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問う

3 - 第3話

2022年08月05日

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「なんで、知ってる…?」

驚いた表情をする彼は、私に疑いの目をかける


「お前、姉ちゃんの事……っ何…」


私は彼の唇に、人差し指を当てた


「照れてる… ほっぺ真っ赤ですよ」


「っ! お前が急に…」


顔を隠しながら、扉のほうへ、一歩ずつ後ろへ下がって行った

そして彼の声はだんだんと小さくなっていく


「急に…何ですか? レンさん」

私が彼に近づきながら言うと、


「っ! 帰る!」

私のほうを見ながらそう言い、

屋上の扉を乱暴に閉めて、照れた様子で帰って行った


「もう少しで5時間目ですね 私も帰りますか」


パタン__

ーーーーーーーーー


私のクラスは2組

席は窓側の後ろ


ずっと屋上にいたいけれど、授業もちゃんとしなければ

勉強は苦ではありませんので


キーンコーンカーンコーン


「お前ら席つけー」

先生が教室に入ってくると、騒がしかった教室が、いっきに静まり返る


「えー、今日の歴史はP36の……」


正直言って、授業はひまです

全ての授業内容は、頭に入っているので


「それじゃあここを、赤羽ー、答えろ」

「はーい」


ん? レンさんって同じクラスなんですね

あまりしゃべったことないので忘れてました


「えーっと、あっ…」


私とレンさんの目が合う


「ニコッ」

私がレンさんに向かって微笑むと、レンさんは今までの考えが吹っ飛んだようで、


「あっ…忘れました」

「赤羽ー、ちゃんと覚えとけよ」

「はい…」


フフッ、レンさんって、恥ずかしがり屋なんですね

また一つ、あなたの事を知れました






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