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⑅
745
るるは
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微かな物音すらもたてないように俺は移動した。
じゃないと見つかってしまうから。
アイツに。叢雲カゲツに
その日は突然訪れた。
街灯が仄かに光る道を一人歩いていると、何者かに口を塞がれそのまま意識を手放した。
不思議な事に、口を塞がれるまで人間の気配なんてこれっぽっちもしなかったし、足音だって耳に入る事は無かった。
俺自身が警戒してなかった訳ではない。こんな人通りも少ない夜道を一人で歩くのは、男女問わず危険な事だ。だから俺は多少なり背後を気に掛けながら歩いていた。
なのにだ。背後を取られ、俺が反応する暇もなく意識を奪われてしまった。
口を塞がれる少し前ほんのりと香った薬系の匂いが今も鼻に残っている。
意識が戻った時、状況を確認する暇もなくカゲツが俺の真横で口を開き、ことの経緯を離してくれた。俺のことが好きやから閉じ込めておきたいと、カゲツの事しか考えられないようになって欲しいと、そう伝えられた。
勿論好意を向けられる事自体に嫌悪感は無いが、好きだからと言う理由で監禁するのは流石に違う。だから今一度自分がしている事を考え直して欲しい。そう俺も伝えた。
しかし、どうやらそれが気に障ったらしく、
「やったら体に叩き込むわ。」と呆れたように言われ、襲われかけた。
奇跡的に俺の体が危険を察知して”逃げろ”と言う信号を出してくれたおかげで、カゲツを優しく突き飛ばし、逃げることが出来ている。
なのに!!!
「緋八〜、かくれんぼなんか辞めへん?どうせぼくに捕まるんやからさ〜」
何でこんな早くに見つかりかけるん!!
俺結構走ったで??大分遠くまで来たで??これでも足には自信あったんやけどな??
そんな事を今更思ったって変わらない。今は脅威が去るのを息を殺して待つ事しか出来なかった。
「おらんの?予想外れたか…。」
相変わらず聞こえない足音のせいで、カゲツが遠くに行ったかもわからない。でもさっきの言葉的に離れた筈。
俺は再び動き出した。なるべく木の後ろを通るように、隠れながら。
俺は今、どこに居るのだろうか。
常に移動し、常にカゲツの気配を探る事に神経をすり減らし続けたお陰で、身も心もへとへと。かと言って帰ろうにも道がわからへんし、帰路がわかったとて今帰るのは流石に危なすぎる。家にカゲツがおったら終わりや。
ホテルに泊まるか?いや無理や…俺今全然金持っとらん。オリエンスの誰かん家に行く…?帰路すらわからんのに他の皆んなの家がわかるわけ無いやろ。
『どーしよ…。』
焦りと不安を帯びた言葉が俺の口からこぼれ落ちた。ふと道に視線を向けると、一本の影がこちらに伸びている事に気付く。
誰か居る。その人に道を教えてもらおう。
そんな淡い期待を持ちながらゆっくりと後ろを振り返ると、そこには5歳程の女の子が居た。
【おにーさん迷子?】
『ぇ…あ〜…。そやねん…おにーさん迷子になってしもてな…』
【そうなんだ?じゃあわたしとお揃いだね!】
『んぇ…?お嬢ちゃんも迷子なん?』
【そう…ママとはぐれちゃった…】
『そっか…。ならおにーさんと一緒にママ探ししよか!!』
【本当…?】
『おにーさんはヒーローやからな!!任せいや!!』
そう言い女の子の手を握ると、女の子も握り返してくれた。子供のこう言うところ可愛いんよな…なんて思っていると、女の子がゆっくりと口を開いた。
【おにーさんカッコいいね】
『ほんま?嬉しいわ〜!』
【うん。困ってる人が居たら迷いなく助ける、そんなとこもカッコこええわ」
『…は?』
さっき手を握った女の子は、いつの間にかカゲツへと変化していた。
カゲツは先程よりも強く、俺の手を握った。
目を見開いて驚いている俺を、気持ち良さそうに細めた目で捉えながら、カゲツは再び口を開いた。
「ぼくの演技上手やったやろ?変わり身の術も沢山練習したんやで?」
『ぇ…ぁ…』
「緋八の顔の変わり様ほんまおもろいなぁ笑」
『なんッ…ぇ?』
「ま、ここでお話ししててもじゃあないわ。大人しくしといてな?」
困惑する俺の事なんか知らんと言わんばかりに話が進められ、 あの鼻に残る薬の匂いが鼻腔を満たし、再び意識を奪われた。
じゃらりと金属がぶつかり合う不快な音で目を覚ました。どれだけ寝ていたのだろう。寝ぼける頭を叩き起こしながら、状況を整理する。
きっとここは最初に目を覚ました場所と同じ。変化したことと言えば、片手だけ手錠?で拘束されている事だろうか。
今度は最初みたいにカゲツを突き飛ばして逃げることも出来なくなった。今度こそ終わりなのだと、そう俺の頭は理解した。
何されるんやろうか。殴られたりするんか?痛いのは嫌やな…。
眠気が冷めない頭で考えていると、ぎぃっと音をたてながら扉が開いた。
