TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

グチャッ!!!!!!


悠「っ……」

痛々しく、何かを抉るような音が響いた


ポタポタポタポタ…………

悠(……れ……あれ……痛くない……?)


「…………グフッ……」


悠「……え……レ……ン?……」

悠はゆっくりと目を開け目の前の光景に唖然とした


レンは自分の腹部をナイフで刺していた

ドサッ!!

悠「っ……ちょ!レン!」

悠(何で何で何で何でっ)

レン「…………ハハ……」

レン「馬鹿だな……本当……馬鹿だよ…」

悠「なに……言って……」

レンの周りはとても綺麗な血で染まっていた

悠「やだっ……いやだ!!……何で自分で刺してっ……なんで……やだっ……血が止まらないじゃないか!!!どーしたらっ……」

レン「……無駄だよ……どーせ僕は、死んじゃうんだし……」

悠「なんで!!っくそ!とにかく止血っ」

ビリッビリリッッ

悠は自分の服の袖をちぎった

簡易的ではあるが止血できる程度の布を確保したかったのだ

悠「くそっくそっ!!……っあと、何かっ」

レン「…………」

レン「悠……生きて……ね……」

フッ……

レンは目を閉じ微かな声で放った……

悠「嘘…………脈がっ……止まって……っ」

悠「う”わ”ぁぁぁぁぁあぁぁあぁ!!!!」


悠「嫌だっ!!何で!!何でいつも自分だけ置いてけぼりにっ!!自分も逝きたいのに!!なんでいつも死なせてくれないの!!」

悠「っくそくそくそくそ!!!」


ハァハァハァハァハァ…………

悠「……そーだ……自分もコレで死んじゃえば……」

スッ

悠はレンが持っていたナイフを自分の手首に当てた

悠「……自分も死んじゃえばいいんだ。苦しまなくてすむんだ……」

「気付いたよ……レン、君は……あの時助けてくれてた……蓮だってね……」

悠「……ごめんね……ごめんね……自分ばっかり……」

スッ……

悠はナイフを思いっきり振り上げた…


悠「誰も幸せにならない……蓮も居ない……こんな世界…要らない」


悠「っ!!!!!!」


グチャッ!!

悠「……ハハ……ハハハ!!」


グチャッッ!!グチャッッ!!グチャッッ!!

何度も何度も悠は自分の手首にナイフを振り下ろした

ハァハァハァハァ……

グラッ……

悠「……うっ……」

何度も刺したせいだろうか

意識が遠ざかっていった

悠「……あぁ……もう死ねる……もう何も辛いことも……悲しいことも……」

悠「……あ……れ、」

意識が薄れてく中でふと、悠は違和感に気付いた


悠「…………血……が…出て……ない……?」


悠は意識が途切れた…………

                                                  第28話 終わり

loading

この作品はいかがでしたか?

24

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