こんにちは
早速どうぞ
⚠注意⚠
何でも許せる方のみどうぞ
【数日前】
「……………」
繁華街の目立たない路地裏にある店の中に入る。
入った瞬間カランとレトロな音が耳に心地よく入ると、カウンターの近くに居たマスターが、此方に視線を向けた。
此処は、所謂Barと言う場所だ。
だが、裏では情報屋を専門とする場。私と同じ闇社会の人間達が、このBarに入り情報を買う。そうやって、この店は成り立っている。
「いらっしゃい」
ニコリと胡散臭い笑みを浮かべるマスターを無視し、カウンターの一番端っこの席に座る。
「……情報を買いたい」
そう言うと、コツコツと足音を立てながら、此方に近づき、メニュー表を差し出したと思ったら、カウンターの中に入る。
先に言っておく。私は、酒が呑めん。
「はぁ…水をくれ」
ため息を吐きながら、頭を抱える。
このマスターは、私が酒を、飲めない事を知っている。なのに、態とメニュー表を出してくる。
「はいはい」
このやり取りも何回したのだろうか。Barの店に毎週通い続け、大分月日が経ったのだが、意図的に客を嘲笑うマスターの性格は、未だに好きになれん。
冗談を言い合える程、私はノリが良い人でも無い。良い加減、客を遊ぶ癖を辞めて欲しい。子供でもあるまい。
「はい。此方水です」
グラスに入っている水を、手に取りゴクリと乾いた口の中に流し込む。
「で、今度はどのお客様ですか?」
ガラスのコップを磨きながら、手慣れた手付きで話し掛けられる。
お客様とは、ターゲットの事だ。
「……少し厄介な客だ」
そう答えると、マスターは驚きを隠せない表情を見せる。
持っていたコップを一旦、机の上に置きふざけた笑みから、真剣な表情に変わった。
「……貴方がそう言うなんて初めてですね」
まぁ、そう言われるよな…。あの「殺し屋のプロ」と言われた私が、珍しく考え込んでいるのだから。
「…客は、枢軸のボスと言ったら?」
マスターは、「枢軸のボス」と言った瞬間、目つきを変える。
「辞めなさい。危険が高過ぎます」
分かっている…。今回の依頼は、危険が余りにも高過ぎると。
枢軸のボス…裏社会では名を知らない者は居ない。噂でしか聞いた事が無いが、冷酷非道な死神と言われ恐れられている。
世界の闇社会では、一位や2位の座を奪い合う程に強い相手だ。
そんなやばい奴を敵に回すとは、周りから見れば命知らずと言われるだろう。
だが、依頼者も依頼者なんだよ。
「…依頼して来た客も厄介なんだ…」
片手に持っていた、グラスを机に置きマスターと視線を合わせる。
「…依頼主は?」
その質問に私は、ゆっくりとこう答えた。
連合の部下だ_____
読んで下さり有り難う御座います
それでは、さようなら
コメント
1件
これは断れませんよねぇ...