どうやらこの部屋以外にはちゃんと電気が付いているらしく、扉の所に立っているカゲツが、光を背に受け輝いている様に見える。
「おはよ。よう眠れた?」
『おかげさまで?』
「ん。」
カゲツは一文字言葉を返すと、ゆっくりと俺に近付いた。
「大分落ち着いてるみたいやけど…今からされる事わかっとる?」
『いや?でも痛いのは辞めてや…?』
「肝座っとんな。まぁええわ」
「?」
「緋八がぼく以外要らんくなるよう、今から躾たるから大人しくしといてな?」
『どういうッ____』
俺が言葉を言い終わる前に、口を塞がれた。
少し驚きながらも抵抗する為に、カゲツの体を押したりしてみたが、びくともしない。
俺は成すすべなく口内を犯されていった。
『ん゛…っ゛…///っぷはッ…// ッ゛ぉま…何すんねん////』
「キスだけでこんな顔真っ赤にして大丈夫なん?緋八〜♡」
『う゛っさいわ!!//見んなや!!//』
「無理♡もっと沢山その顔見せてや」
そう言いながら俺の頬に手を添えるカゲツの目の奥は、今まで見た事ないほど暗く、俺しか見えていないようだった。
『っ゛あ!?!?♡♡///…きゅうにやだッ゛♡♡//』
「嫌?中めっちゃぎゅうぎゅうやけど?」
『ん゛ぁッ゛♡♡//、かげつッ゛♡♡とまって゛♡// 』
「無理。大人しく僕に愛されて?」
『も゛っ゛♡♡きもちぃのぃ゛らんッ゛♡♡///、げんかぃ゛ッ゛♡♡』
コイツ鬼すぎるやろ。俺が泣いて懇願しても全く止まってくれる気配無いし、逆に俺が懇願すればするほど「まだ喋れるんや?」って言って激しくしてくる。
もう俺のブツからは何も出なくなって、かわりにメスイキを繰り返してる。え?俺後ろでヤるの初めてやんな???
「何考え事しとんの?」
『ぁえっ?//』
「ぼくだけ見とけよ」
『ッ゛!?♡♡ぉ゛…くっ゛♡♡んゃ゛ッ゛♡♡♡』
「緋八〜ココ開けて?」
『らめっ゛!?!?♡♡♡ごちゅごちゅや゛ッ゛♡♡//』
必死の抵抗をするのも虚しく、少し力が抜けた瞬間に、俺の最奥がこじ開けられた
『ッ゛…?♡♡♡ぁ゛…ぅ゛…?♡♡♡』
「トばんといてや」
『かげッ゛♡♡っ゛あ゛!?!?♡♡///、もぅ゛だめッ゛!!♡♡すとっぷ♡♡////』
これ以上はあかん。頭馬鹿になってまう。
なんとか逃げる策を考えないと…。
片手の手錠さえ無くなればまだ道はあるか?
でもどうやって取ろうか。絶対今の俺は力が入らない。どうしたものか…。
あ。
『ッ゛♡//かげつッ゛♡♡//』
「ん〜?どうした?緋八」
『ぎゅっ゛…♡♡したいからッ゛♡♡これとってや゛♡♡///』
「え〜…。逃げへん?」
『にげへん゛ッ゛♡♡//』
「ん、ならええよ」
そう言いカゲツは手錠を外し、俺を起き上がらせてくれた。コイツちょろい
『ん゛ッ゛♡♡かげつッ゛♡♡♡』
「さっきまであんな嫌々しとったんに、どうしたん?」
『ん゛ぇ゛ッ゛?♡♡いやいやしてへんよッ?♡//』
「記憶飛んだ?」
『んふッ♡♡ぎゅーっ…///』
「ん、」
来た!!チャンス!!
俺は悟られないよう、ゆっくりとカゲツの首筋に指を沿わせ、”とんっ”と押した。
仮にも俺はヒーローだ。人体のどこをどんな風にすれば身体の自由を奪えるかを知っている。カゲツは静かにベッドへと沈んでいった。
『っ…にげんと…』
力が入らないせいでベッドから転がり落ちて、這いつくばりながら扉へと向かうしかなかったが、それでも逃げる為に俺は必死に体を動かした。
逃げないと
「駄目やん緋八。約束破ったら」
『ぇ…?』
嘘だ。確実にカゲツは意識がなくなってた筈。それを確認したうで動いたのに…
なんで
「ぼく、これでも忍者やからさ。そういう訓練とかしてねん」
『ぁ…』
「酷いやん緋八、まぁ薄々勘付いとったけどな」
『かげつ…ごめッ…』
「お仕置き。」
その時のカゲツは呆れたような、喜んでいるような。そんな表情をしていた
『っ゛♡♡かげッ゛♡♡はっ゛…♡♡//』
「黙って?ぼく喋ってええなんて言っとらんよ?」
『かひゅッ゛!?!?♡♡♡っ゛は♡/// 』
快楽と同時に感じる命の危険。ちょっとでも気を抜いたら死ぬ。視界も、頭も真っ白になって、俺は意識を手放した。
「あれ、死んだ?」
「息、しとんな。まぁ死んでもええけど。生きてても死んでても結局ぼくのものになるんやから。」
「もう逃さんからね、マナ♡♡」
コメント
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みぅ🤍🥀です…第21話、読み終えました💦 カゲツの執着、めっちゃ濃くてずっと読んでるこっちの心臓バクバクでした…「変わり身の術も沢山練習したんやで」って台詞、狂気と可愛さが混ざっててゾクゾクしました。緋八くんのヒーロー発言からのどんでん返し、やられました💦 ただ…「飽きました」でぶった切られたのはめっちゃ心臓に悪かったです笑 でも気長に待ちますね。ヤンデレの重い感情をこうも丁寧に描けるのは、やっぱりすごいと思います🌙