🎤視点
🎤
「んぁあ、、」
朝日に起こされて大きく伸びをする。
いつもならのそのそとベットから起き上がるが今日はそうはいかない。
起きたばかりなのに鼓動が恐ろしいほど早い。
朝日に照らされているからなのか顔もほのかに熱い。
まだ朝なのにな。
そんなことを思いながらテンポよくリビングに向かう。
いつもよりも丁寧に朝食を食べ、きちんと皿を洗い、髪の毛も整えた。
朝に皿を洗うなんてほとんどしたことねえわ。
🎤
「行ってきます」
誰もいない家に向かって一言捨てる。
これもいつもは言わない。
🎤
「おはようございます」ニコッ
近隣住民への挨拶だって今日限りかな。
これはまあ、願掛け、と言ったところだろうか。
今日は俺に取って大事な日だから。
これからの高校生活が左右される大事な日だから。
そう、なかむに告白する日だから。
🐼
「きんとき!おはよ!」
教室に入ればキミはいつも通り俺に声をかけてくる。
🎤
「ん、おはよ」
ちゃんと普通に言えただろうか。
心なしか声が上擦っていた気がするが、まあいい。
🎤
「なかむ、今日一緒にかえろ」
さりげなく誘ってみる
🐼
「いいよ!!」
すこし驚いたように見えたが快くOKしてくれた。
とりあえず第一段階クリア。
とはいっても第二段階はさっそく告白になるのかな、ww
🐼視点
俺は今日きんときに告白する。
だから帰り誘おうと思ったら先に誘われたので少し驚いた。
まあきんときには好きな人がいるし。
今日は諦めるために告白するんだ。
だからそこまで気張ってないかな。
とはいいつつこんな精神状態で授業なんてまともに受けられるわけがない。
いつもよりずっと鼓動が早いし、体も熱い。
体調が悪いのかと疑ってしまうくらいに、いつもの俺とは違いすぎる。
気づくと1時間目は終わっており、2時間目、3時間目、4時間目、そして昼休みも終えた。
午後の授業もどんどんすぎる。
🎤
「なかむ、帰ろ」
気がつけばもう帰りを促されるような時間になっていた。
なんだろう。
俺がこんな感じだからフィルターがかかってるだけかもしれないが。
きんときもすごく真剣な目をしている。
ような気がする。
🐼
「うん、でもちょっと待って」
廊下にシャケとスマイルがいてなんだか話したそうにしてたのでそちらに行くことにした。
きんときも金髪のメガネの人とぶるーくに呼ばれていた。
🦈
「なかむ、、がんばれよ、、」
しゃけはそう言って俺の肩に手を置いた。
🐼
「はーいw」
🙂
「まあ断られても折れずにアタックしろよ」
🐼
「いやなんで断られる前提なの?w」
🙂
「いやぁ、、それはさぁ、、ねぇ?」
くそ。得意のごまかしが発動してる。
まあいいや。
早く行かないと。
🐼
「ありがと!じゃ!」
🦈、🙂
「じゃーな」
🎤視点
👓
「いいか?絶対に途中で恥ずかしくなっても止めるんじゃねえぞ?余計恥ずかしくなるからな」
📕
「きんさんはきりやんみたいに臆病者じゃないから大丈夫だよ〜」
👓
「ん、??」
🎤
「まあぶるーくの言う通りだね。きりやんみたいな臆病者にならないように気をつけるよ」
👓
「おい」
🎤
「じゃあ!俺そろそろいくから!」
📕
「うん!がんばれ〜」
👓
「それなりにがんばれー」
🐼
「ごめんごめんw」
🎤
「いや、俺も話してたしw」
🐼
「まあ帰ろっか!」
🎤
「はーい」
いつもよりは少しゆっくりめに、慎重に、2人で歩を進めた。
🐼
「きんときはさ、いつ告白するの?」
🎤
「えっ」
まるで今の俺の心を見透かされているかの様なことを言われ、思わず間抜けな声が出てしまう。
🎤
「そんなに遠くない未来だよ」
とりあえず適当に受け流す
🐼
「きんときの好きな人気になるな〜?」チラッ
なんか今日はやたらとジャブ打ってくるなこいつ
🎤
「そのときになったらおしえるよ」
🐼
「言ったら俺の好きな人教えてあげるよ?」
🎤
「え?」
まってまってまって。
なかむ好きな人いるの?
あれ。
ここに来て唐突な失恋のお知らせです。
ッどーしよ、、、www
🎤
「なかむ、好きな人、いたんだ、、?」
普通に言いたかったけど声のトーンが明らかに低くなってしまった。
🐼
「まあ、いるよ、たぶん叶わないけどw」
うそつけ。
こんな可愛い人を好きにならない奴がいるかよ。
🐼
「きんときは?順調?」
🎤
「俺はもう、ほぼ確で失恋かな、、ww」
🐼
「でも告白はするんでしょ?」
🎤
「うーんどーしよっかなあ、、w」
🐼
「なんでよ!男だろ!そこは行けよ!」
そんなこと言われてもね。
相手はキミなんだから。
🎤
「なかむは、どうすんの?」
🐼
「俺は、言うよ。後悔したくないから。」
後悔したくない、、か、、。
ぶるーくもいってたな、、
じゃあッ、、、
それならッ、、、
🎤
「じゃあ告白しようかな、w」
何とか声を振り絞った
🐼
「え!?まじ!!協力するよ!」
協力ってなんだろね。
好きになってくれるってことかな、w
ていうかなんか少し悲しそうだね、なかむ。
俺が悲しいからそう見えちゃうだけかな、、w
🎤
「いいよ大丈夫w」
🐼
「ぇえ〜????」
🎤
「もうこれ固い決意だから!ww」
🐼
「ふーん。ちなみに誰、、??」
だからキミだって。
🎤
「告白したら言うからw」
🐼
「ふーん、、?」
そういってきみは口を膨らませる。
不服そうな顔をする。
パンダパーカーの耳がひょこっと立っている。
少し長いキミの髪がかすかに揺らぐ。
太陽の光で瞳が輝く。
大きく可愛らしい瞳が俺をまっすぐ見つめている。
ああ。
そんなきみが。
なかむが
俺は
🎤
「大好きだよ」
🐼
「ッえ?」
🎤
「なかむ、大好き。」
コメント
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前からずっと見てたんですが 主さんもこの作品も大好きです😽 一瞬天国行ってました👼
一言で言うと神!!!!! なかむ視点気になる...✨