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[氷雨目線]
「氷雨なんか顔色悪くない?」
「···別に普通だ。 忘れ物ねぇよな?」
文也に言われたことに少し詰まったが話をかえる
「大丈夫だよ。一泊二日氷雨に会えなくて辛いけど。氷雨もくる?」
玄関先で文也を見送るべく他愛もない会話をする
「一人の任務だろ。さっさと行って···早く帰ってこいよ///」
「ふふ。そうだね」
にっこりと微笑んだ文也は俺の事をぎゅっと抱きしめて額にキスをしてきた
「いってきます」
「ん。いってら」
ドアが閉じるまで見送ってリビングに戻る
そしてドサッとソファに座った
さっきは普通だといったが本当はなんだか体がだるくて頭が重くて全然普通じゃなかった
でも任務に出かける文也に心配をかけたくなくてごまかした
「っあー風邪でもひいたか···」
俺はなんだか体を起こしているのも億劫でソファに横になるといつの間にか眠っていた
酷い頭痛に目を覚ます
ガンガンする頭を押さえながら体を起こし時計を見ると先ほどから一時間位たっていた
やば···寝てた。悪化してるなこれ
食欲はないが何か腹にいれた方がいいと思いキッチンに向かう
体が重くてキッチンですら遠く感じた
やっとの事でたどり着いた冷蔵庫を開けてみるも今の体調で食べられそうなものもなくてため息をつく
「だる···」
立っているのも辛くて床にすわりこむと、もう立ち上がれる気がしなかった
「卯月になんか買ってきて貰うか」
ポケットからスマホを取り出す
確か卯月も今日は予定がなかったはずだ
『もしもし。』
電話をかけるとすぐに卯月が出てくれた
「···悪いんだけどさ···なんか買ってきてくんね?」
だるくて電話しながらキッチンの床に寝転がる。ひんやりとした床が心地よかった
『なんかって? 』
「あーと···ゼリーとか」
『いいけど···もしかして体調わるいん?』
「うん」
『わかった。すぐ行くわ』
「ん。」
電話を切ってスマホをおろす
頭痛もだるさもやばくてそのまま俺は気を失った
再び目を覚ますと俺はソファに寝かされていて体には毛布がかけられていた
「んん”··· 」
軽く周りを見渡すと卯月と目が合った
「ごめんな。俺じゃベッドまで運んでやれんかったわ」
そう言われてキッチンで気を失っていたことを思い出した
「いや。ありがと」
「ゼリー買ってきたけど、お粥作ったからそっちたべん?お粥のほうが暖かいし」
体を起こして頷くと卯月はキッチンに歩いて行った
頭痛もだいぶましになってきたかと額に手をやると冷却シートがはってあった
うちにはなかったはずだから卯月が買ってきてくれたのだろう
「はい。少し冷まして食べな」
目の前におかれたお粥をのろのろと口に運ぶ
疲れた体にしみておいしかった
お粥を食べ終わって食器を流しにおいてきた卯月に体温計を手渡される
「さっき氷雨が寝てるとき一回計ったんだけど、どうなってるか気になるから計って 」
おとなしく体温を計ると38.5℃だった
「さっきと変わっとらんなぁ。病人歩かせんのは気が引けるけどベッドまで自分で行ける?」
「それくらいはいける」