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どうもアメーバボルボックスです。夏休みに入ったので投稿頻度が遅くなります。第8話です。


「お嬢様!おはようございます。…どうしたんですか?顔色がよろしくないですよ?」

「うーん…おはよう…なんかしんどい…」

私は梨々愛。乙女ゲームの悪役キャラに転生してるけど、なんだかんだ充実はしてる。けど、なんか今日は体がだるい…

「えっ!?…ほんとだ、額がすごい熱いですね。」

この子はヒロインの一華。今は私のメイドだけど、いつか攻略対象の誰かと結びつく運命にある。…それより、どうしよ…今日も授業があるんだけど…昨日お風呂でいつもより長めに浸かったせいな…?成績に影響するから、あんまり授業は休みたくないんだけど、なんとか行けるかな…?

「お嬢様、授業は休んだほうがいいですよ。」

「大丈夫…入学したてだから授業時間短めだから…」

「ダメです!悪化したらどうするんですか!?」

「でも…あんまり休みたくないし…」

「でもじゃないです!お嬢様の体はなによりも大事なんですよ!」

うわあ嬉しいこと言ってくれる…ヒロイン眩しすぎる…あとめっちゃかわいい…やっぱ推しだわ…

「わかった…休む…ありがとう…」

「では、少し眠りますか?それとも軽い食事でも?」

「うーん…フルーツとか食べたいな…」

「わかりました。いちごとアイスでいいですか?」

あ、いちごって私の好物…覚えててくれてたんだ…

「うん、おねがい。」

「とにかく休んでてくださいよ。」

「うーん…」

眠い…急に寒くなってきたし

「…おやすみなさい、お嬢様」



「お嬢様!お嬢様!見て下さい!きれいな蝶ですよ!」

「なにー?」

「ふたりとも待って〜お母さん追いつけないわ。」

…あれ?私さっき体調が悪くなって…それで…あ、寝たんだった。てことは夢か。これは…私が9歳くらいの時かな…?あんまり覚えてないけど、この時はとにかく楽しかった。お母さんがまだ生きてるときだったし、お父さんも私の前では優しかった。乙女ゲームでも梨々愛の家族のことはあまり語られなかったから、これが「梨々愛の家族」だと思ったけど、違った。…てかこのときの一華めっちゃかわいい…いや今もかわいいんだけど…今はしっかりしてるから…本来の性格が全面に押し出されてるの、久しぶりに見た…。あー…このときに戻りたい……梨々愛が乙女ゲームのときの性格になったのは、不幸が重なったからなんだろうな…だからといって、ヒロインを殺そうとするのはやりすぎだと思うけど…もしかしたら、ちょっとだけ違えば、ヒロインと梨々愛が和解するルートも、あったかもしれないな…梨々愛って救われないなぁ…まあでも、今は私が梨々愛だから、とりあえず死ぬのを回避して生きていくしかないかな……ん?なんかひんやりする。

「…様!…お嬢様!」

「パチッど、どうしたの?」

「いちごとアイス持ってきましたよ。すっごい笑顔で寝てたので、起こすのが憚られたんですけど、一応起こしました。」

「ああ…懐かしい夢を見てたんだよ。いちごとアイス、ありがとう後で食べるね。」

「…お嬢様、どうぞ」

「…え!?」

一華の手にはスプーンが握られ、アイスを少し掬って、こちらの口に差し出していた。

「…お嬢様、食べるのしんどいでしょう。はい、どうぞ」

「えっえっ」

いや、こっち的には嬉しいんだけど…だけど!私一華の主なんだけど!?素直に受け取っていいものか…まあいっか!

「あ、ありがとう………おいしい。でも熱上がった気がする…」

「え!?早く寝てください!残りのアイスといちご厨房に入れときますから…食べたくなったらいってくださいね!」

…熱上がったのは多分一華のせいなんだけどね…

第8話 おわり

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