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「ねぇーえぇー、炎土クーン聞いてる?」
困ったように眉を下げている炎土さんに阿香里さんは容赦なく近寄って行きました。


「どうして日本語で話したら大阪の方言になるのか教えてよ!」


畳み掛けるように東海がそう言います。


「炎土さんが困ってますから」


そんな二人の後ろでアタフタしながらそんな事しか言えない自分が少し嫌です。


「じゃあ、修平は炎土が大阪の方言を話す理由、知りたくないの?」


東海にそう言われると、好奇心が勝ってしまいそうです。


「そ、それは、ちょっと知りたいですけど」


知りたいけれど、自分自身の過去のことを話すような方ってなかなか居ないでしょう。


愛華さんには、『日本史を学べば良い』って言われました。


鈴華さんには、『あ~、そんな事よりさ、うちが描いたBL本読む?』ってあからさまに話を知らされました。


炎露さんには、『、、、今度な』って一言残して帰って行かれました。


勿論、僕もある程度はぼかすと思いますけど。僕の過去なんて、ほとんど、東海に助けられてたり、逃げたりですからね。


「話すさかいに、な?あと、大阪の方言うてのは現地人には言ぃなや。殺されんで。大阪弁っちゅうねん」


そんな事を考えていると、炎土さんは二人の勢いに負けて話すことにしたみたいです。


「何処から話したらええかなぁ」


「やっぱ、あん位ン時からやんな」


そう言って少し遠い目をしながら炎土さんは話し始めました。









「まぁ、僕が大阪弁話しとって、日本国が好きな理由はそんな感じやな」


いまだに目をキラキラさせながら炎土さんの話を聴いていた阿香里さん達に話の締め括りとしてそう言いました。


「だからそんなに炎土は親日派なんだね〜」


感心したように、楽しそうに東海はそう言いました。


「にしても、どうしてこんな突然僕に大阪弁話す事なんて聴きに来たん?」


炎土さんが疑問に思っていたであろうことを思い出したように尋ねてきました。


「だって~、炎土クンってさ、日本語の大阪弁で話す時、何時もより流暢に話すんだもん。気になるじゃん」


阿香里さん曰くそんな事らしいです。


確かに、炎土さん大阪弁で話す時少しだけいつもより沢山話しますね。


「!」


「じゃあ、ちょっと僕用事あるから!」


炎土さんは腕時計を見るなり驚いた顔をして、いそいそと走り始めました。


炎土さんってあんなに驚く事があるんですね。


彼はいわゆる糸目というもので、僕達からは目が見えないので、感情を読み取るのが難しいんですよね。しかも、狐のようなツリ目ですから、初見さんには、怒っているように見えるそうです。


今日は、炎土さんの意外な一面を知ることができましたね。


「あ!」


なんてことを考えていると、阿香里さんご急に大きな声を出しました。


「今日、欧華に呼ばれてたんだった」


そう告げた阿香里さんの顔は引きつっていました。


「バイバイ〜!」


そう言い残して阿香里さんは光の速さで何処かに走っていきました。


「相変わらず、足、速いですよね」


「なぁ〜」


僕と東海は顔を見合わせて、ついつい、笑ってしまいました。​















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