。
続いてのニュースです。昨夜、11階建てのビルから飛び降りたとして、
二人の男性が死亡しました。どちらも高校生で、警察はいじめやトラブルと見て、捜査しています。
失感病になった人の治療法はわからない。
いや、治ってはいけないのかもしれない。
治った人は、ひとり残らず、自ら「失感の世界」へ手を伸ばしてしまうから。
ところで、君は、どれが『彼』の話で、どれが『彼』の話か、わかったかな?
アハハッ、僕?僕はね、見届人みたいなものさ。
君も来るかい?
ー失感の世界へー